「床暖房は快適だけど高いガス代が困る」と思っていませんか?
足元から体を温めてくれる床暖房。床から放出される熱は体だけでなく部屋全体も均一に温める効果があります。さらに、空気が乾燥しにくいというメリットもあります。
でも、冬になるとこのガス床暖房のせいでガス代が一気に上がることも事実です。
冬は全体的に光熱費が上がってしまいます。節約できる方法を見つけていく必要があるでしょう。
床暖房の高いガス代を節約するためにはいくつかの方法があります。
ガス床暖房の仕組みを考えると、効率良く節約する方法が見えてくるでしょう。
今回は、そんな床暖房のガス代節約方法をご紹介したいと思います。
賢く節約して、年間の貯金をもっと増やしていきましょう。
床暖房のガス代は高い
床暖房を使う季節になるとガス代が急に高くなると思います。
実際に床暖房を使うことで、どれくらいのガス代がかかっているのでしょうか。
ガスは都市ガス、プロパンガスによって金額が違うので、目安として参考にしてください。東京ガス(都市ガス)で8畳用の床暖房を1日8時間使った場合には、1ヶ月3,900円のガス代がかかることになります。
総務省の調べでは2019年の二世帯以上の1ヶ月の全国平均ガス代は4,852円です。床暖房のガス代だけでかなりのガス代がかかることがわかります。
やはり、しっかり節約する必要がありそうです。
床暖房の高いガス代の節約法
それでは、具体的にどのような方法で床暖房のガス代節約をしていけば良いのでしょうか。その節約法を知るためには、ガス床暖房の特徴を知る必要があります。
床暖房の特徴を考える
ガス床暖房の特徴は以下の3つです。
「ガスで水を温めている」
「輻射熱で部屋を暖めている」
「床下の温水の熱で部屋を暖めている」
それぞれの特徴について詳しくご説明していきましょう
床暖房は床が温かいことはわかっていても、床下がどんな仕組みになっているか理解している人は少ないでしょう。一体どんな構造になっているのでしょうか。
床暖房は、床下に温水パイプが敷き詰められた構造をしています。このパイプの中を温水が循環することで、床から熱を発して部屋を温めているのです。
温水パイプの中を循環している温水は、熱源機でガスによって加熱されて作られています。
床暖房の特徴は輻射で熱を伝えていることです。
熱の伝わり方には、伝導、対流、輻射の3種類があります。
伝導は、固体の間で熱が伝わること。暖かい缶コーヒーに触っていると手が温かくなります。これが伝導です。
暖かい空気は上に、冷たい空気は下に動く性質があります。この空気の動きによって熱が伝わるのが対流です。エアコンはこの対流によって部屋を温めているのです。
輻射は、熱が天井や壁に反射して暖まることです。
床暖房は、床に触れている足が温かいだけでなく、床から放出された輻射熱が部屋中を暖めている仕組みになっているのです。
床暖房の温かさは、電気や火ではなくお湯なのです。これが床暖房の大きな特徴であり魅力です。
お湯だから、やわらかな温かさを感じることができます。
エアコンやファンヒーターのように温風がくることもないので、乾燥しないメリットもあります。
床暖房のガス代節約法
ガス床暖房の3つの特徴についてご説明してきました。
この特徴を踏まえて上で、ガス代節約方法を考えていきたいと思います。
ガス床暖房は、ガスで水を温めてお湯にし、そのお湯が床下から部屋を温めています。
だから、床暖房が最も多くガスを使うタイミングは水をお湯にするタイミングです。
一度お湯になってしまえば、あとはお湯が温水パイプを循環するだけなので、基本的にあまりガスは必要としません。
だから、ガス床暖房は立ち上がりのときに最も多くのガスを使うのです。
床暖房をつけて水が温水になるまでの時間は約1時間です。
この1時間あたりのガス代は38円になります。それ以降のガス代は1時間あたり9円になります。
立ち上がりの1時間は4倍以上ものガス代がかかるのです。
この特徴により考えられる節約法は「つけっぱなしにしておく」ということです。
こまめにつけたり消したりしたほうがガス代節約に見えますが、逆効果になるケースが多いです。
つけっぱなしにしていれば常に温水がある状態なので、水を温水にするためのガス代がかからないからです。
実際に計算してみましょう。
24時間つけっぱなしにした場合の1日のガス代は、38円+(9円×23時間)=216円になります。
12時間使用した場合、4回つけたり消したりしたと過程します。1日のガス代は(38円×4回)+(9円+8時間)=224円となります。
使用時間は12時間でも、つけたり消したりすると24時間つけっぱなしにしているよりもガス代が高くなってしまうのです。
仕事で不在の時間帯や、就寝中など、長時間床暖房を使わないときには、消したほうが節約になります。でも、少し部屋を離れるときなどは、つけっぱなしにしておきましょう。
12時間つけっぱなしで使用すれば、1日のガス代は38円+(9×11時間)=137円になります。
4回つけたり消したりした場合に比べて87円節約が見込めます。1ヶ月では2,610円節約できる可能性があるのです。
10月~3月の6ヶ月床暖房を使用している場合には、15,660円の節約が期待できます。
床暖房は、輻射熱で部屋を暖めている特徴があります。
この特徴による節約法は、カーペットを敷かないことです。
冬は足元が冷えるので、暖かいカーペットを敷くご家庭が多いでしょう。
床暖房を使用している場合も、カーペットを敷いたほうが暖かくなると思っているかもしれません。
エアコン暖房なら、床にカーペットを敷いた方が暖かくなります。しかし、床暖房はカーペットを敷かないほうが暖かくなるのです。
床暖房は床から熱を放出しています。カーペットを敷くと、その熱を遮ってしまうことになるので部屋が暖まりにくくなるからです。
もしカーペットを使っているなら、撤去することをおすすめします。
お子様の安全対策のためなど、どうしてもカーペットを敷きたい場合には、小さく、薄手のカーペットを敷くと良いでしょう。
床暖房の暖かさは、温水の暖かさによるものです。
温水は時間が経ってもしばらく暖かさが持続します。やかんでお湯を沸かした場合、そのまま1時間放置しておいても、まだ温かさが残っています。
床暖房を消した後も、お湯の余熱効果で1時間程度は暖かい状態が続きます。
逆に言えば、消した後も熱が放出しているので、ガス代の無駄遣いとも言えるのです。
この特徴を生かした節約法は、1時間早く床暖房を消すことです。
例えば朝9時に出勤するとします。その場合には8時に消すようにしましょう。
夜11時に就寝するのであれば、夜10時に消すようにすれば良いのです。
これにより1日2時間使用時間を削ることができます。
床暖房の1時間あたりのガス代は9円です。1日18円、1ヶ月540円の節約が見込めます。
10月~3月の6ヶ月なら3,240円の節約が期待できるでしょう。
1時間前に消そうと思っても忘れてしまうかもしれません。
そこでおすすめなのが、タイマー機能を利用することです。
ほとんどの床暖房はタイマー1、タイマー2と2通りのタイマー設定ができるようになっています。
6:00~8:00、18:00~22:00などのようにライフスタイルに合わせて予めタイマー設定しておきましょう。無駄に床暖房を使う時間を減らすことができるので、ガス代節約に役立ちます。
切り忘れ防止にもなるので、ぜひ利用してください。
床暖房には、通常よりひかえめの運転をする機能があります。
リモコンに「ひかえめ設定」「ひかえめ運転」「ひかえめ」などのボタンがあると思います。
通常は立ち上がりのときにパワフル運転をするのですが、ひかえめ設定にするとこのパワフル運転の時間が短縮されます。その後も通常よりおさえた運転に切り替わります。
これを使うことで、ガス代を半分に減らすこともできるので、ぜひ節約に役立ててください。
真冬にひかえめ設定は少し寒いでしょう。でも、春や秋の肌寒い日に床暖房を使うときには、
ひかえめ設定がおすすめです。
まとめ
やわらかい暖かさで快適に過ごすことができるガス床暖房ですが、ガス代が高いという難点があります。
冬はお湯の使用量が増えるため、ガス代は必ず高くなります。だから、しっかり節約していく必要があるのです。
ガス床暖房の特徴を踏まえて「つけっぱなしにしておく」「カーペットを敷かない」「1時間前に消す」「タイマー設定を利用する」「ひかえめ設定を利用する」という節約方法をご紹介してきました。
冬場のガス代節約に役立てていただけたら幸いです。
ガス代が高いとお悩みの場合、もしかしたら高いガス会社を利用していることが原因かもしれません。ガス会社は自由に選ぶことができます。安いガス会社に切り替えれば年間5万円の節約が見込めます。ガスチョイスを利用すれば簡単に切り替えができるのでおすすめです。
75点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
私の場合(夫婦・子供2人)だと、このガス床暖房の節約方法で
18,900円/6カ月 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:つけっぱなしにすることで6ヶ月▲15,660円、1時間前に消すことで6ヶ月▲3,240円)
床暖房は快適ですが、ガス代が高いので工夫して使うことが大切です。今回ご紹介した節約法は、快適に使いながら節約できる方法ばかりなのでおすすめです。