「共働きなのに貯金できないのはどうして?」と悩んでいませんか?
最近は、共働き夫婦がどんどん増加しています。そして、それに比例して貯金が貯まらない共働き夫婦も増えているのです。
夫だけ働いている夫婦よりも、共働き夫婦のほうが、たくさん貯金ができるはず。
それにも関わらず、なぜか貯金なし共働き夫婦が多いのです。
なかなか貯金が貯まらないと悩んでいるなら、その理由を考えてみましょう。そこに貯金なしを脱するヒントがあるかもしれません。
今回は、共働きでも貯金なしに陥る背景を徹底解剖していきたいと思います。
共働きで貯金なし世帯は16%
日本銀行情報サービス局内に事務局があり、国民の暮らしに身近な金融に関する広報活動を行っている「金融広報中央委員会」という組織があります。
この金融広報中央委員会の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」によると、共働き世帯で金融資産を保有している世帯は84%、金融資産を保有していない世帯は16%という結果が出ています。
夫婦で働いていても約6人に1人は貯金なしの状況なのです。
(参考:知るぽると)
共働きで貯金できない理由は2つに分けられる
共働きなのに貯金が貯まらない理由は、大きく二つに分けられます。
「共働きに関係なく貯金ができない理由」と、「共働きだから貯金ができない理由」です。
共働きに関係なく貯金なしに陥る理由
「共働き」or「夫だけ働いている」ことに関係なく、貯金が貯まりにくい夫婦がいます。
そんな夫婦には、貯金なしに陥るいくつかの原因があるからです。
この理由の場合は、お互いの意識や習慣をガラリと変える必要があるので、貯金なしを脱することは、少しハードルは高めです。
お金の管理が苦手
貯金が貯まりやすい夫婦は、家計管理をしながら計画的に貯金をしています。
夫婦どちらかがお金の管理が苦手でも、もう一人が得意であれば、家計管理をすることができるので、しっかり貯金できます。
でも、どちらもお金の管理が苦手だと、以下のように家計管理ができません。だから貯金ができないのです。
お金の管理が苦手な人は、毎月何にいくら使っているのか把握していません。
だから、たとえ無駄遣いをしていても気付かないのです。
「いつの間にかお金を使い切っている…」という状態に陥ってしまうのです。
お金の管理が苦手な人は「残ったお金を貯金しよう」というケースが非常に多いです。
給料が入ったら自由にお金を使い、残った分を貯金するのです。
計画的にお金を使えていない上に、残った分のお金を貯金しようとしても、毎月貯金額は少なくなるでしょう。
給料を使い切ってしまい貯金できないこともあります。
お金の管理が上手な夫婦は、貯金専用の口座を持っています。
お金の管理が苦手な夫婦は、生活費と貯金のための口座が一緒になっているケースが多いです。
一つの口座だけで管理するとお金の動きが多くなるので、今いくら貯金があるのか分かりにくい状態になってしまいます。
そもそも貯金額がわからないので「もっと貯金しなくては」「これくらい貯金があるから大丈夫」という判断ができないのです。
家計管理が苦手な夫婦でも、どちらかが頑張って家計簿をつけるなどして家計管理をしたとします。
でも、もう一人は家計管理に無関心でしょう。
家計簿をつけている方も、相手が関心を持ってくれないと適当な管理になっていまいます。
このように、お金の管理が苦手な夫婦だと貯金するためのシステムが作れません。だから貯金ができないのです。
これはとても勿体ないケースでもあります。
家計管理さえしっかりできれば、上手く貯金を増やせる可能性が高いからです。
お互いにお金の管理が苦手だと自覚しているなら、一緒に家計管理をシステム化していきましょう。
はじめは苦労しますが、お金の管理を徹底することができれば、一気に貯金ができる夫婦になれる可能性が高いです。
貯金専用の口座を作って、毎月給料が入ったら先に貯金しましょう。
これを先取り貯金と言います。先取り貯金をすれば、家計簿などで家計管理しなくても、自然と貯金が増えていくでしょう。
浪費家
貯金が貯まりやすい夫婦は、もともと節約家なことが多いです。
一方貯金なしに陥る夫婦に共通することは、浪費家であることです。
以下のようにお金を浪費しやすいために、貯金に回すお金がなくなってしまうのです。
節約家は、本当に欲しいものしか買いません。
買いたいものがあっても、自分にとって本当に必要なものか否か吟味してから買うことができるので、無駄な出費をおさえることができるのです。
一方浪費家は、欲しい物があると騒動買いをしてしまう傾向にあります。
無駄な買い物が多いから、いつの間にかお金がなくなってしまうのです。
浪費家は、物だけでなく外食が多いという共通点もあります。
その食事がしたいから行くというよりも、なんとなく外食に行くことが多い傾向にあります。
外食費は大きな出費になります。
一人でランチに行く場合には1,000円以下くらいですが、4人家族で行く場合には1回5,000円ほどになってしまうでしょう。
土日ごとに家族で外食をしていたら、1ヵ月40,000円の外食費がかかることになります。
浪費家は、そもそも貯金をする気がない人が多い傾向にあります。
未来のためにお金を貯めるよりも、とにかく今楽しみたいと思うため、貯金をしようと思わないのです。
貯金できる余裕があっても、毎月給料を使い果たさないと満足できなくなってしまうでしょう。
夫婦二人とも浪費家の場合は、なかなか貯金はできません。
どちらか一方が浪費家でも貯金は難しいでしょう。
妻がコツコツ生活費を切り詰めても、夫が飲み会ばかり行っていたら貯金はできません。
反対に夫が限られた小遣いでやりくりしているのに、妻が美容費に惜しまずお金を使っていたら、貯金はできないでしょう。
これはなかなか改善が難しいパターンと言えます。
お金の使い方についての意識を変えることから始める必要があります。
お金の話をしたがらない
お金が貯まる夫婦は、お金の話に対してオープンです。
お金の使い道や、貯金額など、お金に関する大切な話し合いができているので、一緒に貯金をすることができるのです。
貯金なし夫婦のようには、お金の話をしたがらない傾向にあります。
だから以下のような状態になっているのです。
家計管理の基本はコミュニケーションです。
貯金の目的、目標額、期間などを決めることで、スムーズに貯金ができるのです。
お金の話をしたがらないと、コミュニケーションがとれないので、貯金プランを立てることができません。
お金の話をしたくないのはどうしてか?
それは、「収入や現在の貯金額を知られたくないから」というケースが多いでしょう。
収入や貯金が少ないと、相手に恥ずかしくて言えないでしょう。
逆に収入や貯金が多くても、相手にあてにされないように言いたくないのです。
お金の話をするのは、プライバシーの侵害と思う人もいます。でも、夫婦の間でお金の話をするのはごく自然なことなのです。
まず、お金の話に対するネガティブな感情を捨てることからはじめましょう。
一度お金の話をする習慣がつくと、夫婦間でお金の話をするのが当たり前になっていきます。
そうなると、貯金のスピードは一気に加速します。
共働きだから貯金なしに陥る理由
次に共働き特有の貯金なしに陥る理由を考えたいと思います。
この理由の場合は、少し意識を変えることでぐんと貯金を増やせる可能性があります。
お金を自由に使いたい
共働きの貯金なし夫婦の場合、自分が稼いだお金は自由に使いたいと思っているケースが多いです。
お互いに働いているんだから、自由にお金を使っても当たり前と思っているでしょう。
相手に干渉されずに自由にお金を使いたいから共稼ぎをしているという妻は多いです。
「自由にお金を使いたい=我慢して貯金するのは嫌」という流れになってしまうので、貯金なしに陥ってしまうのです。
独身の時とお金の使い方が変わっていない
夫だけが働いている夫婦の場合、独身の頃のお金の使い方を変えなければいけません。
独身時代は美容にお金を使っていた場合でも、専業主婦になったら控えるようにするでしょう。
夫も、自分だけの収入だから節約しなければという意識が高まります。
共働きの場合、お金に余裕があるので独身時代と同じようにお金を使ってしまうでしょう。
好きなだけ外食をして、自分の趣味にも惜しまずお金を使ってしまうのです。
そうするとあっという間に給料がなくなってしまうでしょう。
当然、貯金に回すお金は残らず、貯金なしの状態になってしまうのです。
相手のお金の管理に口出ししない
夫だけ働いている夫婦の場合、どちらかが無駄遣いすると、家計が一気に苦しくなります。だから注意をして無駄遣いしないように促すでしょう。
しかし、共働きの場合は、相手のお金の管理に口出しをしない傾向にあります。
夫が無駄遣いをしても、妻は注意しません。自分も収入があるため何とかなると思うからです。
たとえ無駄遣いをしていても、お互いにブレーキをかけることができないので、貯金を残しておくことができないのです。
節約する気がない
夫だけが働いている場合、限られた収入でやりくりするので、自然に節約することになるでしょう。
その節約が楽しくなったりやりがいを感じることもあるので、ますます節約を頑張るようになります。
共働きの場合には、ある程度余裕を持ってお金を使えるので、節約する気持ちにならないでしょう。
例えば食費に関して、節約する気がなければ、お惣菜を買って帰ったり、外食が増えることもあるでしょう。
節約すれば5万円でおさえられる食費でも、あっという間に10万円になってしまいます。
危機感がない
夫だけが働いている場合、「このままのペースでローンが払い続けれる?」「子どの教育費が増えたら、今の収入で大丈夫?」など、お金に対する危機感があります。
共働きの場合は、今の生活に余裕があるため、お金に対してあまり危機感がないでしょう。
共働きを続けていれば将来も大丈夫という漠然とした安心感があるので、貯金に対して積極的ではないのです。
だから貯金なしのままになってしまうのでしょう。
生活の質を落とせない
上記でご説明してきたように、独身時代と同じようにお金を自由に使い、お互いの使い方に干渉せず、貯金する気も危機感もないと、どんどん贅沢な生活を送るようになるでしょう。
そして、生活の質を落とせなくなってしまうのです。
食材はリーズナブルな外国産から高級な国産に、服はファストファッションから百貨店ブランドに、など一度生活の質が上がると、それを下げるのは難しいことです。
だから、十分な収入があっても貯金が貯まらないのです。
共働き夫婦が貯金なしに陥りやすい原因についてご説明してきました。
お互いに独身時代のような自由なお金の使い方を見直し、無駄遣いをせずに節約する意識を持つだけで、ぐんと貯金額を増やせる可能性があります。
ゆとりのある生活を送るために、お金に余裕のあることは非常に良いことです。でも、そのお金を適度に使うことが大切であり、無駄遣いは控えるべきと考えましょう。
貯金なしの理由を考えて改善していきましょう
ここまで、共働き夫婦が貯金なしになりやすい理由をまとめてきました。
共働きに関係なく貯金なしになりやすい理由は以下の3つです。
- お金の管理が苦手
- 浪費家
- お金の話をしたがらない
さらに共働き夫婦だから貯金なしになりやすい理由は以下の6つです。
- お金を自由に使いたい
- 独身の時とお金の使い方が変わっていない
- 相手のお金の管理に口出ししない
- 節約する気がない
- 危機感がない
- 生活の質を落とせない
このような原因を解決するためには、「お互いにお金の流れを把握すること」「家計管理をして無駄なお金の使い方を見直していくこと」さらに「先取り貯金をして強制的に貯金していくこと」が大切です。
共働き夫婦の貯金方法は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
夫婦共働きなのに貯金できないなら、貯金できる方法を考えましょう。夫婦のお金を見える化すること、先取り貯金や貯金口座で貯金ルールを作ることが重要。さらに最も大切なのは夫婦でコミュニケーションをとり協力して家計管理していくことです。
給料に対する貯金額は、最低でも1割、理想は2割の貯金が理想的とされています。
まずは1割の貯金を目標にしましょう。
総務省統計局の「平成26年 夫の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出(世帯主が勤労者でその配偶者も勤労者である世帯)」のデータから、20歳代~60歳代の共働き夫婦の1ヵ月の平均実収入は約516,000円であることがわかります。
この1割を貯金すると考えると、51,600円の貯金ということになります。
まずは、1割を貯金して年間約61万円の貯金を目指しましょう。
(参考:e-STAT)
まとめ
今回は、共働きでも貯金がきない夫婦の原因について考えてきました。
貯金なしに陥る背景には「そもそもお金が貯まらない夫婦であるケース」「共働きをしているために貯まらないケース」があります。
それぞれの原因を理解して、お金への考え方、使い方を見直していくことが大切です。
夫だけが働いていて本当に収入がギリギリであれば貯金するのは大変です。
でも共働きである程度収入があるなら、ちょっと意識やルールを変えることで一気に貯金を増やせる可能性があります。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
85点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
私の場合(夫婦・子供2人)だと、この栄養バランスを考えた節約方法で
610,000円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:毎月手取りのの1割を貯金することができれば1年▲61万円)
共働き夫婦の場合、給料の1割を貯金するだけで、年間で大きな貯金額になるでしょう。ちょっとした節約意識やルール作りをするだけで、貯金を増やせる可能性があるのでおすすめです。