30代~40代は働き盛りの年代です。
独身の30代、40代の人は、きっとたくさん貯金しているはず。
でも、親しい間柄であっても、なかなか貯金額を聞くことはできないですよね。
35歳、40歳の独身者はどれくらいの貯金があるのでしょうか。
そこで当ブログは、30歳~40歳の平均貯金額や中央値を徹底調査しました。
人には聞けない30代40代の貯金額や年収をまとめてご紹介していきます。
「自分の貯金は平均より少ない?それとも多い?」と思っている人は、ぜひチェックしてみてください。
あなたの貯金を見直すきっかけにしていただけたら嬉しいです。
30代~40代独身が貯金している割合は?
30代、40代の独身の人は、そもそも貯金をしているのでしょうか。
まずは、30代、40代の貯金をしている人、していない人の割合を調べてみましょう。
日本銀行情報サービス局に情報局が置かれている、金融広報中央委員会という組織があります。中立で公正な立場から、国民の生活に身近な金融についての広報活動を行っているのです。
この金融広報中央委員会の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータを参考にしていきたいと思います。
この調査は、単身世帯と二世帯以上世帯に分かれています。
金融資産を保有している人、していない人を知るために、単身世帯のデータを見ていきたいと思います。
金融資産がある人 | 金融資産がない人 | |
30代 | 63.5% | 36.5% |
40代 | 59.5% | 40.5% |
(参考:知るぽると)
貯金がない人の割合が意外と高いことに驚くでしょう。
30代、40代の独身者の約3人に1人は貯金していないことがわかりました。
ちなみに、二人以上世帯の場合には、30代の金融資産がある人の割合は84.2%(していない人は15.8%)、40代で金融資産がある人の割合は81.3%(していない人は18.7%)となっています。
同じ30代40代でも、家族がいる世帯の貯金率はとても高くなっているのです。
独身者の場合、将来に向けて貯金している人、貯金よりも今の生活を優先してお金を使っている人の二極化が進んでいることがわかります。
30代~40代独身の平均貯金額は?
次に、具体的に30代~40代の人の平均貯金額を見ていきたいと思います。
より参考になりやすい貯金額を知るために、平均値と中央値を見ていきましょう。
平均値とは、データ数値を合計し、データ数で割った値のことです。
例えば、5人の人の貯金額が、それぞれ100万円、200万円、300万円、400万円、7,000万円だったとしましょう。
この場合の平均値は(100万円+200万円+300万円+400万円+7,000万円)÷5=1,600万円になります。
中央値は、データを順番に並べて、その真ん中にくる値のことです。
先ほどの5人の貯金額100万円、200万円、300万円、400万円、7,000万円の場合には、真ん中の300万円が中央値になります。
平均値は極端に大きな値や小さな値があると、その値に引っ張られてしまいます。
貯金額の場合には、一部の多額の貯金がある人の影響を受けて平均値が高くなる傾向があります。
だから、中央値のほうが参考になりやすいのです。
全体の30代~40代独身の貯金の平均値と中央値は?
「金融広報中央委員会の令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータによると、30代、40代の単身世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)は以下のような金額になっています。
これは銀行にある貯金の他、保険、投資信託、株式なども含まれた金額です。
平均値 | 中央値 | |
30代単身世帯 | 359万円 | 77万円 |
40代単身世帯 | 564万円 | 50万円 |
(参考:知るぽると)
平均値は、おそらく一部の高所得者がいるために高めの金額になっていますが、真ん中の数値である中央値は、30代で77万円、40代で50万円ということで、かなり低めになっています。
しかし、この数値は貯金ゼロの人も合わせて計算されている数値なので、平均貯金額としては参考になりにくいかもしれません。
貯金ありの30代~40代独身の貯金の平均値と中央値は?
より実態に近い貯金平均額を知るために、金融資産がある人だけで計算した貯金額を見てみたいと思います。
「金融広報中央委員会の令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータによると、30代、40代の単身世帯の金融資産保有額(金融資産保有世帯)は以下のような金額になっています。
平均値 | 中央値 | |
30代単身世帯 | 572万円 | 300万円 |
40代単身世帯 | 972万円 | 375万円 |
(参考:知るぽると)
貯金ありの人だけに絞ってみると、中央値でも300万円を超えています。
貯金をしている人の半分以上は300万円以上貯金しているということです。
子どもや家族にお金がかからない独身者でも、着々と貯金を増やしていることがわかりました。
30~40代独身の収入からの貯蓄割合は?
30代~35歳~40代の平均的な貯金額について見てきました。平均値、中央値から、独身者でも貯金している人は、しっかり貯金を増やしていることがわかりました。
でも「給料が少ないからそんなに貯金できない」と思うかもしれません。
確かに収入が多ければ、それに比例して貯金額も増えるでしょう。
貯金の中央値が300万円だから300万円を貯金目標にしても、収入によって大変さが違います。
そこで、収入に対する貯金の割合を調べてみたいと思います。
「金融広報中央委員会の令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」を見ると、30代、40代単身世帯は、手取り年収に対して、以下のような割合で貯金していることがわかりました。
- 30代の年収に対する貯金の割合:16%
- 40代の年収に対する貯金の割合:13%
(参考:知るぽると)
貯金の割合は手取り給料に対して1割~2割が理想とされています。
30代、40代の独身者は理想的な貯金ができていると言えるでしょう。
40歳を超えると、収入が増える一方で趣味や旅行などに使うお金が増える独身者が多いため、貯金の割合は減少傾向にあると考えられます。
30代~40代独身の年間貯金額は?
それでは、上記の貯金割合から、30代~40代の独身者の年間の平均貯金額を調べてみたいと思います。
年収に上記の貯金割合を当てはめるとどれくらいの金額になるのでしょうか。
国税庁の「平成 30 年分民間給与実態統計調査」のデータから、30代40代の年収を調べてみました。
- 30歳~34歳の平均年収:410万円
- 35歳~39歳の平均年収:448万円
- 40歳~44歳の平均年収:476万円
- 45歳~49歳の平均年収:502万円
(参考:国税庁)
この金額は社会保険料や税金などが引かれる前のものです。
実際の手取りは、年収の約8割とされています。
上記の年収の8割を手取りとし、平均的な貯金の割合を計算すると以下のようになります。
- 30歳の1年の貯金額は、410万円×0.8×16%=524,800円
- 35歳の1年の貯金額は、448万円×0.8×16%=573,440円
- 40歳の1年の貯金額は、476万円×0.8×13%=495,040円
- 45歳の1年の貯金額は、502万円×0.8×13%=522,080円
年齢 | 年収 | 手取り(8割) | 年間貯金額 | 月間貯金額 |
30歳~34歳 | 410万円 | 328万円 | 524,800円 | 43,733円 |
35歳~39歳 | 448万円 | 358万円 | 573,440円 | 47,786円 |
40歳~44歳 | 476万円 | 380万円 | 495,040円 | 41,253円 |
45歳~49歳 | 502万円 | 401万円 | 522,080円 | 43,506円 |
あくまでも、目安にはなりますが、30代~40代の独身者の年間の貯金額、さらにそれを単純に12ヵ月で割った月間貯金額は上記のようになります。
30代~40代の独身者は、1ヵ月およそ44,000円貯金していることがわかりました。
あなたの貯金と比べてどうでしょうか。
極端に少ない場合は、もっと貯金できる方法を考えていきましょう。
30代~40代独身で貯金を増やすコツ
30代40代独身者の平均的な貯金について色々な角度から見てきました。
既婚者に比べると貯金している人は少なく、貯金額もあまり高くはないことがわかりました。
しかし、今回見てきた数値は平均的なものです。もっと貯金していない人もいますが、もっと貯金している人もいるのです。
老後は年金だけで生活することは難しく、貯蓄が大切になってくることは間違いありません。
30代~40代独身者も、将来に向けてコツコツ貯金を増やしていく必要があるでしょう。
30代、40代独身者で貯金を増やすためには、3つのポイントがあります。
貯金プランを立てる
既婚者の場合、家族にお金がかかるため、自然と将来の貯金プランを考えざるを得ない状況になります。
一方独身者の場合は、子どもや家族へのお金を考慮する必要がないため、貯金に対してあまり危機感がないでしょう。
でも貯金プランがないと、計画的に貯金することができません。
具体的な貯金プランを考えることからはじめましょう。
独身者は子育て費用はかからなくても、老後費用は必要になってきます。
このまま独身を続けるのであれば、配偶者や子どもに頼ることができません。自分でしっかり老後資金を貯金しておかなければならないのです。
50代になってから老後資金を貯めようと思っても遅いでしょう。
30代、40代のうちに老後資金と向き合うことがとても大切です。
老後資金は一体どれくらい必要になるのでしょうか。
総務省統計局のデータによると、高齢単身無職世帯(60歳以上の単身無職世帯)の実収入は123,325円、消費支出は149,603円となっています。
つまり、1ヵ月26,278円赤字になっているのです。
(参考:総務省統計局)
毎月約3万円ずつ足りなくなり、貯金から切り崩して使っている人が多いということです。
老後25年とすると、3万円×12ヵ月×25年=900万円の資金が必要という計算になります。
ただし、この金額は必要最低限の老後費用です。ゆとりのある老後生活を送るためには、もっと必要になるでしょう。
仮に35歳で65歳までに老後資金900万円を貯めようとする場合、1年に30万円ずつ貯金すれば良いことになります。
このように、具体的な目標があると、計画的に貯金することができるでしょう。
家計費を見直す
30代40代の独身者は、働き盛りにも関わらず貯金の平均値や中央値はあまり高くないことがわかりました。
ある程度収入があっても、十分な貯金ができていない人が多いということです。
その原因は無駄な支出が多いことが考えられます。
貯金をするのは難しいと思っているかもしれませんが、生活費を見直して無駄な支出を減らせば、貯金に回すお金を確保できる可能性があります。
食費などの変動費をコツコツ節約するよりも効果的なのが、固定費を節約することです。
住居費、光熱費、通信費、保険料など、毎月一定の支出が決まっている固定費の場合、一度見直して安い金額になれば、その節約効果が自動的にずっと続くからです。
毎月食費を5,000円ずつ節約するのは大変ですが、固定費を安いプランにして5,000円安くしてしまえば、毎月食費を5,000円節約するのと同じことになります。
独身者に見直していただきたいのが保険料です。
生命保険、医療保険など、様々な保険に加入していると思いますが、独身者の場合、家族に残すための生命保険はなくても良いでしょう。生命保険をカットしてしまうことで、月額の保険料がぐんと下がる可能性があります。
例えば、日本生命の終身保険1,000万円の場合、契約時30歳男性なら月々の保険料は30,090円になります。
この先も結婚する予定がないなら、この分の保険料を貯金に回すという選択肢もあります。
1ヵ月約3万円を貯金に回せる可能性があります。
保険の節約法については、こちらの記事で詳しく解説しています。ご参考ください。
将来の万が一のリスクに備えて払い続けている保険料。死亡保険や医療保険の保険料は安くありません。必須の出費と思われがちな保険料ですが、実は必ずしもそうではありません。貯金を貯めるために保険に入らないという選択も有りなのです。
さらに、保険料以外に見直したい固定費が通信費です。
必要のない通話プラン、通信プランになっていたり、不要なオプション料金を払い続けている場合もあります。
携帯電話会社のホームページからログインすると、今の料金プランを見ることができます。どこまで安くなるかシミュレーションをしてみてください。
例えばドコモの場合、かけ放題プランを解約し、最も安い通信プランにすると、約4,700円月額料金を節約できる可能性があります。
先取り貯金をする
貯金は手取りの1~2割が理想とされています。
しかし、給料から生活費を使い、その残りを貯金しようと思っても、たとえ1割であっても貯金するのは難しいでしょう。
ついつい使ってしまうからです。
確実に貯金を増やしていくためには、先取り貯金をしてください。
給料が入金されたら、貯金用のお金を貯金口座に移すのです。
貯金用の口座がない人は、貯金用口座を用意しましょう。
口座開設は、銀行窓口で手続きするのが一般的ですが、ネットから開設する方法、アプリをインストールして開設する方法があります。
開設したい銀行のホームページから開設方法を確認しましょう。
貯金用口座があると、貯金額が増えていくのがわかるのでモチベーションが上がるでしょう。
銀行に行ってお金を出し入れするのが面倒、先取り貯金しても結局引き出して使ってしまう…という方におすすめなのが給与天引き制度です。
福利厚生の一つで、社員が計画的に貯金していくことをサポートしてくれる制度です。
保険料や税金と同じように、決めておいた貯金額が天引きされるのです。
銀行に積み立てられる「財形貯蓄」、会社が管理する「社内預金」があります。
社内預金は、普通の銀行の金利より高くなるのが一般的です。
ただし、全ての会社で導入されているわけではないので、興味がある方は総務に聞いてみると良いでしょう。
先ほどのデータによると35歳の平均的な年収は448万円、貯金額は1年573,440円でした。
1ヵ月にすると47,786円ということになります。
このように、貯金プランを立てて家計を見直し、さらに強制的に先取り貯金することで、平均的な貯金額を目標にしていきましょう。
まとめ
30代40代は働き盛りで収入が増える年代ですが、色々なことにお金が必要になります。
独身者は旅行や趣味にお金を使い、生活を充実させているでしょう。
だから「気がついたら全然貯金ができていない…」という人もいます。
今回はそんな30代~35歳~40代の貯金額について考えてきました。
平均値や中央値から、リアルな貯金事情がわかります。
今回ご紹介したデータはあくまでも参考にしかなりませんが、今後貯金をしていく一つの目安にはなるでしょう。
あなたなりの貯金プランを立てて、将来の生活を充実させるために貯金を増やしていきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
80点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
平均的な収入のある30代~40代独身の場合、貯金するコツを実践すると、
573,440円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:給料の13%を貯金すると1年▲573,440円)
30代40代の独身の人は貯金する人、しない人の二極化が進む傾向にあります。
貯金を増やすためには、貯金を意識した生活を送ることが大切。平均値を見ると、貯金プランを立てやすくなるでしょう。