「50歳貯金なしから脱したい」と思っていませんか?
40代~50代独身の4割は「貯金なし」というデータがあります。
でも「そんなに貯金していない人がいるなら安心」と思ってはいけません。
半分以上の人は、将来に向けてしっかり貯金をしているのです。
今回は、独身ゼロ、もしくは貯金が少ないという40歳~50歳独身の人へ向けて、貯金なしから脱出する方法をご紹介していきたいと思います。
現状を把握して貯金プランを立て、お金の使い方を見直すことで、計画的に貯金できるようになるでしょう。
40代~50代独身の4割は「貯金なし」
20代30代は貯金がなくても気にしなかった独身者でも、40歳を過ぎると「このまま貯金なしで大丈夫?」と不安になってくるでしょう。
でも、何となく不安を抱えたまま50代になっても貯金ゼロのまま…という人もいます。
実際に、40代50代独身で、貯金がない人はどれくらいいるのでしょうか。
日本銀行情報サービス局に情報局がある金融広報中央委員会という組織があります。
この金融広報中央委員会のデータの中に「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」があります。
この調査結果によると、40代、50代単身世帯の金融資産がある人、ない人の割合は以下のようになっていました。
金融資産がある人 | 禁輸資産がない人 | |
40代 | 59.5% | 40.5% |
50代 | 62.8% | 37.2% |
(参考:知るぽると)
40代50代独身の貯金をしている人の割合は約61%、貯金していない人は約39%という結果が出ています。
なんと約4割の人が貯金をしていません。
あなたのように「貯金なしから脱出したい」と思っている人は、意外とたくさんいるのです。
40代~50代独身「貯金あり」の人の平均貯蓄額は約400万円
次に、40代50代独身の人の貯蓄額を調べてみましょう。
「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」から、平均的な単身世帯の金融資産額を知ることもできます。
預貯金、金銭信託、積立型保険商品、投資信託などを含んだ金額となっています。
40代50代独身の金融資産保有額(金融資産非保有世帯含む)の平均は以下のようになっています。
平均値 | 中央値 | |
40代単身世帯 | 564万円 | 50万円 |
50代単身世帯 | 926万円 | 54万円 |
(参考:知るぽると)
平均値と中央値の金額は大きく異なる結果となっています。
平均値は、データ数値を合計してデータ数で割った値です。
中央値は、データを大きい順(もしくは小さい順)に並べた時に真ん中にくる値です。
例えば、5人の人の貯金額が「100万円、150万円、300万円、400万円、8,000万円」というデータがあったとします。
平均値は1,710万円、中央値は300万円になります。
貯金額は、少数でも多額の貯蓄がある人がいると、平均値が高くなる傾向にあるため、中央値を見たほうが参考になりやすいのです。
つまり40代も50代も50万円程度の貯金が平均的ということになります。
「50万円くらいならすぐに貯められそう」と思うかもしれません。
しかし、これは、貯金している人も貯金していない人も合わせて計算した金額です。
貯金なしの人を外し、貯金ありの人だけで平均を出すと、また違う結果が出ます。
40代50代の単身世帯金融資産保有額(金融資産保有世帯)の平均は以下のようになっています。
平均値 | 中央値 | |
40代単身世帯 | 972万円 | 375万円 |
50代単身世帯 | 1,496万円 | 420万円 |
(参考:知るぽると)
全体の貯金額の平均は50万円程度でしたが、金融資産ありの人に限定すると、40代50代の平均は約397万円。約400万円もの貯金をしているのです。
平均値で見ると1,234万円にもなります。
40歳を過ぎると、貯金が少ない人やゼロの人と、しっかり貯金をしている人の二極化が進む傾向にあることがわかります。
貯金ゼロから脱して、貯金ありの人になる努力をしていきましょう。
アラフォー独身貯金なしから脱する方法
40代~50代の貯金事情について見てきました。
アラフォー独身は貯金なしの人が多い一方で、貯金ありの人はしっかり貯めていることがわかりました。
今、貯金なしに近い状態なら、貯金ゼロから脱する方法を考えていきましょう。
アラフォー独身者が貯金なしから脱するためには、具体的に「現状を把握する」「貯金プランを考える」「お金の使い方を見直す」の3ステップが重要になります。
詳しく解説していきましょう。
アラフォー独身貯金なしから脱する方法1:現状を把握する
40代50代独身者が本気で貯金をはじめるためには、現状を把握することが大切です。
現状とは、今の経済状況ではなく将来のことです。
今の生活は不自由なく送れていても、この安定した生活が続くとは限りません。
アラフォー独身者には以下のような現状があるのです。
将来必要になる費用がある
40代50代独身の人は、今はお金のやりくりに困っていないかもしれません。
しかし近い将来、必要になる費用があるため、貯金は必ず必要になるのです。
まず、ほとんどの人に必要になるのは老後資金です。
さらに、親の介護費用がかかる場合もあります。
総務省統計局のデータによると、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の実収入は123,325円、消費支出は149,603円となっています。
1ヵ月26,278円マイナスになっているのです。
(参考:総務省統計局)
毎月約3万円ずつ、貯金を切り崩して使っていることになります。
老後25年とすると、3万円×12ヵ月×25年=900万円の資金は必要になるでしょう。
旅行へ行ったり、趣味を楽しむ予定があるなら、さらに老後資金が必要になります。
40歳を過ぎたら、親の介護にかかるお金の心配も出てきます。
同居する場合でも、施設に入る場合でも、介護費用がかかるでしょう。
親の蓄えだけで賄えない場合には、あなたが負担することになります。
介護資金は、人によって大幅に変わる為いくら必要とは言いにくいのですが、月数万円援助できるくらいのお金は用意しておくと良いでしょう。
将来必要になるかもしれない費用がある
老後資金や親の介護資金は、ほとんどの独身者に必要になってくる費用です。
さらに、将来に必要になるかもしれない資金も考えておかなければいけません。
40歳を過ぎて、結婚したいと思っている独身者もいるでしょう。
その場合は、結婚資金、子育て資金も必要になります。
その他にも、車やマイホーム費用が必要になる場合もあります。
結婚したいと思っても、結婚資金がないと話を進めることができないでしょう。
結婚にかかる費用はどれくらい必要になるのでしょうか。
ゼクシィが2019年に発表した結婚にかかる費用の全国平均データによると、婚約費用、結婚式費用、新婚旅行費用の合計が約516万円となっていました。
半分ほどはご祝儀を頂くことになるため、全額必要になるわけではありませんが、200万~300万円は必要になるでしょう。
新郎新婦で半額ずつ払ったとして、結婚にかかる費用は約150万円ということになります。
(参考:ゼクシィ)
結婚後子育てするなら、子育て費用も考える必要があります。
子どもにかかる費用で最も大きなのは大学資金です。
文部科学省の「平成30年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」によると、国立、私立大学の授業料及び入学料は以下のようになっています。
・大学
国立 | 私立 | |
授業料(1年) | 535,800 | 249,985 |
入学料 | 282,000 | 249,985 |
4年間総額 | 2,425,200 | 3,866,569 |
(参考:文部科学省)
将来の子供を持ち、大学に進学する場合には、国立大学の場合は約240万円、私立大学の場合は約380万円もの教育資金が必要になるのです。
将来独身のままでいたいから結婚や子育て費用は必要ないという人でも、様々な費用がかかるでしょう。
新車、マイホーム、海外旅行など、大きな出費に向けて貯金をしておくことが大切です。
このように、アラフォー独身者は今後様々な費用が必要になるのです。
この現状を知り「〇〇だから貯金しなくては」という危機感を持つことで、貯金意識が高くなるでしょう。
これが貯金なしから脱するための第一歩です。
アラフォー独身貯金なしから脱する方法2:貯金プランを考える
アラフォー独身の人は、今は貯金が必要ないかもしれません。
でも、将来にかかる費用を考えると、今すぐにでも貯金する必要があるのが現状です。
そんな現状を知り危機感を持ったなら、貯金プランを考えていきましょう。
これが貯金なしを脱するための次のステップです。
貯金額を決める
将来かかる費用を具体的に考え、そのために毎月どれくらい貯金すれば良いのか金額を決めましょう。
例えば、現在45歳で、65歳までに老後資金900万円を貯めようと思ったら、20年で900万円貯金すれば良いことになります。1ヵ月あたりは900万円÷20年÷12ヵ月=37,500円になります。
900万円というと無謀な金額に思いますが、計画的に毎月4万円ずつ貯金していけば、決して無謀な金額ではないのです。
このように現実的な貯金額を決めることが大切です。
貯金用口座を作る
貯金プランを考えるために大切なことは、貯金用の口座を用意することです。
独身の人の場合、あまり複数の通帳を持っていないことが多いでしょう。
給料が振り込まれる通帳で生活費を支払い、残ったお金を貯金している人もいると思います。
しかし、常にお金が動いている口座だと、今いくら貯金があるのかわかりにくく、うっかり貯金を使ってしまうこともあります。
貯金が明確になるように貯金用口座を用意しましょう。
定期預金にするか、普通預金でもキャッシュカードを作らずに簡単に引き出せないようにしておくと良いでしょう。
口座を開設するためには、銀行窓口で手続きする他、インターネットやアプリから開設する方法もあります。
ネット銀行なら、申込書、印鑑不要で、スマホやPCから簡単操作で口座開設できるので便利です。
開設したい銀行のホームページにある開設方法を確認しましょう。
強制的に貯金する
アラフォー独身で貯金ゼロの人は、貯金するシステムが作れていないことが考えられます。
毎月残ったお金を貯金しようと思っても、なかなか貯金は増えないでしょう。
毎月確実に貯めていくコツは、給料が振り込まれたら、お金を使う前に先に貯金をすることです。
残ったお金を、その月の使えるお金とすれば、自然と貯金が貯まっていくでしょう。
給料日になったら、自分で貯金分のお金を貯金用の口座に入金しても良いのですが、銀行の自動積立定期預金や会社の給与天引き制度を利用すると便利です。
自動積立定期預金とは、貯金する金額、貯金する日を決めておくと、自動的に普通預金から定期預金に振り替えられるシステムです。
積立貯金を希望する場合は、各銀行のホームページから必要物を確認し、銀行窓口で手続きしてください。
また、会社で積み立てをしてくれる制度もあります。
銀行に預ける「財形貯蓄」と会社があなたの貯金を管理する「社内預金」の2つの積み立て方法があります。
貯金分が引かれた給料が振り込まれるので、強制的に貯金ができるのです。
ただし、会社の給与積み立てシステムは、導入していない会社もあるので、総務部に確認の上、申請するようにしてください。
このような貯金プランで、毎月スムーズに貯金できるようになるでしょう。
上記で、45歳で老後資金900万円を貯める場合、1ヵ月4万円が貯金目安になるとご説明しました。
毎月4万円ずつ天引きすれば1年で48万円の貯金が見込めます。
このように貯金することが習慣になれば、貯金なしから脱することができるでしょう。
アラフォー独身貯金なしから脱する方法3:お金の使い方を見直す
現状を把握した上で貯金プランを立て、先取り貯金をすれば貯金ゼロからが脱することができます。
でも「生活費だけで給料がなくなってしまう」「貯金したくても余裕がない」という人もいるでしょう。
しかし、少し支出を見直すことで、貯金する余裕が生まれる可能性が大いにあります。
アラフォー独身で貯金がゼロということは、無駄遣いをしていた可能性があります。
貯金と同時に、お金の使い方を見直すことがとても重要なのです。
無駄な支出を見直す
20代30代に比べて収入が多くなるアラフォー世代。独身の場合はそのお金を一人で自由に使えてしまうため、どうしても無駄遣いをしてしまうでしょう。
生活を充実させるために必要な支出は無理に削る必要はありません。
しかし、不要な支出については、どんどん見直していきましょう。
独身だとついつい外食が多くなってしまいます。
ほとんど自炊をしない人もいるでしょう。
食事内容によりますが、自炊なら1食500円以内で作ることができます。外食なら1,000円はかかるでしょう。
毎日500円ずつ貯金を減らすことができれば、年間182,500円の節約になります。
でも「一人分だけだと、かえって材料費がかかる」「一人分だけ作るのは面倒」と思う人も多いでしょう。
そこでおすすめなのが、冷凍作り置きです。
焼肉や炒め料理、煮物など、ほとんどの料理は冷凍しておくことができます。
2~3人分のおかずを作ったら、1人分ずつジップ付き保存袋に入れて冷凍しておきましょう。ご飯だけ炊けば冷凍おかずを温めて立派な夜ご飯になるでしょう。
「冷凍できるおかず レシピ」「冷凍可能おかす レシピ」などで検索すると、冷凍におすすめなレシピをたくさん見つけることができます。
アラフォー独身者の支出で大きな金額を占めているのが交際費でしょう。
仕事でもプライベートでも交友関係が広がり、交際費が増えていくでしょう。
特に、会社の飲み会では、職場の部下や後輩にご馳走することが増えるため、1回飲みに行くだけで大きな負担になります。
交際費は必要経費と考える人もいますが、ある程度絞っていくことが必要です。
週に2回飲みに行っているなら週に1回にするなど、少しずつ節約していきましょう。
1回飲みに行くと3,000円~5,000円はかかるでしょう。
1ヵ月4回飲み会に行く回数を減らせば、1ヵ月約16,000円、年間約192,000円の節約が期待できます。
40代50代独身の人におすすめしたいのが保険料の見直しです。
生命保険や医療保険など、高額なプランのままになっていませんか?
独身を続けるのであれば、生命保険は安いプランにする、もしくは生命保険をなくしても良いでしょう。
最近は非常に安いネット保険も増えています。
最低限のプランにすることを検討してみましょう。
例えば、日本生命の終身保険1,000万円の場合、契約時30歳男性なら1ヵ月30,090円の保険料となっています。
これを掛け捨て保険にする、ネット保険にする、もしくは生命保険自体を解約することで、大幅な節約ができるでしょう。
もし生命保険を解約し、貯金に回すことにすれば年間361,080円を貯金できる見込みがあります。
アラフォー独身者の支出で見直したいのが交通費です。
特に無駄遣いの可能性が高いのがタクシー代です。
飲み会の帰りにタクシーに乗る人は多いでしょう。
酔った時は金銭感覚が緩くなりやすいため、数千円のタクシー代でも「まぁ、いいか」と乗ってしまいます。
タクシーに乗るのが習慣になっている独身者も少なくありません。
1ヵ月のタクシー代はいくらになっているでしょうか。使いすぎている場合は見直すことで他に回せるお金が増えるでしょう。
メリハリをつけた支出にする
無駄な支出を見直すことは大切ですが、必要以上に厳しく節約することはおすすめしません。
貯金のために、今の生活を犠牲にしてしまうと、貯金生活は長続きしないでしょう。
すぐにリバンドすることになり、また貯金なしの生活に逆戻りしてしまう恐れもあります。
節約して貯金を増やすためには、メリハリをつけた支出にすることが大切です。
例えば外食費を節約しようと思っても、友人と楽しむ外食や、どうしても行きたいレストランがある場合の外食は我慢しなくても良いでしょう。
でも「今日は疲れたから外食にしよう」と何となく行ってしまう外食は我慢して、自炊するようにすれば良いのです。
今の生活も楽しみながら、無理なく支出をコントロールしていきましょう。
まとめ
今回は40歳~50歳の貯金なしの人に向けて、実情を把握して脱出する方法をご紹介してきました。
今は余裕のあるアラフォー独身の人でも、近い将来貯金が必要になるでしょう。
その具体的な費用を考え、貯金プランを立てること、さらにお金の使い方を見直していけば、十分に貯金ゼロから脱することができるでしょう。
40歳独身貯金ゼロの人も50歳独身貯金なしの人も、まだ間に合います。
計画的に貯金して、将来への不安をなくしていきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
85点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
40代50代独身の場合、貯金のために支出の見直しを実践すると、
735,580円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:食費の見直しで1年▲182,500円、飲み代の見直しで1年▲192,000円、生命保険料の見直しで1年▲361,080円)
上記の貯金力は一例なので参考として見てください。貯金する意識を持つこと、同時にお金の使い方を見直すことで、大幅に貯金を増やせる可能性を秘めています。