そろそろ親元を離れて一人暮らしを始めたいと思っている人はたくさんいるでしょう。
でも、問題になるのは一人暮らしにかかる初期費用です。
「貯金なしで一人暮らしを始めることはできる?」「貯金ゼロから一人暮らしは無謀?」と不安に思うでしょう。
いざ一人暮らしをしようと思っても、一人暮らしをするための貯金がないとなかなか親元を離れることができませんよね。
そこで今回は、一人暮らしを始めるために必要な初期費用について解説したいと思います。
一人暮らしを始めるためにはいくら貯金が必要なのでしょうか。やはり貯金なしで一人暮らしを始めることは無謀なのでしょうか。
一つ一つの費用について詳しくご説明していきたいと思います。
一人暮らしを迷っているあなたのお役に立てれば幸いです。
貯金なしで一人暮らしを始めるのは無理?
実家暮らしは基本的にお金に余裕がありますが、それでも貯金なしの人は多いでしょう。
貯金なしの状態で、一人暮らしを始めることは可能なのでしょうか。
不可能な場合は、最低限いくらあれば一人暮らしを始めることができるでしょうか。
貯金ゼロからの一人暮らしは難しい
貯金がゼロでも「1ヵ月の家賃と引っ越し代くらいなら、毎月の給料で払える」と思うかもしれません。
しかし、一人暮らしを始めて部屋を借りる場合、1ヵ月家賃の5~6倍の初期費用がかかるのが一般的です。
家電や家具などの初期費用をギリギリまで抑えたとしても、1ヵ月の給料で賄うのは難しいでしょう。
また、貯金なしの場合、なんとか初期費用を無理やり集めることができたとしても、その後の生活が苦しくなってしまいます。
ある程度の貯金を準備してから、一人暮らしをスタートすることをおすすめします。
一人暮らしを始めるためには約50万円必要
それでは、具体的にいくらあれば良いのでしょうか。
初期費用は、お住まいの地域の家賃相場や、準備する家電家具のレベルにもよるので目安にはなってしまいますが、家賃7万円の部屋に引っ越す場合は、初期費用は50万円はかかるでしょう。
内訳は以下のようになります。
家賃 | 345,000円 |
光熱費 | 10,000円 |
通信費 | 12,000円 |
家電製品 | 96,000円 |
家具 | 20,000円 |
生活用品、直品 | 11,500円 |
引っ越し費用 | 35,000円 |
合計 | 529,500円 |
一人暮らしをはじめる初期費用について
一人暮らしの初期費用の相場は約50万円です。
一人暮らしを始めるだけでそんなにかかるの?と驚くかもしれませんが、実際にそれくらいかかるのです。
一つ一つの費用を詳しく見ていきましょう。
できるだけ初期費用をおさえる具体的なコツもご紹介していきます。
家賃
一人暮らしを始める上で、一番重要になるのが家賃です。
はじめの1ヵ月分の家賃だけ多めに準備しておこうと思うかもしれませんが、実際には1ヵ月分の家賃の5~6倍の費用がかかります。
関東圏のワンルームの家賃平均は約7万円です。この家賃をもとに考えてみましょう。
敷金とは、大家さんに預ける保証金のようなもの。
何らかの理由で家賃が払えなくなった場合や、退去時に修繕が必要になった場合は、この敷金のお金を使うことになります。
退去時に残金があれば、返金されます。
大家さんにお礼として払う費用です。昔からある習慣のひとつです。
敷金のように退去時に返金されることはありません。
入居する前には、1ヵ月分の家賃を支払うことになります。
連帯保証人がいない場合には、家賃保証会社を利用します。
費用は家賃1ヵ月分の半額が一般的です。
連帯保証人がいる場合は、この費用はかからないこともあります。
万が一火災や水漏れなどがあった場合に備えて加入しておく損害保険です。
損害保険会社に支払うことになります。
一人暮らしの相場は15,000円になります。
前の入居者が使っていた鍵を交換するための費用がかかります。
15,000円くらいが相場になります。
新築の場合はかかりません。
セキュリティの問題上、前の入居者が退去した後に新しく鍵を交換します。
この費用を負担することになります。
不動産業者に仲介手数料を支払うことになります。
家賃1ヵ月分が相場です。
このように、もし70,000円の家賃の賃貸物件に引っ越すのであれば、初期費用は345,000円ほどかかります。
家賃の5か月分はかかるのです。
一人暮らしを始める初期費用の中で最も費用がかかるのが家賃です。
上記のように、純粋に家賃だけでなく「敷金」「礼金」「保証会社利用料」「火災保険料」「鍵交換費用」「仲介手数料」がセットとなるため、費用がとても高くなるのです。
ところが、この中でゼロにできる費用があります。それは敷金、礼金です。
最近は敷金礼金なしの物件が増えています。
賃貸物件情報サイトで「敷金なし」「礼金なし」などの条件を絞って検索してみてください。
さらに、一定期間家賃が無料になるフリーレント物件も数年前から増え始めました。
これは大家さんが、少しでも空室を防ぐために考えられているシステムです。
空室の状態が続くよりは、敷金礼金をゼロにしても貸して家賃収入を得たいということです。
初期費用をできるだけ抑えたいという人には嬉しい物件と言えます。
70,000円の家賃であれば、初期費用を140,000円も節約することができるのです。
しかし、敷金がないため予めハウスクリーニング費用がかかったり、そもそも家賃に上乗せされている可能性もあります。
相場に対して家賃が極端に高くないか、家賃以外にかかる不明な初期費用がないか等をしっかり確認することが大切です。
光熱費
一人暮らしを始めたら、光熱費も自分で支払っていくことになります。
一人暮らしの光熱費の目安は月1万円です。
一人暮らし初期費用として、1ヵ月分の光熱費は準備しておきましょう。
以下のような内訳が一般的な光熱費になります。
- 電気代:5,000円
- ガス代:3,000円
- 水道代:2,000円
光熱費は冷房や暖房を使う時期には高くなるため、毎月一定ではありませんが、平均月万円を目安に準備しておきましょう。
光熱費の初期費用をおさえるためには、安い料金プランを選ぶことです。
例えば、電気代は夜間が安くなる料金プランがあります。
東京電力の「スタンダードプラン」の電力量料金 (1kWh)は、286円です。
一方「夜トク8」の電力量料金は(1kWh)は、午前7時~午後11時までは32.74円、午後11時~午前7時までは21.16円となっています。
昼間は仕事で家にいない人の場合、電気を使うのは夜に集中するでしょう。夜間に電気量料金が安いプランにしておけば電気代を節約できるでしょう。
さらに、ガス会社でも安いプランを提供していたり、キャンペーン割引を行っている場合もあるのでホームページを確認しましょう。
光熱費は初期費用だけ見ると、それほど安くなりませんが、その後ずっとお得が続くことを考慮して、慎重に安い料金プランを選んでください。
通信費
一人暮らしの通信費は、スマホとインターネット料金を合わせて、1ヵ月12,000円が相場になります。
実家暮らしでも、ほとんどの人がスマホ料金は自分で払っているでしょう。
しかし、一人暮らしになったらインターネット代も払う必要があります。
一人暮らしを始める際には、1ヵ月の通信費を準備しておきましょう。
一人暮らしをはじめるなら、今のスマホ料金を見直すのがおすすめです。
普段使っているデータ量に対して大きすぎる容量プランになっていないか、ほとんど通話していないのにかけ放題プランになっていないか、不要なオプションがついたままになっていないか等をチェックするだけで、3,000円~4,000円安くなることがあります。
例えばドコモの場合、データ使用量を7GBから1GBに変更すると、通信料が6,150円(税込)から3,150円(税込)にすることができます。
1ヵ月3,000円の節約が見込めます。
携帯電話会社のホームページからログインして、現在の契約内容を確認してみましょう。
また、一人暮らしを始めるなら、三大キャリアから格安SIMに乗り換えを検討しても良いでしょう。
三大キャリアの半額になる場合もあります。
スマホの月額料金を下げることで、初期費用もその後の費用もおさえていきましょう。
家電製品
一人暮らしを始める時に、家賃の次に大きな出費になるのが家電製品です。
家具はなくても暮らすことができますが、家電はないと生活できないものが多いのでしょう。
必要最低限の家電だけでも、以下のようにたくさんあります。
金額は、一般的な家電メーカーの一人暮らしサイズの商品の相場です。
- 洗濯機:20,000円
- 冷蔵庫:20,000円
- 炊飯器:5,000円
- 電子レンジ:20,000円
- 掃除機:3,000円
- テレビ:20,000円
- 照明:5,000円
- ドライヤー:3,000円
合計96,000円になります。
ざっくりと10万円は必要になると考えておきましょう。
家電製品はまとめて買うとセット割になる商品があります。
各メーカーから新生活応援セットが販売されているのです。
一つ一つの家電製品を買うよりも安くなるのはもちろん、選ぶ手間が省けるメリットもあります。家電製品にあまり詳しくない人は、セット商品がお得で便利。
デザインが同じ家電製品を揃えることで、部屋に統一感も出るでしょう。
家具
家電製品よりは必要度は下がりますが、家具も必要になります。
一人暮らしを始めるなら、以下の家具は最低限ほしいところです。
一人暮らし向けの商品の相場を参考にしています。
- 布団:10,000円
- カーテン:5,000円
- テーブル:5,000円
これ以外にも、ソファ、座椅子、テレビ台、収納棚などの家具が必要になる人もいるでしょう。
一人暮らしを始めようと思うと、あれもこれも揃えたくなるでしょう。
でも、はじめは本当に最低限の家具だけでOK。布団とカーテンがあれば生活は成り立ちます。
あとは、生活しながら必要に応じて買っていけば良いのです。
また、購入するときは通販がおすすめ。商品を実際に見れないデメリットはありますが、格安商品を見つけられる場合があります。
生活用品、食品
一人暮らしをはじめるためには、様々な生活用品や食品が必要になります。
最低限揃えておきたいアイテムをまとめてみました。
貯金なしで一人暮らしをはじめるなら、自炊が必須。
キッチン用品は必ず買いましょう。
様々なタイプの調理器具は不要です。フライパン、鍋、まな板、包丁があれば十分です。
茶碗、皿、コップ、箸やスプーンなど、必要最低限の食器を揃えましょう。
お風呂やトイレで使うグッズも必要になります。
洗剤やトイレットペーパーなど、生活に必要なものを一通り買いましょう。
自炊をするために、一通りの調味料は買っておきましょう。
水筒を持ち歩けるように、お茶のパックやコーヒーもあると便利です。
外食ばかりにならないように、簡単に食べれるレトルト食品なども買っておくと良いでしょう。
このように、安く見積もっても11,500円となりました。1万円を目安に考えると良いでしょう。
一人暮らしをはじめる時には、色々な小物を揃えたくなりますが、貯金なしの状態から始めるなら、小物は出来る限り100均で買いましょう。
調味料類も100均が割安なのでおすすめ。
必要最低限のものだけ揃えて、あとは生活に余裕が出てきたら徐々に買い足していきましょう。
引越し費用
初めての一人暮らしで荷物が少ない場合、50km未満なら35,000円~40,000円が相場になります。
3月4月の繁忙期は40,000円、それ以外の通常期は35,000円くらいでしょう。
洗濯機、冷蔵庫、ベッドなどの大きな荷物がない場合、引っ越し先が近い場合は、引越し業者を使わなくても引っ越しすることができるでしょう。
引越し費用35,000円を丸々節約することができます。
マイカーがなくてても、ご両親に車を出してもらい手伝ってもらう、レンタカーを借りる、車を持っている友人に手伝ってもらう等、様々な方法があります。
友人にお礼をした場合でも、引越し業者に頼むよりは断然安くすることができるでしょう。
また、引越し業者を使わずに自分で引っ越しするためには、とにかく荷物を減らす必要があります。
一人暮らしを始める際には、ぜひ断捨離をして持ち物を減らしてください。
売れるものはフリマアプリなどでどんどん売りましょう。引越し資金を作ることもできるので一石二鳥です。
このように、一人暮らしの引っ越しにかかる費用をシミュレーションしてみたところ、529,500円の初期費用がかかる計算になりました。
それぞれの項目で少しずつ金額を抑えたとしましょう。
上記の例だと、敷金礼金をなしにすることで14,000円の節約、スマホ代見直しで3,000円の節約、引っ越し代節約で35,000円の節約が見込めます。
これだけでも、52,000円の節約となり、529,500円の引っ越し代を477,500円にすることができるでしょう。
一人暮らしを始めるための貯金額は50万円が目安
家賃7万円の部屋に引っ越したいなら、引っ越しの初期費用は50万円前後ということがわかりました。
敷金礼金なしの物件を探したり、家電や家具を実家から持っていくなどして初期費用をできるだけおさえたとしても、貯金ゼロでは不安でしょう。
ある程度貯金がないと、とにかく安い物件ばかりに目がいってしまい「安かろう悪かろう」の物件に決めてしまう恐れもあります。
せっかく一人暮らしを初めても、生活が苦しくて実家に舞い戻る…なんてことになるかもしれません。
そうならない貯めに、まず50万円貯金を貯めた上で一人暮らしを始めるのがおすすめです。
毎月5万円ずつ貯金すれば1年以内に50万円貯めることができます。
節約しながら、しっかり貯金をしていきましょう。
リサーチしておく
貯金と並行して、一人暮らしに向けてリサーチすることが大切です。
まず、それぞれの費用の相場を把握しましょう。
引っ越したいエリアの家賃相場、敷金礼金がない物件はないか、少しでも安い不動産会社はないか等、徹底的に調べてみてください。
賃貸物件情報サイトで「敷金なし」「礼金なし」などの条件を絞って検索してみると良いでしょう。
不動産会社を探すときは、全国チェーンの大きな会社、地元密着型の小さな会社の2つの不動産会社へ行ってみて比較するのがおすすめです。
それぞれの良さを比較することができるでしょ。
コスパの良い家電家具を調べておくことも重要。通販やアウトレット商品などは、大幅に割引になっていることがあるのでねらい目です。
買えるものを買っておく
一人暮らしに必要なものを一度に買おうと思うと初期費用が膨大になるでしょう。
そこで、一人暮らしに向けて貯金しながら、少しずつ買えるものを買っておくと良いでしょう。
冷蔵庫や洗濯機など大きな家電を買っておく必要はありませんが、炊飯器、電子レンジなどの小さい家電、キッチン用品や生活用品などは、安いものを見つけたら買っておきましょう。
引っ越しするときの初期費用をぐんと少なくすることができます。
物を減らしておく
一人暮らしの初期費用をおさえるコツは断捨離にあります。
物が少なければ引っ越し業者を頼む必要がなくなります。さらに、物が少なければ狭い部屋でも良いので、安い物件を見つけやすくなります。
一人暮らしに必要ないものはとにかく断捨離して、身軽に引っ越しができるようにしておきましょう。
断捨離の具体的な方法は、こちらの記事で紹介しています。ご参考ください。
断捨離で幸せもお金も貯まる生活が手に入ります。断捨離をするとお金が入ってくるのです。その真実について考えていきます。断捨離すると無駄遣いが減り貯金効果がアップします。さらに気持ちの面でも落ち着いてストレスのない毎日が送れるでしょう。
まとめ
今回は貯金なしで一人暮らしを始めることについて考えてきました。
貯金ゼロだけど、どうしても一人暮らしを始めたいという人もいると思いますが、やはり貯金ゼロから一人暮らしを始めるのは少し無謀と言えるでしょう。
家賃だけでなく敷金礼金、家電や家具など、様々な費用がかかるからです。
それぞれの費用を少しずつ節約することはできますが、費用をゼロにすることはできません。
一人暮らしのための貯金はいくらあれば良いのでしょうか。
貯金額は約50万円が目安になります。
これに近い金額を貯めてから一人暮らし計画を進めるようにしましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
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貯金ゼロで一人暮らしをする場合、一人暮らし初期費用をおさえる節約法で
52,000円/回 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:敷金礼金なしの物件を選ぶことで▲14,000円、スマホ代見直しで▲3,000円、引っ越し費用をなしにすることで▲35,000円)
一人暮らしの初期費用は様々な項目があるため、それぞれ工夫して初期費用をおさえることは可能です。しかし貯金ゼロの状態では厳しいでしょう。50万円を目安にして、貯金が貯まってから一人暮らしをスタートさせましょう。