「年収1500万円になってもなかなか貯金できない…。周りの年収1500万円の人はどれくらい貯金しているの?」と、年収1500万円の人の貯金情報をお探しですか?
年収1500万円と聞くと、リッチな生活をしても十分に貯金へ回すお金が残るイメージがあります。
しかし実際には、年収が半分の人よりも貯金できずにいる世帯が多いのが現状です。
今回は、年収別の貯金事情として、年収1500万円の世帯の貯金平均値、中央値、貯金率、さらに毎月の貯金額シュミレーションをしていきます。
また、毎月の貯金目安と、その目安額を毎月しっかり貯金するためのポイントもご紹介していきましょう。
他の人の貯金事情を知ると、貯金への意識が変わります。今回の記事を見て、貯金を増やすきっかけにしていただけたら幸いです。
年収1500万円以上の人は1.4%
年収1500万円と聞くと、限られた富裕層のイメージがありますが、実際には日本人口のどれくらいの割合の人が年収1500万円以上なのでしょうか。
国税庁の「民間給与実態統計調査結果(2018年)」のデータから、年収1500万円以上の割合を調べてみたところ、たった1.4%でした。
それぞれの年収に対する割合をご参考ください。
100万円以下 | 8.1% |
100万円~200万円 | 13.7% |
200万円~300万円 | 15.2% |
300万円~400万円 | 17.2% |
400万円~500万円 | 14.9% |
500万円~600万円 | 10.2% |
600万円~700万円 | 6.5% |
700万円~800万円 | 4.4% |
800万円~900万円 | 2.9% |
900万円~1,000万円 | 1.9% |
1,000万円~1,500万円 | 3.6% |
1,500万円~2,000万円 | 0.8% |
2,000万円~2,500万円 | 0.3% |
2,500万円以上 | 0.3% |
(参考:国税庁)
日本全体の平均年収は441万円です。
年収1500万円の人は、平均の3倍以上の給料をもらっていることになります
理想の貯金率は手取りの約1~2割とされています。
年収441万円でも堅実に手取りの2割を貯金している世帯もあります。
年収1500万円なら、最低手取りの2割は貯金に回せるようにしたいところです。
年収1500万円で貯金している人、していない人の割合は?
ここで、年収1500万円の世帯の金融資産保有状況を見てみましょう。
「金融広報中央委員会」の「家計の金融行動に関する世論調査(令和元年)」のデータでは、年収別の金融資産がある人、ない人の割合を公表しています。
ただし、年収1500万円の世帯に限定したデータはありませんでした。「年収1200万円以上」が最も年収が高いグループになっています。
年収1200万円の単身世帯、二人以上世帯の金融資産がある人、ない人の割合を参考にしていきます。
世帯 | 単身 | 二人以上 |
金融資産がある人 | 88.2% | 94.9% |
金融資産がない人 | 11.8% | 5.1% |
年収1500万円であれば、当然多額の貯金があるイメージですが、実は全く貯蓄がない人もいるのです。
単身世帯は既婚者でも単身赴任などをしている人も含まれますが、ほとんどが独身者です。
年収1500万円の独身者の場合、約10人に1人は貯蓄ゼロという状況です。
家族にかかるお金がないので、がっちり貯金ができそうですが、実はそうではありません。
家族に気を遣わずに好きなようにお金を使うことができるため、どんどん贅沢な暮らしに慣れてしまうのです。もらった給料はそのまま毎月使い切る生活になっているのかもしれません。
一方、二人以上世帯の場合は、子供や家族にお金はかかりますが、堅実に貯金を増やしている世帯が多いことがわかります。94.9%の世帯が貯蓄ありという結果でした。
年収1500万円の貯金平均値と中央値は?
それでは、年収1500万円の人は具体的にどれくらい貯金しているのでしょうか。
金融広報中央委員会の同調査では、年収1200万円以下の単身世帯、二人以上世帯の貯蓄の平均値、中央値を公表しています。
この貯蓄額は銀行の預貯金、金銭信託、積立型保険商品、投資信託など全ての金融資産の合計した金額となっています。
世帯 | 単身 | 二人以上 |
平均値 | 5,903万円 | 4,332万円 |
中央値 | 3,200万円 | 3,000万円 |
平均値とは、全ての世帯の貯蓄額を合計し、世帯数で割った値のことです。
だから、少数でも巨額の貯蓄を保持している世帯があると、一気に高い値になります。
一方中央値は、貯蓄額が少ない世帯から多い世帯の順番に並べた時に、ちょうど真ん中にくる世帯の金額です。
だから、参考にする場合は中央値を見てください。
単身世帯も二人以上世帯も、平均値よりは低い値になっていますが、それでも3,000万円以上とかなりの金融資産を保持していることがわかります。
年収1500万円の手取りに対する貯金割合は?
年収1500万円の世帯は、大まかな目安として3,000万円の貯蓄があるのが平均的ということがわかりました。
しかし、3,000万円という貯金を何年間で貯めたのか、もともとどれくらい資産があったのかはわかりません。
そこで、年収1500万円の人の毎月の貯金ペースを知るために、手取りに対する貯金割合を調べてみます。
金融広報中央委員会の同調査では、年収1200万円以上の世帯の年間手取りに対する貯蓄率を公表しています。
手取り収入に対する貯蓄割合 | 単身世帯 | 二人以上世帯 |
5%未満 | 0.0% | 1.6% |
5~10%未満 | 0.0% | 11.6% |
10~15%未満 | 13.3% | 24.0% |
15~20%未満 | 6.7% | 9.3% |
20~25%未満 | 20.0% | 13.2% |
25~30%未満 | 0.0% | 5.4% |
30~35%未満 | 13.3% | 8.5% |
35%以上 | 33.3% | 11.6% |
貯蓄しなかった・無回答 | 13.3% | 14.7% |
平均 | 31.0% | 17.0% |
独身者の約半分の人が手取りの30%を貯金しているという結果になりました。
ある程度贅沢な暮らしをしながらも、しっかり貯金に回すお金を確保している人が多いのです。
さらに約3人に1人は、35%以上貯蓄しています。
年収1500万円でも貯金ゼロの人がいる一方で、貯金している人はどんどん貯蓄を増やしていることがわかりました。
二人以上世帯は、単身世帯よりも平均貯金割合は減っています。
貯金割合15%以下の人が37.2%と全体の3分の1以上を占めていますが、30%以上貯蓄している人も20.1%と高い値になっています。
あまり貯金できていない世帯と、十分な貯金ができている世帯の二極化が進んでいるのです。
年収1500万円の毎月の貯金シミュレーション
年収1500万円の世帯の手取りに対する平均貯金割合を見てきました。
それでは、この貯金割合から、実際に年収1500万円の人は毎月どれくらい貯金しているのかシミュレーションしてみましょう。
年収 | 年間手取り | 1ヵ月手取り | 独身者の貯蓄率 29% 年間貯金額 |
独身者の貯蓄率 29% 1ヵ月貯金額 |
独身者の貯蓄率 29% 1ヵ月生活費 |
既婚者の貯蓄率 17% 年間貯金額 |
既婚者の貯蓄率 17% 1ヵ月貯金額 |
既婚者の貯蓄率 17% 1ヵ月生活費 |
1500万円 | 1,040万円 | 55万円 | 272万円 | 22万円 | 33万円 | 149万円 | 12万円 | 43万円 |
年収1500万円の人の手取りはいくらになるのでしょうか。
配偶者控除・扶養控除などの有無や、各手当などによって異なりますが、1,020万円~1,070万円になるのが一般的です。
ここでは手取りは1,040万円として計算していきます。
それでは、毎月の手取りはいくらになるでしょうか。
ボーナスが夏と冬で4ヵ月分支給されると想定して計算すると、1ヵ月の手取り収入は1,040万円÷16ヵ月=65万円が目安になります。
単身世帯の平均貯蓄率は31%でした。年間貯金額の目安は1,040万円×31%=約322万円です。これを単純に12ヵ月で割ると毎月約26万円貯金していることになります。
1ヵ月の手取りは65万円なので、26万円貯金すると、残りの生活費は39万円です。
二人以上世帯の平均貯蓄率は17%でした。年間貯金額の目安は1,040万円×17%=約176万円です。これを単純に12ヵ月で割ると毎月約14万円貯金していることになります。
残りの生活費は51万円になります。
このように、年収1500万円になると手取りの31%、17%を貯金に回しても、余裕を持って暮らせる生活費が残ることがわかります。
年収1500万円の貯金目安は独身者は26万円、既婚者は17万円
年収1500万円の人の平均貯蓄、さらに毎月の平均貯金率、その貯金率から毎月の貯金額を算出してきました。
理想の貯金額は、収入の約1~2割とされています。
しかし、年収1500万円レベルのなると、独身者の場合は手取りの3割を貯金している人が多いことがわかりました。
そこで、当サイトでは年収1500万円の貯金目安は、独身者は手取りの3割、既婚者は手取りの2割に設定したいと思います。
独身者の場合は1,040万円×0.3%÷12ヶ月=26万円を貯金目安にしましょう。
既婚者の場合は1,040万円×0.2%÷12ヵ月=17万円を貯金目安にしましょう。
年収1500万円の貯金のコツとは?
年収1500万円の場合、手取りに対して独身者なら3割、既婚者なら2割を貯金できるようにしていきましょう。
貯金を残そうと思っても、毎月生活費で使い切ってしまう…という人におすすめなのが、先取り貯金です。
給料が振り込まれたら、生活費を使う前に貯金用の銀行口座にお金を移動してしまうのです。そして残ったお金を生活費として使えば、毎月貯金が確保されます。
自分でお金を移動しても良いですが、銀行の自動積立定期預金を利用すると、自動的に貯金が積み立てられていくので便利です。
強制的に貯金できるシステムを作ってしまえば、効率よく貯金できるようになります。
ただし、今まで貯金せずに生活していた人の場合、先取り貯金をするとやりくりが大変になるでしょう。
結局月末になったら貯金を切り崩してしまう…ということになったら意味がありません。
毎月しっかり貯金を確保しながらもスムーズに生活していくためには、2つのコツがあります。
「節約体質に変えていくこと」「定期的にお金の流れをチェックすること」です。
節約体質に変えていく
年収1500万円になると、生活レベルはかなり高くなっているはずです。
外食や普段の食材、保険料や車にかける費用、教育費や娯楽費など、様々な支出において贅沢になっている可能性があります。
年収が増えるにつれて生活が豊かになることは素晴らしいことです。
でも、ただ何となく無駄遣いしている部分はしっかり節約していく必要があるのです。
贅沢体質から節約体質に変えることで、ぐんぐん貯金できるようになる可能性があります。
年収1500万円なのに貯金が増えない場合、気付かないうちに無駄遣いをしていることになります。
まずは、現在の支出状況を把握して、そこから無駄遣いを洗い出していきましょう。
年収1500万円レベルになると、細々と家計簿をつけている人はあまりいません。
だから、毎月何にいくらお金を使っているのか把握できずにいる場合が多いのです。
少し面倒ではありますが、1ヵ月分の支出を計算してみましょう。
1ヵ月分レシートを保管しておき、月末になったらそのレシートとクレジットカード明細書等をチェックしながら、1ヵ月の家計費を書き出してみてください。
以下のように項目別に書いていきましょう。
- 収入(1ヵ月手取り)650,000円
- 支出
内訳 | 支出額 |
食費 | 120,000円 |
住居費 | 130,000円 |
高熱・水道 | 25,000円 |
家事・家具用品 | 15,000円 |
被覆及び履物 | 40,000円 |
保険医療 | 30,000円 |
交通・通信 | 50,000円 |
教育 | 30,000円 |
教育娯楽 | 60,000円 |
その他 | 30,000円 |
支出合計 | 530,000円 |
残高(貯金) | 120,000円 |
このように、大体の金額で良いので書き出してみてください。
二人以上世帯の一例として以上のような生活費を参考にしていきます。
先程、年収1500万円の1ヵ月の手取りは約65万円、二人以上世帯の貯金目安は1ヵ月17万円であるとご説明しました。
上記のような生活費である場合「収入65万円」-「支出53万円」=12万円となっています。つまり、目安貯金額の17万円に5万円足りないことがわかります。
その場合は、5万円を節約できる支出を考えていきましょう。
内訳 | 見直し前の支出 | 見直し額 | 見直し後の支出額 |
食費 | 120,000円 | 20,000円 | 100,000円 |
住居費 | 130,000円 | 130,000円 | |
高熱・水道 | 5,000円 | 5,000円 | |
家事・家具用品 | 15,000円 | 15,000円 | |
家事・家具用品 | 40,000円 | 10,000円 | 30,000円 |
保険医療 | 30,000円 | 30,000円 | |
交通・通信 | 50,000円 | 50,000円 | |
教育 | 30,000円 | 7,000円 | 23,000円 |
教育娯楽 | 60,000円 | 13,000円 | 47,000円 |
その他 | 30,000円 | 30,000円 | |
支出合計 | 530,000円 | 480,000円 | |
残高(貯金) | 120,000円 | 170,000円 |
例えばこのように、支出を見直していきましょう。
食費は外食5,000円×4回を減らせば20,000円節約することができます。
被服費及び履物費は、毎月購入する洋服の数を減らす、もしくは百貨店ブランドから少しランクを落としたブランドに変えることで10,000円ほど節約することが見込めます。
さらに、教育費にもメスを入れしょう。例えば複数の習い事をしているなら、必要ないと思われる習い事があれば1つ辞めることもアリでしょう。
習い事の相場は7,000円ほどになります。1ヵ月7,000円節約することができます。
また、年収1500万円にもなると娯楽費にお金をかける余裕が出てくるでしょう。
ドライブにでかけたり、映画やコンサートなどに行くことも多いでしょう。
週末のたびにお金をかけたレジャーをしていると、お金はどんどんなくなります。娯楽費を全て節約する必要はもちろんありません。
メリハリのある使い方をするのがおすすめです。
テーマパークや映画、ボーリングなどお金をかけた遊びをする週末だけでなく、ピクニックやハイキングなどお金をかけない遊びをする週末も楽しむようにしましょう。
例えば家族4人で映画を見に行く場合、飲食代も含めて10,000円以上はかかります。
そのようなお出かけを月に1回我慢してお金をかけない遊びにして、13,000円の節約を目指しましょう。
一例ではありますが、このような流れで月5万円節約できれば、目標貯金額の17万円を達成することができます。
できれば、はじめの数か月は毎月末にこのような支出の見直しを行ってみてください。
徐々に節約体質になることができて、余裕を持って貯金できるようになります。
お金の流れをチェックすること
月末ごとに支出の見直しをすることで、節約体質に変えることができます。
あとは、その節約体質が持続できるように、定期的にお金の流れをチェックしていくことが大切です。
年収1500万円の場合、使えるお金が手元にたくさんある為、ちょっと気を抜くとすぐに節約体質から贅沢体質に戻ってしまいます。
そのブレーキをかけるために、お金の流れを把握しておくことが大切です。
今月はお金を使いすぎていないか、貯金は着々と増えているか、貯金から生活費を切り崩していないか、等の最低限のお金の流れを把握することが大切です。
お金の流れを把握するためには、家計簿をつけるのが基本です。収入、支出、残高が一目でわかります。
しかし、年収1500万円であればそれほど細々と収支をチェックする必要はありません。
毎月「通帳」「カード明細書など」をチェックするだけでもOKです。
給料が振り込まれる口座で、そのまま生活費や貯金をまとめて管理していませんか?
お金の流れをわかりやすくするポイントは、給料が振り込まれる口座以外に、「生活費用」「貯金用」の口座を用意しておくことです。
給料が振り込まれたら、「貯金用」の口座に貯金分のお金を入金します。
残ったお金を「生活費用」の口座に入金しましょう。各種銀行口座引き落としは全て「生活費用」の口座から行うのがベストです。
そうすれば、「生活費用」の通帳を見れば、今月あといくら使えるかわかります。
極端に少ない場合は無駄遣いに気付くことができるのです。
「貯金用」の通帳の通帳を見れば、現在の貯金額がわかるのでモチベーションアップになります。
通帳と合わせて定期的にチェックしておきたいのがクレジットカード明細書です。
クレジットカードはお金を使っている感覚が鈍ってしまうため、ついつい無駄遣いをしてしまいます。それを防ぐためには、クレジットカードの明細書をチェックしておくことが大切です。
クレジットカード会社のホームページにログインすると、簡単にスマホやパソコンで利用状況をチェックすることができます。
スマホやパソコンのお気に入りに各クレジットカード会社の公式サイトを登録しておくと良いでしょう。
頻繁にチェックする習慣をつけることができます。
まとめ
今回は年収別の貯金情報として、年収1500万円の人の平均的な貯蓄額、毎月の貯蓄シミュテーション、さらに毎月の貯金の目安について考えてきました。
年収1500万円の人の貯金目安は、独身者なら手取りの3割、既婚者なら手取りの2割が良いでしょう。
毎月の貯金額を決めたら、生活費で使ってしまう前に先取り貯金するのがおすすめです。
もしスムーズに貯金できない場合、今の贅沢体質から節約体質に変える工夫をすること、さらにお金の流れをチェックしながらその節約体質を持続させることが大切です。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
90点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
年収1500万円の人の場合、理想の貯金額を決める方法で、
208万円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:手取りの2割貯金で1年▲208万円)
年収1500万円でもうまく貯金ができていない場合、気付かないうちに無駄遣いをしている可能性があります。収入が増えるほど、その無駄遣いの額は増えていくでしょう。だから、平均的な貯金事情を知り、自分の家計状況を見直すことで、一気に貯金を増やせる可能性があります。