結婚を決めたカップルは、これからの結婚式や新婚旅行、新居での生活など夢が広がりますよね。
でも、同時に考えなければいけないのがお金の問題です。
結婚する前にお金に関して問題になるのが「今ある自分の貯金はどうするのか」「結婚に向けた二人の貯金をどうするか」ということです。
今回は、結婚前に考えるべき貯金の問題についてお伝えしていきたいと思います。
結論を簡単にまとめると、
「結婚前の自分の貯金は、金額を相手に伝えて管理方法を一緒に考える」
「結婚に向けた二人の貯金は、目標を決めて毎月計画的に貯金する」
というのが当サイトの見解です。
これにより、トラブルなく二人でスムーズにお金の管理ができるようになるでしょう。
結婚前の貯金の管理方法を考える
結婚する時に、悩んでしまうのが「結婚までの自分の貯金の管理方法」です。
独身時代にコツコツ貯めてきた大事な貯金。結婚したらどうなっちゃうの…と思いますよね。
考えるべきポイントは2つ。「結婚前の貯金額を伝えるか?」「結婚前の貯金はどう管理していくか?」ということです。
結論から申し上げますと、「結婚前の貯金額を伝えるか?」→「伝える」、「結婚前の貯金はどう管理していくか?」→「二人で管理方法を考える」が当サイトの見解になります。
この2つの問題について考えていきましょう。
20代~30代独身者の平均貯蓄は230万円
結婚前の貯金問題を考える前に、20代~30代の独身者の平均貯金額を調べてみたいと思います。
貯金額はなかなか周りの人に聞くことができないので、気になりますよね。
「金融広報中央委員会」の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータによると、単身世帯の金融資産保有額の平均値、中央値は以下のようになっています。
この金額は、銀行の預貯金以外にも、金銭信託、積立型保険商品、個人年金保険、債券、株式、投資信託、財形貯蓄、その他金融商品も含んだ金額です。
年代 | 金融資産保有額 | |||
---|---|---|---|---|
金融資産保有世帯のみ | 金融資産非保有世帯含む | |||
平均値 | 中央値 | 平均値 | 中央値 | |
20歳代 | 198万円 | 80万円 | 106万円 | 5万円 |
30歳代 | 572万円 | 300万円 | 359万円 | 77万円 |
平均値とは、全ての人の貯蓄額を合計し、人数で割った値です。平均値は、一部の多額の貯蓄がある世帯により高くなる傾向があります。
中央値とは、「貯蓄額が少ない世帯」→「貯蓄が多い世帯」の順番に並べた時に真ん中にくる世帯の貯蓄額です。こちらのほうが参考になりやすい数値でしょう。
「金融資産保有世帯」に限定すると、20代の中央値は80万円、30代は300万円が平均的な金額となっています。
「金融資産非保有世帯を含む」、つまり貯金ゼロの世帯も含んだ平均データになると、中央値はぐんと低い数値です。
貯金している方の20代~30代の独身者の平均は、230万円ほどが目安になるでしょう。
この金額は、結婚のための貯金とは限りませんが、目安として結婚する時点で、230万円ほどの貯金を持っている方が多いということがわかりますね。
独身の方は自由にお金が使えるので貯金に回すお金が残りにくいですが、コツコツ将来に向けて貯金できている方が多いことがわかります。
結婚前の貯金問題を考える上で、この230万円を目安に考えていきましょう。
結婚までの貯金額は伝えたほうがいい
20代~30代の独身者は230万円ほど貯金している方が多いことがわかりました。
結婚する時点で200万円以上の貯金がある方が多いということですね。
200万円も貯金があれば、やはり「この結婚までに貯めたお金はどうするのか」が気になります。
「結婚前の貯金額は相手に伝えるべき?それとも伝えないほうがいい?」という問題から考えていきましょう。
その答えを知るために、相手に貯金額を言った場合のメリットデメリット、言わない場合のメリットデメリットを考えてみたいと思います。
貯金額を言うメリットは、結婚に向けた貯金計画が立てやすくなることです。
「二人の貯金がいくらあって、いくら結婚資金に使える、だからあといくら貯金すればいい」と、貯金計画がスムーズに立てられます。
また、相手に対して隠し事がないという気持ちの面でのメリットも大きいでしょう。
デメリットは、貯金額を打ち明けてしまったら「自分の貯金を自由に使えなくなるのでは?」「自分の貯金を頼りにされるのでは?」という不安があることです。
また、貯金額を打ち明けて、相手のほうが極端に多かった場合、少なかった場合には、気まずくなるというデメリットもあります。
貯金額を言わないメリットデメリットは、基本的に貯金額を言った場合の反対のことになります。
貯金額を言わないメリットは、自分の貯金を確保できることです。
結婚すると様々な費用がかかるようになります。いざという時に向けてしっかり貯蓄しておけるメリットがあります。
デメリットは、結婚に向けた貯金計画がスムーズにいかないことです。お互いの貯金額がわからないと、どれくらいのお金を結婚資金として使えるのかわかりません。
「貯金があまりないと思ったから豪華な式を我慢したのに、実は彼にたくさん貯金があった」「貯金があると思って豪華な結婚式を挙げたところ、意外と貯金が少なくて、結婚式で貯金がゼロになってしまった」
このような失敗の恐れがあるのです。
また、貯金額を隠し続けていると、お互いに疑心暗鬼になってしまうという気持ち的なデメリットもありますね。
このように結婚前の貯金を言うことはメリットもデメリットもあります。
でも、それぞれのメリットデメリットの中で最も気になる点が「貯金額を隠し続けていると疑心暗鬼になってしまう」ということです。
お金の問題は重大です。そのお金に関することでお互いに疑いの気持ちが生まれてくるのは避けたいですよね。だから、当サイトの見解は「貯金額は伝えた方がいい」です。
でも、急に「いくら貯金があるの?」と聞くのは抵抗があるかもしれませんね。
そこでおすすめなのは、結婚へ向けたお金管理ノートを作る方法。家計簿ではなく、結婚にかかわるお金の情報をメモしておくためのノートです。
例えば「新居のための食器を購入した時の金額」「親戚からお祝いと頂いた金額」などをその都度書いておくと、後から家計簿をつけ始める時に役立つでしょう。
そして、その管理ノートをつけ始まるタイミングで、お互いの貯金額、月収、毎月の生活費なども記入するのです。
そうすれば、自然にお互いに貯金額を伝え合うことができるでしょう。
結婚までの貯金の管理方法
結婚前の貯金額はお互いに伝えて、把握しておくのが無難でしょう。
お金の話をすることは決してネガティブなことではありません。貯金を共有することが、これから経済共同体になる二人の第一歩になります。
そして大切なことは、お互いの貯金額を知った後に、その貯金をどう管理していくのか話し合うことです。
スムーズに管理していくためには、「3つに分けて管理する」「バランスを考える」ことがポイントです。
結婚したら二人の貯金を全て一緒にするのが一番シンプルですが、ちょっと抵抗があるかもしれません。
そこで、おすすめしたいのが、3つの貯金に分けて管理していく方法です。
1つ目は、結婚資金用の貯金です。
どんな結婚式、新婚旅行にするかを話し合い、お互いにいくらずつ結婚貯金に回すか考えましょう。
2つ目は、結婚後に夫婦で使うための貯金です。
結婚費用で貯金がゼロになってしまうのは問題です。結婚式が終わっても、マイホーム、子育て等お金はどんどん必要になっていきますよね。そのための資金として貯金を回しておきましょう。
3つ目は、それぞれが自由に使うための貯金です。
結婚前に贅沢に使うのも良し、結婚後の個人の蓄えとして確保しておくのも良いでしょう。
先ほど、20代30代の貯金平均は約230万円とお伝えしました。
その場合、「70万円を結婚資金用の貯金に回す」「30万円を結婚後の夫婦の貯金に回す」「残りの30万円は自分が自由に使う貯金にする」などと、貯金を3つに分けて管理していくと良いでしょう。
二人の結婚、将来に向けての貯金を増やしていくことができて、自分の貯金もある程度確保できるので安心です。
しかし、この方法には一つ注意点があります。
ほとんどの場合、お互いの貯金額に差があるので、同じ額ずつ結婚貯金、結婚後貯金に回すと、不公平さが出てしまうでしょう。
そうならないためには、バランスを考えることが大切です。
「結婚資金として50万円ずつ貯金する」ではなく「今ある貯金の半分を結婚資金として貯金する」など、お互いのバランスを考えましょう。
無理なく結婚資金、結婚後貯金を出し合い、自分の貯金をしっかり残せるようにするのが円満の秘訣です。
結婚に向けた貯金方法を考える
ここまで、結婚前の貯金について考えてきました。
当サイトがおすすめする方法は、お互いに貯金額を伝え合った上で、結婚資金用、夫婦用、個人用に分けて管理すること。
二人でしっかり話し合って決めることが大切です。
次に、結婚に向けた貯金について考えていきたいと思います。
二人の貯金からそれぞれ結婚貯金に回し、十分な結婚資金が準備できる場合は良いでしょう。
でも、二人の今ある貯金だけでは足りなそう…という場合には、結婚に向けてどう貯金すべきか考えていく必要があります。
「目標額を決める」「共通の貯金口座に先取り貯金する」「無駄な支出をおさえる」の3ステップで考えていきましょう。
目標額を考える
結婚資金を貯めるためには、目標額を設定することが大切です。
ただ何となく「結婚資金として100万円貯める!」と漠然と目標額を決めてもモチベーションは維持できません。
「100万円を目標にしているけど、本当に100万円で足りるの?」
「100万円を目標にしているけど、本当にそんなに必要?」
と疑問があるとやる気が起きないですよね。
「結婚に必要な金額」「いつまでためるか」「毎月いくら貯めるか」の3つをハッキリさせることが大切です。
結婚費用を決める時は、平均的な結婚費用を参考にして、二人でどんな結婚式にしたいのか、どんな新婚旅行にしたいのか話し合いながら、予算を考えていきましょう。
その予算から、二人の貯金、親からの支援金、ご祝儀などを差し引き、純粋に結婚資金として必要な金額を算出してください。
結婚資金の相場や平均はこちらの記事で詳しく解説しています。ぜひご参考ください。
結婚費用の相場、最低貯金額を知りたいですか?平均額、最低額から、あなたの場合の必要額を考え、貯金目標を決めることが大切。その目標を達成するための貯金方法もご説明していきます。結婚費用がわからないから不安というある方は、本記事をご覧ください。
こちらの記事では、平均的な結婚にかかる費用は500万円、いただくお金は220万円となりました。
つまり280万円が結婚に必要な金額ということになりますね。
結婚に必要な金額が決まったら、いつまで貯めるか考えましょう。
ゴールがわからないとダラダラ貯金してモチベーションが下がってしまいます。
また、いつまで貯めるかわかると、毎月の貯金額がハッキリするので貯金を徹底できるでしょう。
結婚式を挙げたい季節、お互いの仕事のスケジュール、ご両親のスケジュールなど、様々なことを考慮して、いつまで貯めるのか決めてください。
「結婚資金に必要な金額」「いつまで貯めるか」がわかると、毎月いくら貯めるのかハッキリします。
例えば結婚資金に必要な金額100万円を1年間で貯めるとしましょう。
100万円÷12ヵ月÷2人=約41,000円となります。毎月計画的に4万円ずつ貯金すれば、結婚までにしっかり資金を準備できるでしょう。
共通の貯金口座に先取り貯金する
結婚に向けた貯金計画を立てることができたら、その貯金計画がスムーズになるようなシステムを作りましょう。
そのシステムとは、共通の貯金口座に先取り貯金していくことです。
それぞれの口座に結婚資金を貯金していくのも間違いではありませんが、二人で共通の口座に積み立てていくのがおすすめです。
二人で貯金額を見ながら一緒にモチベーションを上げることができるでしょう。
また個人の口座で管理していると「今月は苦しいから貯金は無理かも…」となってしまう恐れがありますが、二人の口座ならお互いの目があるのでサボらず貯金していくことができます。
お祝いやご祝儀なども、この共通口座に入金していくことができるので管理しやすいメリットもあります。
どちらかの貯金用口座を結婚資金用として使っても良いですし、新規で開設しても良いでしょう。
おすすめは、金利の高いネット銀行です。ゆうちょ銀行の定期預金金利は、たったの0.002%ですが、ネット銀行の楽天銀行は0.02%。もっと高いネット銀行もたくさんあります。
「ネット銀行 金利」で検索するとお得なネット銀行を見つけられるでしょう。
結婚資金用の口座が準備できたら、その口座に先取り貯金することがポイントです。
貯金の基本は「給料-生活費=貯金」ではありません。「給料-貯金=生活費」とすることで、毎月確実の貯金を確保していくことが大切です。
お互いに給料が振り込まれたら、結婚貯金分のお金を引き出して、結婚資金用の口座に入金していきましょう。
無駄な支出を抑える
結婚貯金を始めるなら、同時に無駄な支出を抑える必要があります。
毎月の貯金額を4万円と決めて先取り貯金しても、今までと同じようにお金を使っていたら、当然毎月生活費が苦しくなってしまうでしょう。
無理せずに貯金分のお金が確保できるように、無駄な支出を抑えることが大切です。
独身者が節約したいポイントは食費です。
独身時代は食べたいものに好きなだけお金を使えているかもしれません。だから、ちょっと節約意識を持つことで、ぐんと食費をおさえることができるでしょう。
コンビニや自動販売機で飲み物を買う習慣があるなら、マイボトルに切り替えましょう。
ランチはいつも外食なら、お弁当を作ってみてください。
さらに、行かなくても良いお付き合いの飲み会も節約ポイントです。
例えば、週に5日、コーヒー300円+ランチ700円で1,000円使っていたとしましょう。
1ヵ月の出勤日は20日とすると、20,000円の食費がかかりますね。
でも、家から持参すれば1日300円以内の食材費で済ませることができます。1ヵ月6,000円になるので、14,000円の節約効果が期待できます。
さらに月に1回、5,000円の飲み代を節約したとしましょう。
二人で同じように節約すれば、1ヵ月38,000円の節約が期待できるのです。
さらに、二人で節約していくことも大切です。二人で効率よく節約するためには、デート代を抑えることが効果的でしょう。
デートはお金がかかるものと思っているかもしれませんが、お金がなくても楽しめる節約デートがたくさんあります。
例えば、映画とディナーのデートを、ハイキングやピクニックなどのアウトドアデートに変えてみましょう。
映画チケット代は1,800円×2人=3,600円。ポップコーンと飲み物で1,000円。
さらにディナーは二人で5,000円は必要でしょう。1回のデートで9,600円もかかることになります。
アウトドアデートなら1,000円以内におさえることができます。
週1回のデートを節約デートにしたら、1ヵ月で34,400円節約できる計算になります。
節約デートは、二人の絆が深まったりマンネリから脱出できるなど、メリットがたくさんなのでおすすめです。詳しい節約デートについては、こちらの記事をご参考ください。
デートにはお金がかかります。でも、お金がなくて楽しめる節約デートはたくさんあります。事前に予算やプランを立て無駄遣いを防ぎましょう。節約デートをすれば、マンネリに悩むこともなくなり、新鮮なデートを楽しむことができるのでおすすめです。
このように、無駄な支出をおさえる工夫をすると、節約的な生活を送れるようになります。
二人の生活をスタートさせるまでにお互い
節約習慣が身についていれば、結婚後もどんどん貯金を増やしていけるのでおすすめです。
ただし、この無駄な支出をおさえる貯金方法は、無理のない程度にすることが大切です。
結婚資金を貯めるために、何でもかんでも我慢して節約生活を頑張るカップルもいますが、我慢しすぎるといつかリバウンドがきてしまいます。
何より、せっかく結婚前の幸せな時期なのに、我慢ばかりの日々は嫌ですよね。
お互いに節約を楽しめる程度に頑張っていきましょう。
今ある貯金をシェアして、一緒に結婚貯金をスタートさせましょう
今回は、結婚前の貯金問題について考えてきました。
結婚する前に気になるのが「今ある貯金はどうするのか」「結婚に向けた貯金はどうするのか」ということです。
当サイトがおすすめする方法は、以下の2つです。
「結婚前の貯金は、金額は相手に伝えて管理方法を一緒に考える」
「結婚に向けての貯金は、目標を決めて毎月計画的に貯金する」
これにより、スムーズに、円満に結婚に向けてのスタートを切ることができるでしょう。
ぜひ二人で楽しみながら貯金計画を進めてくださいね。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
92点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
平均的なカップルの場合、結婚前の貯金方法で
868,800円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:食費節約で1ヵ月▲456,000円、デート代節約で1年▲412,800円)
結婚前はお金の話し合いをする大切な時期です。さらに、二人でお金を貯めやすい貯め時でもあります。二人でしっかり節約をしながら貯金計画を進めていきましょう。