女性の社会進出が進む中、結婚しないままに35歳になっていた…という一人暮らし女性が増えています。
結婚を意識して婚活する人、仕事のスキルアップのために仕事に打ち込む人など、様々な道に分かれていく時期でしょう。
そんな独身女性にとって重要になるのが貯金です。
結婚するためには、結婚資金がかかります。
結婚せずに独身を貫き通す場合にも、そろそろ退職後の資金も考える必要があるからです。
35歳女性が、これからの人生を豊かなものにするためには、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
今回は35歳一人暮らし女子に必要な貯金、さらに貯金を増やす方法をご紹介していきたいと思います。
35歳の一人暮らし独身女性の平均貯金額は?
女子会でも、なかなか友達に貯金額を聞くことはできないですよね。
あなたの貯金は、一般的な貯金額と比べて多いのでしょうか。少ないのでしょうか。
まず、気になる35歳一人暮らし女性の貯金額を調べてみましょう。
35歳女性一人暮らしに特化した公的データを見つけることができなかったので、40歳未満の単身世帯女性のデータを参考にしたいと思います。
総務省統計局の「平成26年全国消費実態調査 単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」のデータを見ると、40歳未満の単身世帯女性の貯蓄現在高の平均は264万円となっています。
貯蓄の内訳は以下のようになっています。
- 通貨性預貯金:56.6%
銀行などの普通預金です。 - 定期性預貯金:24.2%
銀行などの定期預金です。 - 生命保険など:10.3%
貯蓄型保険のことです。掛け捨て保険は含まれません。 - 有価証券:6.2%
投資信託、債券、株式などです。 - その他2.7%
(参考:総務省統計局)
貯蓄のほとんどが銀行貯金となっています。定期預金よりもいつでも使える普通預金のほうが圧倒的に多くなっています。
あなたの貯金は264万円より多いでしょうか。少ないでしょうか。
この貯金額はあくまでも目安にはなりますが、あなたの貯金額は平均以上なのか以下なのか知る材料にはなるでしょう。
また、40歳未満の貯金額は264万円ですが、40歳を超えるとぐんと貯金額が上がっています。
40歳代の独身女性の貯蓄現在高は959万円、50歳代は1,383円となっています。
30歳代で貯金する習慣を作り、その後もしっかり貯金を増やしている独身女性が多いことがわかります。
35歳の一人暮らし独身女性が貯金を増やす方法
35代の一人暮らし独身女性は、結婚するためにも、独身で生活していくためにも貯金が必要になります。
でも漠然と将来のために貯金しようと思っても、何から手をつければ良いかわかりません。
「どれくらい貯金があれば安心なのかわからない」「貯金したくても生活費だけでギリギリ」など不安も多いでしょう。
でも、一つ一つ順序立てていけば、スムーズに貯金を増やしていくことができます。
- 将来必要になる費用を理解する
- その費用のための貯金プランを立てる
- 貯金プランのために家計を見直す
この3ステップをこなしていくことが、35歳の独身女性が貯金を増やす方法です。
詳しくご説明していきます。
35歳の一人暮らし独身女性が貯金を増やす方法1:必要になる費用を理解する
貯金を増やすためには、貯金する目標が定まっていないと上手くいきません。
35歳の独身女性が貯金をするために必要なことは「将来にかかる費用を理解する」ことです。
結婚したい人は?
責任ある仕事を任されるようになり、社会人として充実してくる30代ですが、35歳を機に結婚を考え始める独身女性は多いでしょう。
でもいざ結婚したいと思っても、結婚資金が全くないと困ってしまいます。お相手が見つかっても、貯金がないと気が引けてしまうでしょう。
そろそろ一人暮らしを卒業して結婚したい独身女性の場合、どれくらいの費用が必要になるのでしょうか。
一般的には婚約、結婚式、新婚旅行の費用が必要になります。
それぞれの平均データを見ていきましょう。
ゼクシィが2019年に発表して全国平均データを参考にしたいと思います。
- 婚約費用:895,000円
- 結婚式費用3,549,000円
- 新婚旅行費用:718,000円
合計で5,162,000円になります。
結婚式を挙げる場合にはゲストからご祝儀をいただくことになるため、5,162,000円がそのまま必要になるわけではありません。
ゼクシィによるとご祝儀の全国平均は2,243,000円となっています。
この金額は親族や友人の数によって大幅に変わってくるので参考として見てください。
(参考:ゼクシィ)
この平均データから純粋な結婚資金を算出すると、5,162,000円-2,243,000円=2,919,000円ということになります。
新郎新婦で同額ずつ負担すると考えると、一人1,459,500円の費用が必要ということになります。
結婚したいと思っているなら、平均150万円の貯金は必要ということになるでしょう。
あなたの場合にはどれくらいの費用が必要になるか考えてみてださい。
できるだけ費用をおさえた小さな結婚式にしたい、新婚旅行は近場に行きたいという場合には、必要な費用はもっと安くなるでしょう。
反対に豪華な式にした、高いドレスを期待、新婚旅行は何ヵ国も行きたいという場合には、もっと費用を高く見積もる必要があります。
結婚しない人は?
35歳になっても、このまま独身を続けたいという女性も増えています。
その場合は、結婚のための費用はかかりませんが、老後の生活にかかる費用を考える必要があります。
「このまま働いていれば年金があるから老後も安心」と思うかもしれません。
しかし実際には年金だけで生活するのは難しいのです。
総務省統計局のデータによると、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の実収入は123,325円、消費支出は149,603円となっています。
1ヵ月26,278円赤字になっているのです。
(参考:総務省統計局)
毎月約3万円ずつ足りなくなり、貯金から切り崩して使っているのが現状です。
老後25年とすると、3万円×12ヵ月×25年=900万円の資金が必要という計算になります。
仮に35歳で65歳までに老後資金900万円を貯めようとする場合、1年に30万円ずつ貯金すれば良いことになります。
ただし、この金額は必要最低限の老後費用です。ゆとりのある老後生活を送るためには、もっと必要になるでしょう。
あなたの場合にはどれくらい老後費用が必要になるか考えてみましょう。
海外旅行に行きたい、新車を買いたいなど、必要になる費用があれば、老後資金にプラスして考えなくてはいけません。
35歳の一人暮らし独身女性が貯金を増やす方法2:貯金プランを立てる
貯金を増やすための初めのステップは、将来必要になる費用を理解することです。
35歳の一人暮らし独身女性が結婚したい場合には、結婚資金として平均150万円が必要になることがわかりました。
結婚しない場合には、自分で老後資金を考える必要があるため、老後資金として最低900万円が必要になるでしょう。
次のステップは、この費用をもとに貯金プランを立てることです。
いつまでに必要か考える
まず、貯金目標である費用がいつまで必要か考えましょう。
結婚資金に150万円必要と考えると、1年後に結婚したい場合には、1年間で150万円貯金する必要があります。
40歳までに結婚するのであれば、5年間で150万円貯金すれば良いことになります。
老後資金に900万円必要と考えると、35歳から65歳までの30年間で貯金すれば良いことになります。
1ヵ月の貯金額を考える
貯金目標金額、貯金期限が決まったら、1ヵ月の貯金額を計算しましょう。
例えば、1年後に結婚したいから150万円の貯金が必要になった場合には、150万円÷12ヵ月=125,000円が1ヵ月の貯金目標になります。
結婚しないから65歳までに900万円貯金しようと思ったら、900万円÷30年÷12ヵ月=25,000円が1ヵ月の貯金目標になります。
「老後資金を貯めよう」と漠然と思うよりも「65歳までに老後資金900万円を貯めるために、1ヵ月25,000円ずつ貯金しよう」と考えたほうが、貯金する意識が高まるでしょう。
先取り貯金をする
1ヵ月の目標貯金額が決まったら、先取り貯金をしていきましょう。
先取り貯金とは、給料が入ったらまず先に貯金する方法です。
給料から貯金分を抜いたら、残りのお金で1ヵ月やりくりしていくのです。
余ったお金を貯金しようと思っても、ついつい生活費で使ってしまうでしょう。
先取り貯金なら、強制的に貯金することができるので「ついつい使ってしまう」ことを防ぐことができるのです。
ポイントは、貯金専用の口座に貯金することです。
一人暮らしの場合、給料が振り込まれる口座で生活費も貯金もすべて管理している人もいますが、常にお金が動いているため、いくら貯金あるのかわかりにくくなります。
先取り貯金をしたくても、貯金分のお金をうっかり使ってしまう…という危険があります。
貯金専用の口座があれば、毎月しっかり貯金できるシステムを整えることができるのです。
自分で貯金すると忘れてしまう、面倒、という人は、銀行の自動積立預金を利用すると良いでしょう。
1ヵ月の貯金額を決めておけば、毎月同じ日に同じ金額が普通預金から定期預金に積み立てられることになります。
自動積立定期預金は銀行窓口で手続きをすれば利用することができます。
35歳の一人暮らし独身女性が貯金を増やす方法3:家計を見直す
貯金プランを立てて先取り貯金をすることで、計画的に貯金を増やしていくことができるでしょう。
しかし、先取り貯金したら、毎月やりくりが難しくなる場合もあります。
一般的に貯金の割合は手取りの1~2割とされています。
あなたの立てた貯金目標額が手取り給料に対して2割以上であれば、少し無理があるのかもしれません。貯金額を見直しましょう。
手取りの2割以内であれば、無理ではないでしょう。やりくりが難しい場合は、無駄遣いや余計な経費を支払っている可能性があります。
家計を見直して、しっかり貯金を確保できるようにしましょう。
固定費を見直す
将来のために貯金を増やそうと思ったら、固定費の見直しをするタイミングです。
固定費は、毎月必ずかかる費用です。
家賃、光熱費、通信費、保険料などがあります。
固定費は、一度見直して費用を下げることができると、その安さがずっと続きます。その分のお金を貯金に回すことができるのです。
安くなる可能性が高いのが、通信費と保険料です。
通信費はスマホやインターネット料金です。インターネット料金をなくすことは難しいかもしれませんが、スマホ代なら料金プランを変えることでぐんと安くなる場合があります。
Wi-FiやLINE電話を利用することが増え、データ量もかけ放題プランも不要になっているにもかかわらず、かけ放題プランになっていたり、データ使用量が無駄に大きなプランになっていることがあります。
使わないアプリやオプションの月額使用料をそのまま払い続けていることもあります。
そのような無駄な料金を削ることで、今のスマホ代の半分になる可能性もあります。
例えば、ドコモの場合データ量を7GBから1GBにすることで1ヵ月3,000円安くなります。
かけ放題プランをなくすことで1ヵ月1,700円安くすることができます。
携帯電話会社のホームページからログインすると、現在の料金プラン内容を見ることができます。
削れるものがないかチェックしてみてください。
さらに、保険料も無駄に支払っている場合があります。
社会人になった時に加入した保険のままになっている人はいませんか?
最近は、ネット型保険がとてもお得です。今の保険と同じような内容でも、大幅に安くなる可能性があります。
インターネットで「ネット保険 シミュレーション」で検索すると、どらくらい保険料が安くなるのか調べることができるので試してみてください。
変動費を見直す
変動費は固定費以外の毎月変動する費用のことです。
35歳の独身一人暮らし女性の場合、見直すべき変動費は食費、交際費、美容費です。
独身、一人暮らしだと、どうしても自炊より外食が増えてしまいます。
特に働き盛りの30代は、仕事で帰りが遅くなることも多いため、帰宅後自炊をする余裕がないかもしれません。
でも、毎日外食の生活を続けていると、お金はなかなか貯まりません。
外食が多い人は、貯金をはじめるタイミングで自炊中心に変えていきましょう。
外食なら1食1,000円はかかりますが、自炊なら200円~300円で作ることがでいます。
週に3回の外食を自炊にすれば、1ヵ月あたり、約8,400円の節約が期待できます。
毎日料理するのが難しいなら、休日に作り置きがおすすめ。ほとんどのおかずが冷凍できます。冷凍してストックしておけば、仕事が遅くなってもすぐに食べられるでしょう。
「作り置き レシピ 冷凍」「作り置き 冷凍可能」と検索すると、冷凍できる作り置きレシピを見つけることができます。
30代後半になると、交流関係が広がっていくため、交際費が増える時期でもあります。
仕事の付き合いもどんどん増えてくるので、お付き合いで飲みに行くことも増えていきます。後輩に食事をごちそうする機会も増えるでしょう。
だから、誘われるままに出かけていると、交際費だけで月数万円になってしまいます。
誘われたら3回に1回は断る、などのルールを作り、可能な限り交際費を削っていきましょう。
月に1回飲み会を減らしただけでも3,000円~5,000円節約できるでしょう。
若い頃は何もしなくてもみずみずしかったお肌も、35歳をすぎるとどんどん衰えていきます。だから美しい状態を保つために、ワンランク上の化粧品と使う人が多いでしょう。
しかし、その高い化粧品が家計を圧迫している可能性があります。
化粧品がピンからキリまであるので、無駄遣いにならない程度の化粧品を選びましょう。
一般的に1ヵ月の美容費の平均は1万円前後とされています。
これを大幅にオーバーしている場合は、少しランクを下げた化粧品を試してみてください。
無理せず貯金をしていきましょう
ここまでご説明してきた貯金方法で、スムーズに貯金できるようになるでしょう。
しかし、注意していただきたいのが、無理をしないこと。
あまり貯金にストイックになってしまうと、今の生活を楽しめなくなってしまいます。
将来のために貯金することは大切ですが、今の生活を充実させることも大切です。
まずは手取りの1割を貯金することからはじめてみましょう。
40歳未満の独身女性の平均年収は3,170,000円です。
一般的に手取りは年収約8割になります。8割で計算すると手取りは2,536,000円になります。これの1割ということは1年の貯金目標は約25万円になります。
12ヵ月で割ると、1ヵ月約2万円が貯金の最低ラインとなります。
まずは1割貯金から始めてみると良いでしょう。
1割貯金が習慣化されたら、あなたの将来の費用に合わせた貯金をしていきましょう。
まとめ
今回は、35歳女性の独身一人暮らしの貯金事情について考えてきました。
女性は仕事、結婚、出産と、様々な選択肢があります。35歳になると、進むべき道が見えてくるでしょう。
その道を不安なく突き進むためには、貯金が必要です。
結婚資金や、老後資金など、貯めるべき費用や時期をはっきりさせることがとても大事。
その上で先取り貯金をしていけば、毎月自動的に貯金が増えていくでしょう。
貯金すると生活が苦しくなるなら、今の家計を見直してください。無駄遣いをなくすことができます。
今の生活も、将来の生活も充実させるために、しっかりお金の管理をしていきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
90点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
平均的な収入の、35歳一人暮らし独身女性の場合、現状を把握して貯金していくことで
約24万円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:独身女性の貯金方法で、給料の1割を貯金すると1年▲約24万円)
35歳独身女性は、様々な可能性を秘めている時期です。貯金がきっかけで、将来のことを考えることができたり、節約習慣がつくなどメリットが多いでしょう。