貯金が1000万円になると大きな達成感があります。
1000万円を目標にコツコツ貯金を頑張ってきた方は多でしょう。
だからこそ、せっかく達成した1000万円を減らすことなく、しっかり増やしていきたいですよね。
でも、「1000万円貯金が貯まったらどうしてる?」と周りの人にはなかなか聞けません。
1000万円超えたら、どのような優遇を受け、どのようなリスクに備えれば良いのでしょうか。
それがわからないと、せっかく1000万円を貯めても損をしてしまう恐れがあります。
そこで今回は、1000万円を超えたら優遇される特典、さらに1000万円を超えたら考えるべきリスクについて解説していきたいと思います。
実は、銀行で1000万円以上預金があっても、意外と優遇は期待できません。
それより1000万円を超えると銀行破綻によるリスクが出てくるため注意が必要なのです。
1000万円を超えたら「増やしていくこと」「減らさないこと」をしっかり考えていきましょう。
貯金1000万円を超えたら増やしていくことを考える
1000万円貯金というまとまった貯金ができたら、そこで満足してはいけません。
満足してしまうと、気が緩んで1000万円を少しずつ切り崩してしまうでしょう。気付いたら半分になっていた…なんてことにもなり兼ねません。
1000万円貯金できたら、それを再スタートとして、さらに増やしていくことを考えましょう。
これまで通りに毎月コツコツ貯金をすることも大事ですが、1000万円貯まったら考えたいのが「お金が勝手に増える方法」を考えることです。
貯金を増やす方法は、銀行の金利による利益、国の債券である「国債」、各企業のポイントを使って資産運用する「ポイント投資」など、様々な方法があります。
しかし、ここで注目したいのは1000万円が貯まったタイミングで考えたい2つの方法です。
1つは、「受けられる優遇を知ること」。
銀行貯金が1000万円以上になると、銀行から優遇が受けられるケースがあります。これを見逃さすに利用しましょう。
もう1つは「投資を考えること」です。
1000万円貯まるまでは、ハイリスク・ハイリターンの投資に抵抗があったかもしれません。
でも、1000万円貯まれば、そのうちいくらかを投資に回しても、それほどハイリスクにはならないでしょう。
貯金1000万円以上になったら受けられる優遇を考える
1000万円以上の特典として優遇を受けることができれば、勝手に1000万円が増えていく可能性があります。
貯金1000万円を超えると期待できる優遇は、銀行の「大口定期」です。
大口定期とは、1000万円以上のまとまった貯金をする場合に利用できる定期預金のことです。
預入期間は、1ヵ月以上、10年の間で設定されていることが一般的です。1ヵ月、2ヵ月、6ヵ月、1年、3年、5年など様々なバリエーションで設定できる銀行もあります。
1000万円から1円単位で預けることができます。
普通預金だと気軽に引き出してしまう人は、大口定期にしておくのは賢い方法でしょう。
大口定期のメリットは金利が高くなることです。
銀行にとって大口の顧客は、特に大切なお客様です。
だから、金利が優遇されるのです。
大手銀行のスーパー定期と大口定期の金利を確認してみましょう。
銀行名 | スーパー定期金利 | 大口定期金利 |
三菱UFJ銀行 | 0.002% | 0.002% |
三井住友銀行 | 0.002% | 0.002% |
みずほ銀行 | 0.002% | 0.002% |
イオン銀行 | 0.010% | 0.010% |
楽天銀行 | 0.020% | 0.020% |
このように大口定期の金利は、スーパー定期の金利と同じになっています。
実は、大口定期の金利は銀行窓口での交渉によって決まるのです。
預金額やこれまでの取引内容などが考慮し、様々な交渉をした上で金利が決まるのが一般的になります。
だから、銀行の公式サイトを見ても大口定期の具体的な金利を知ることはできないのですが、一気に金利が上がるわけではないことは確かでしょう。
低金利の状況の中では、金利による利益はあまり期待できないと考えるのが賢明です。
それでは、大口定期には、金利以外に優遇されることあるのでしょうか。
銀行によって異なりますが、大口定期の金利以外の優遇として、資産運用のプロからアドバイスをもらえるサービスがあったり、あなた専属の担当者がつく等の優遇が一般的です。
しかし、その程度の優遇に留まっているのが現状です。
特別な優遇特典は期待できないでしょう。
このように、1000万円を超えると運用できるようになる大口定期ですが、優遇されることは金利が少し高くなるということだけです。
大口定期の金利だけで1000万円を効率よく増やしていくことは難しいでしょう。
その他、スタッフのサポートが手厚くなるという優遇はありますが、それほど魅力的なものではないと言えます。
しかし、銀行によっては魅力的な優遇が受けられる可能性もありますので、1000万円貯金が貯まったタイミングで大口定期に申し込んでみるのは間違いではありません。
大口定期に申し込むためには、銀行ごとに必要書類がありますので、銀行のホームページから必要書類、申込方法を確認してください。
貯金1000万円以上になったら投資を考える
お金が勝手に増えていく方法として有効なのが、投資ですよね。
金利が高く、銀行にお金を預けておけば増やすことができた時代もありましたが、今は銀行でお金を増やすことは期待できません。
大口定期でも、金利でお金を増やすことはまず難しいでしょう。
そこで、1000万円を増やすために考えたいのが投資です。
でも「投資は難しそうでハードルが高い…」という人は、投資信託から始めてみるのがおすすめ。使う予定のないお金から始めてみるのがポイントです。
投資初心者が挑戦しやすいのは、投資信託でしょう。
投資信託とは、運用のプロがあなたの代わりにお金を増やしてくれる商品です。
運用のプロが投資家たちからお金を預かり運用します。その利益を投資家に還元していきます。
投資の知識がなくても始められること、少額から始められることがメリットです。
100万円で購入した投資信託が150万円で売れた場合には、50万円の利益を受け取ることができます。
ただし、銀行預金とは違い、運用が上手くいかなければ元本割れになってしまうリスクもあるのです。
運用が上手くいくか否かは、市場環境などによって変動します。
購入金額より、売却金額が安くなる場合があるリスクは覚えておかなければなりません。
投資初心者におすすめの投資信託ですが、元本割れのリスクを考えた上で始めることが大切です。
まとめて多くの貯蓄を投資信託に回してしまうのは避けましょう。
それでは、いくら投資に充てれば良いのでしょうか、投資額や割合は、その人の状況によって違うため正解はありませんが、ポイントがあります。
貯金を3つに分けて考えてみることです。
1つ目は「半年分の生活費」。
何らかの理由で働けなくなることを想定し、半年程度の生活費は確保しておく必要があります。
2つ目は「使う予定がある貯金」。
子供の大学費用や車買い替え費用など、使う予定があるお金です。
3つ目は「使う予定のない貯金」。
「半年分の生活費」「使う予定のあるお金」は確保した上で、投資信託には、「使う予定のない貯金」を回すのが賢明です。
半年分の生活費は大体計算することができるでしょう。しかし、使う予定があるお金は、しっかり考える必要があります。
これからのライフイベント、それにかかる費用を考えて確保すべきお金を算出してください。
「3ヵ月分の生活費200万円、大学資金、新車買い換え、リフォームに使う予定が700万円だから、100万円を投資に回そう」など具体的に考えておきましょう。
そうすれば、大きなリスクは回避しながら、お金を増やすことができるでしょう。
金融庁の調査した「投資信託の運用損益別顧客比率」(2019年)によると、利益を得られているのは、全業態平均で約6割です。
(参考:金融庁)
この平均データを参考にすると、半分以上の人が貯金を増やすことに成功できていることがわかります。
「使う予定のない貯金」の運用方法としては、検討してみても良いのではないでしょうか。
投資信託は、証券会社をはじめ、銀行や信用金庫、ゆうちょ銀行など、幅広い金融機関が取り扱っています。
興味がある方は、現在使っている金融機関、またはお近くの金融機関に相談してみると良いでしょう。
貯金1000万円を超えたら減らさないことを考える
貯金1000万円を超えたら「増やすこと」「減らさないこと」を考えるのが大事です。
ここまで、増やすためには、優遇と投資を考えることが効果的であることを説明してきました。
次に「減らさないこと」について考えていきたいと思います。
「苦労したは1000万円は減らさないから大丈夫」と思うかもしれませんね。
1000万円貯金の使い道を決めている人もいますが、せっかく貯めた1000万円はそのまま手をつけないと決めている人は多いでしょう。
しかし、「大きな買い物をした」「ローン繰り上げ返済をした」「投資して元本割れになってしまった」などではなく、あなたの意思とは関係なく1000万円貯金が減ってしまう可能性があるのです。
どんなに1000万円に手を付けない努力をしても起きてしまう可能性があることなので、しっかり予防策を考えておかなければなりません。
貯金1000万円を超えたらペイオフ制度を考える
貯金が1000万円を超えたら、お金を失うかもしれないリスクを想定して、貯金1000万円を減らさないことを考える必要があります。
当たり前のように安心して銀行にお金を預けていますが、何かのきっかけで預け先の銀行が破綻する可能性はゼロではありません。
銀行が破綻しても、ペイオフ制度により1000万円までは失う心配がありません。
しかし、1000万円を超えた分は失う場合があるのです。
ペイオフ制度とは、預金保険制度とも呼ばれています。
万が一銀行が破綻した際には、破綻した銀行に代わり預金保険機構が預金者に預金を払い戻しする制度です。
ペイオフ制度で保護されるのは、1000万円までの預金と利息です。
1000万円を超えた分の預金は保護されません。
仮に、大口定期預金に3000万円預けていた銀行が破綻したとしましょう。
1000万円は払い戻しされますが、2000万円は失ってしまう可能性があるのです。
「それなら、同じ銀行で3つの口座に1000万円ずつ入れておけば良いのでは?」と思うかもしれません。
しかし、この同じ銀行に複数の口座がある場合、全ての口座を合計して1000万円までが保護対象となります。
1000万円以上の預金を複数の口座に分けておいても意味はないのです。
貯金1000万円を超えたら銀行分散を考える
銀行の貯金が1000万円以上になると、金利が高くなる大口定期で運用する方法もありますが、ペイオフ制度を考えて別の銀行に分散するのが賢明です。
1000万円を超えたタイミングで、別の銀行に分散して貯金することを検討しましょう。
銀行を分散する時には、銀行選びが重要です。
せっかく貯めた1000万円をより賢く管理するためには、金利の高い銀行を選ぶことが大切になります。
1000万円を分散する場合におすすめは、人気の高いネット銀行です。
インターネット上での取引を行うため、実店舗も通帳もありません。
これに不安を感じる人もいるかもしれませんが、24時間365日いつでも取引可能、銀行やATMに行くことなくスマホやパソコンで給与振り込みや残高をチェックできるなどのメリットがたくさんあるのです。
さらに魅力は金利の高さです。ネット銀行は店舗がなく人件費などの経費がかからないため、高い金利設定ができるのです。
例えば大手都市銀行の金利は0.002%ですが、ネット銀行の楽天銀行のキャンペーン金利は0.12%です。
金利0.002%の銀行に1000万円預けたら年間の利息は200円ですが、金利0.12%の場合は11,999円になります。年間11,799円の節約効果が期待できるのです。
さらに高い金利を設定しているネット銀行もあります。
「ネット銀行 金利」で検索すると、高金利のネット銀行や、金利キャンペーン情報が出てきますので、ぜひチェックしてみてください。
ただし、ネット銀行はセキュリティ面の不安があります。ハッキングなどのサイバー犯罪に巻き込まれてしまうリスクも考えておかなければなりません。
どんなに金地が高くても、ネット銀行ばかりに預けておくのはおすすめしません。
大手都市銀行、ネット銀行に貯金を分散し、可能な限りのリスク回避をしておきましょう。
例えば、1000万円の貯金のうち300万円を金利の高いネット銀行に分散したとします。
先ほどの楽天銀行の金利0.12%で計算すると、1年3,600円、10年では36,000円の利息が期待できます。
ペイオフ制度によるリスクを回避できて、さらに利息による利益を得ることもできるので、賢い方法と言えるでしょう。
貯金が1000万円を超えたら「増やすこと」「減らさないこと」を考えましょう
貯金1000万円を達成することができたら、それに満足せずに増やしていくこと、さらにせっかく貯めた1000万円を減らさないことが重要です。
増やすために有効なのは「銀行の優遇」と「投資信託」です。
銀行の優遇は少し金利の高い大口定期だけですが、投資信託なら増やせる可能性が高くなります。
しかし、それより大切なことは減らさないための対策です。
1000万円を超えた預金はペイオフ制度により守られなくなるため、万が一銀行が破綻した場合にはせっかく貯めた貯金が減ってしまう可能性があります。
それを防ぐために、銀行を分散させて安全対策をしておくことが大切です。
苦労して貯金した1000万円は、効率よく賢く運用していきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
75点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
私の場合(夫婦・子供2人)だと、1000万円以上の優遇を考えた節約方法で
11,799円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:金利の高いネット銀行にすることで1年▲11,799円)
上記は、大手都市銀行から、金利の高いネット銀行に変えた場合の金利分の金額になります。低金利の時代の中、それほど大きな金額ではありませんが、銀行預金、投資信託などを賢く利用して、安全に増やす努力をしていきましょう。