「20代の貯金はいくらが平均的なの?」
「20代前半、後半ではどれくらい貯金をしておくべき?」と思っていませんか?
20代は、学生から社会人になる人、アルバイトを続けている人など様々な働き方をする人がいる年代です。
20代は、将来に向けてコツコツ貯金を始める人と、貯金せずに30代に突入する人とに分かれる時期でもあります。
それでは実際、20代は平均いくら貯金しているのでしょうか。
今回は、人には聞けない20代の貯金事情について調べていきます。
平均貯金額や中央値を知ることで、貯金のためのヒントを探していきたいと思います。
20代はそもそも貯金があるの?
20代は、貯金をするのが大変な年代です。
10代とは違い、飲み会などの交際費がぐんと増えるでしょう。
実家暮らしから一人暮らしを始めて、生活費だけで給料がなくなるという人も多いと思います。
だから「20代で貯金できている人っているの?」と思っているかもしれません。
20代は、そもそも貯金している人はどれくらいいるのでしょうか。
20代の貯金の平均について調べるために、金融広報中央委員会のデータを参考にしたいと思います。
都道府県金融広報委員会、政府、日本銀行、地方公共団体、民間団体等と協力しながら、金融に関する広報活動を行い、中立な立場から情報を発信している組織なので、よりリアルな情報を得ることができるでしょう。
「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」の中で、年代別、年間収入別の金融資産がある人、ない人の割合、20代の貯金状況に関する情報がまとめられているので引用したいと思います。
20代は単身世帯、二人以上世帯で貯金している割合が大きく変わっています。
金融資産がある人 | 金融資産がない人 | |
20代単身世帯 | 54.8% | 45.2% |
20代二人以上世帯 | 77.1% | 22.9% |
(参考:知るぽると)
こちらの割合は男女の平均です。
20代独身の場合は、約半分の人が全く貯金していない状況です。
独身の場合は、まだ将来に向けて貯金していく意識が低いことがわかります。
20代は学生や、アルバイトの人も含まれるため、貯金していない人の割合は高くなるのでしょう。
一方既婚の場合は、20代でも貯金している人が一気に増えています。およそ4人に3人が貯金している状況です。
将来に向けて着々と貯金を増やし始める人が多いことがわかります。
夫婦で共働きで、まだ子どもがいない場合は、二人でしっかり働いて貯金が貯まりやすい時期であるとも言えます。
20代は、貯金するよりも、自己投資や様々な人間関係を築き、将来への可能性を広げること大切な年代です。
しかし、データを見ると、意外としっかり貯金している人が多いという結果になっていました。
貯金を習慣化させるためにも、やはり貯金し始めたほうが無難であることがわかります。
「20代の貯金は必要?いらない?」という問題については、こちらの記事で解説していますので、ご参考ください。
20代の貯金はするな、いらないと言われることがあります。実際に貯金なし、貯金ゼロの人は多いです。その理由や、20代の貯金は本当にいらないのか?必要なのか?という問題について考えていきます。貯金は無意味だと思っている人はぜひ読んでみてください。
20代全体の貯金平均はいくら?
20代で貯金をしている人の割合を見てきました。
それでは、実際にいくら貯金をしているのか平均的な金融保有額を調べてみたいと思います。
金融広報中央委員会の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータを引用していきます。
この調査の中では、貯金の「平均値」と「中央値」の金額が発表されています。
平均的なデータを調べる場合、平均値と中央値それぞれの数値を出すことがあります。
平均値とは、データ数値を全て足して、それをデータ数で割った数値のことです。
中央値とは、データの小さな順、もしくは大きな順に並べたときに、真ん中にくる数値のことです。
例えば、20代の5人の貯金がそれぞれ0円、10万円、100万円、300万円、1,000万円だったとします。
この場合、平均値は(0+10万円+100万円+200万円+2,000万円)÷5人=462万円ということになります。極端に高額貯金をしている人が少しでもいると平均値はぐんと上がるため、参考になりにくい場合が多いのです。
一方、中央値は真ん中の人の金額なので100万円になります。
平均値よりも参考になりやすい金額になっています。
このように、貯金の平均を見る時には、平均値よりも中央値を見るとよりリアルな情報が得られるでしょう。
貯金の平均値と中央値はいくら?
それでは、20代の独身と既婚の平均値と中央値を見ていきましょう。
貯金している人も、貯金していない人も含めた全体のデータとなっています。
平均値 | 中央値 | |
20代単身世帯 | 106万円 | 5万円 |
20代二人以上世帯 | 165万円 | 71万円 |
(参考:知るぽると)
先程ご説明したように、平均値は高くなる傾向があるので、中央値に注目しましょう。
独身者は驚くことに5万円という結果になりました。
20代は、実際若く健康体なのであまり医療費はかかりません。独身なら家族のために備えるお金も必要ないので貯金がなくても何とかなる場合が多いでしょう。
しかし、5万円ではだいぶ心もとない感じがします。
貯金は、手取り収入の3ヵ月分~6ヵ月分は必要とされています。何らかの事情で働けなくなったり、臨時出費があった場合に備えるためです。
1ヵ月の手取りが15万円だった場合、最低45万円は貯金が必要ということです。
5万円では全く足りないでしょう。
一方、既婚者はの場合は、手取りが15万円~25万円程度だと考えると、かろうじて貯金の目安の3ヵ月~6ヵ月分はクリアできているでしょう。
20代の貯金している人の貯金平均はいくら?
上記は、20代全体のデータでした。貯金している人、貯金していない人の平均を出したデータです。
次は貯金している人に限定した貯金額を見てみたいと思います。
貯金の平均値と中央値はいくら?
先程と同じように、平均値と中央値の金額を見ていきます。
平均値 | 中央値 | |
20代独身 | 198万円 | 80万円 |
20代既婚 | 220万円 | 165万円 |
(参考:知るぽると)
貯金している人に絞ってみると、中央値はかなり高くなりました。
独身者でも80万円貯金できています。
手取りが15万円~25万円なら、貯金目安の最低である3ヵ月分は貯金できていることになります。
既婚者は中央値でも165万円も貯められています。貯金している人の半分以上は165万円以上貯金があることになります。
仮に23歳で社会人になり25歳まで3年間で165万円貯めたとすると、1年で55万円貯金したことになります。1ヵ月あたり約45,000円貯金していたことになります。
20代は貯金がない人も多いですが、貯金している人はきっちり貯金しているのです。
20代の段階で、すでに貯金がない人、貯金がある人の二極化が始まっていることがわかりました。
20代の収入に対する貯金割合は?
20代でも、しっかり貯金している人も多いことがわかりました。
それでは、20代で貯金している人は、収入に対して、どれくらい貯金ができているのでしょうか。
また、金融広報中央委員会の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」のデータを引用してみましょう。
年間の手取り年収に対する貯金額の割合は、以下のような結果になっていました。
年齢 | 5%未満 | 5~10% | 10~15% | 15~20% | 20%~25% | 25~30% | 30~35% | 35%以上 |
20代単身 | 7.9% | 11.0% | 15.5% | 4.5% | 9.3% | 2.3% | 8.5% | 13.8% |
20代二人以上 | 18.9% | 8.1% | 24.3% | 2.7% | 5.4% | 2.7% | 2.7% | 5.4% |
(参考:知るぽると)
独身者も既婚者も、10%~15%貯金している人が最も多いという結果になりました。
貯金のペースの理想は、手取りに対して1~2割とされています。
20代で貯金をしている人は、しっかりそのペースを維持できていることになります。
貯金をしている人の20代独身の平均貯金割合は16%、20代既婚の平均貯割合は10%です。
20代の男女別の年間平均貯金額はいくら?
20代は、いくら貯金を貯めているのか?手取りからどれくらいの割合の貯金をしているか?についてデータを見てきました。
これらのデータをもとに、20代は1ヵ月いくら貯金をしているのか調査してみたいと思います。
男女別、さらに20代前半と後半に分けて見ていきましょう。
20代男女別の前半、後半の平均年収
国税庁の「平成30年 民間給与実態統計調査」のデータから、年齢別の平均年収を知ることができます。
以下のような結果になりました。
【男性】
年収 | 手取り年収 | 手取り月収 | |
20歳~24歳 | 284万円 | 227万円 | 18.9万円 |
25歳~29歳 | 404万円 | 323万円 | 26.9万円 |
【女性】
年収 | 手取り年収 | 手取り月収 | |
20歳~24歳 | 249万円 | 199万円 | 16.5万円 |
25歳~29歳 | 326万円 | 260万円 | 21.6万円 |
(参考:国税庁)
税金や保険料などを引かれた手取り年収は、年収の8割で計算しています。
さらにその金額を単純に12で割り、1ヵ月の手取り収入を計算しています。
このように、やはり同じ20代でも前半、半ば、後半と収入アップが期待できることがわかりました。
さらに、女性は男性に比べて8割~9割の収入となっています。
20代男女別の前半、後半の1ヵ月の平均貯金額
次に、手取りに対する貯金額を計算していきます。
参考にするのは、上記の1ヵ月の手取り収入と、手取り給料からの貯金割合です。
貯金割合は、20代独身も既婚も10%~15%が最も多かったので、12.5%として計算したいと思います。
【1ヵ月の貯金目安】
年齢 | 男性 | 女性 |
20歳~24歳 | 23,625円 | 20,625万円 |
25歳~29歳 | 33,625円 | 27,000万円 |
平均的な貯金データを調査した結果、上記のような金額が平均的な1ヵ月の貯金額ということになります。
20,000円~30,000円が20代が1ヵ月に貯金する目安になるでしょう。
目安にはなりますが、20代ではこれくらい貯金するのが平均的ということで、あなたの貯金プランを立ててみてください。
20代の貯金のコツは目標と先取り貯金
20代の平均貯金額について見てきました。
貯金していない人が多い一方で、きっちり貯金している人も多く、収入の1~2割を貯金できている人も多数いることがわかりました。
20代は貯金するのがまだまだ大変な年代ではありますが、早い段階で貯金することを習慣化することがとても重要です。
20代で貯金習慣がつけば、30代以降も計画的に貯金を増やしていくことができるでしょう。
最後に、20代の貯金の2つのコツをご紹介したいと思います。
目標を決めること
1つ目は、貯金目標を決めることです。
貯金は目標がないと頑張ることができません。
貯金目標を立てるためには、ライフプランを考えた上で、「どんなことに」「いくら」「いつまで」必要か考えて、1ヵ月あたりの貯金額を決めるのがベストです。
でも、20代だとまだライフプランが立てられない人も多いと思います。
老後資金を貯めようと思っても、遠いことすぎて、かえって貯める意欲が高まらないでしょう。
そこで、今回ご紹介した貯金平均額を参考に、手取りの10~15%貯めることを目標にしましょう。
手取り月収が25万円の場合は、10%を貯金目標にするなら1年250,000円、1ヵ月約20,000円です。
15%貯金目標にするなら1年375,000円、1ヵ月約30,000円ということになります。
先取り貯金をする
貯金する金額が決まったら、先取り貯金をはじめましょう。
給料が入ったら、生活費を使い、余ったお金を貯金しようと思っても、お金は残りません。
そこで、生活費を使う前に貯金してしまう先取り貯金を徹底していきましょう。
先取り貯金するためには、貯金専用の口座が必要になります。
給料が振り込まれる口座にそのまま貯金を貯めていくと、貯金額がわかりにくくなるので貯金へのモチベーションが上がりません。
また、貯金を生活費で使ってしまう恐れもあるので、貯金を徹底することができないのです。
口座が一つしかない場合は、貯金用に口座を開設しましょう。
最近はネットで開設手続きできる銀行がほとんどです。
開設したい銀行のホームページをチェックしてください。
先取り貯金の具体的な方法は、3つあります。
1つは、給料が振り込まれたら、真っ先に自分でATMへ行き、給料が振り込まれる口座から貯金分のお金を引き出し、貯金用の口座に移す方法です。
貯金をした後に残ったお金は全て生活費として使ってOKです。
給料日のたびにATMに行くのが面倒…、時間がないという人は、銀行の自動積立定期預金を利用する方法もあります。これが2つ目です。
毎月、決まった日にちに決まった金額が自動的に給料振込口座から、積立用に口座に積み立てられるのです。
3つ目の方法は、会社の天引きシステムを利用する方法です。
会社によっては、福利厚生の一つとして、給料から貯金分のお金を天引きして、しっかり積立貯金してくれるというもの。
全ての会社が行っているわけではないので、あなたの会社の総務に聞いてみてください。
先取り貯金をすることで、無理なく自動的に貯金効果がアップできるでしょう。
まとめ
今回は、20代前半、半ば、後半のに向けて、男女の平均貯金額のデータをまとめてきました。
男女別、前半、半ば、後半などそれぞれの貯金データも調べてきました。
予想通り、20代は貯金していない人が多いことがわかったのですが、きっちり貯金をしている人も大多数いることがわかりました。
今回ごご紹介した平均的な貯金額を知ることができたら、それを目安に貯金目標を立ててみてください。
さらに、先取り貯金をすれば、スムーズに貯金していくことができるでしょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
90点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
20代で平均的な収入がある人の場合、平均貯金額を知った上で貯金方法を実践すると、
283,500円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:手取り収入の1割を貯金することで1年▲283,500円)
上記は20代前半の平均年収、平均貯金割合から算出した貯金力です。
20代から計画的に貯金する習慣がつくと、その後もスムーズに貯金していくことができるので、おすすめ度が高いです。