「年収600万円の人の貯金額ってどれくらい?」と思っていませんか?
国税庁の「平成29年度分 民間給与実態統計調査結果」によると、平均年収は約432万円という結果が出ています。年収600万円の人は平均年収よりも165万円も多いことになります。
同調査によると、年収400万円~500万円の人は全体の17.7%、500万円~600万円の人は13.3%、年収600万円~700万円は9.0%となっています。600万円以上の人の割合はぐんと少なくなっています。
(参考:国税庁)
でも「年収が600万円になっても貯金額は変わっていない」という人もいるでしょう。
収入が増えれば、それに合わせて支出も増えます。
生活レベルが上がることは大変良いことなのですが、無駄な出費が増えて貯金に回すお金が残らないのは問題です。
年収は平均以上なのに、貯金額は平均以下…ということにもなりかねません。
そんな事態にならないためには、年収に見合った貯金額を知り、それを目安にしっかり貯金していくことが大切です。
当貯金ブログでは、年収別の毎月の貯金理想額をご提案しています。
今回は、年収600万円の人に特化した貯金情報をご紹介していきたいと思います。
貯金のヒントを見つけていただけたら幸いです。
年収600万円の貯金あり、貯金なしの人の割合は?
毎月の貯金事情を見ていく前に、まず年収600万円の人の貯蓄状況を見ていきたいと思います。
日本銀行情報サービス局内に事務局がある「金融広報中央委員会」の調査から、年収別の金融資産を保有している人、していない人の割合を知ることができます。
金融資産とは、預貯金、金銭信託、積立型保険商品、投資信託なども含んだものです。
年年600万円の人だけのデータはないため、収500万円~750万円のデータを年収600万円の人のデータとして参考にしたいと思います。
この調査では、単身世帯、二人以上世帯に分けて数値を出しています。
世帯 | 単身 | 二人以上 |
金融資産がある人 | 84.3% | 86.5% |
金融資産がない人 | 15.7% | 13.5% |
単身者世帯には、単身赴任の既婚者も含まれていますが、ほとんどは独身者と考えて良いでしょう。
年収600万円の場合、独身者も既婚者も貯金している人としていない人の割合はほぼ同じ割合となっています。
また、年収600万円以上になっても、貯金が全くない人もいるという驚きの結果です。
毎月安定して収入があるから、貯金がなくても将来への不安がない人が一定数いるのでしょう。
ただし「貯金していない人もいるから安心」と思うのは危険です。
現在は年収600万円でも、いつかは収入がなくなります。退職後の生活を考えると、年収の金額に関係なく貯金は必要です。
年収600万円の貯金平均値と中央値は?
次に年収600万円の人のリアルな貯金額を調べていきたいと思います。
金融広報中央委員会の同調査から、500万円~750万円以下の単身世帯、二人以上世帯の金融資産保有額の平均値、中央値も知ることができます。
世帯 | 単身 | 二人以上 |
平均値 | 1,869万円 | 1,263万円 |
中央値 | 806万円 | 680万円 |
単身世帯の平均値は1,863万円という驚きの結果が出ています。
二人以上世帯でも1,263万円と1,000万円を大幅に超えています。
「平均でこんなに貯金があるの?」と驚きますが、実は平均値は多くの人の実感よりも高くなる傾向があります。
収入に関係なく、多額の貯金がある人がいます。
例えば10人のうち9人の貯金が500万円でも、1人5,000万円の人がいれば貯金平均値は950万円になってしまうのです。
この平均値の実感とのズレを埋めるために、中央値も合わせて公表しています。
中央値は、貯金額の少ない人(もしくは多い人)から順に並べた時に真ん中にくる人の貯金額です。
年収500万円~750万円の単身世帯の場合、中央値が806万円です。半分の人が806万円以下、半分の人が806万円以上ということになるので、参考になるでしょう。
二人以上世帯の場合は、単身世帯よりも少なく680万円となっています。家族にかかる支出があるため、独身者よりも貯金するのが難しいことがわかります。
年収600万円の貯金率は?
ここまで年収600万円の人がどれくらい貯金を持っているのか見てきました。
次に、どれくらいのペースで貯金をしているかを見ていきたいと思います。
金融広報中央委員会の同調査を見ると、年間手取りに対して、どれくらいの割合の貯蓄をしているかがわかります。
貯金率 | 単身世帯 | 二人以上世帯 |
5%未満 | 4.8% | 7.6% |
5~10%未満 | 9.0% | 18.4% |
10~15%未満 | 16.3% | 22.6% |
15~20%未満 | 6.6% | 5.3% |
20~25%未満 | 12.7% | 7.2% |
25~30%未満 | 1.8% | 2.0% |
30~35%未満 | 8.4% | 2.8% |
35%以上 | 15.7% | 2.0% |
貯金していない | 24.7% | 23.4% |
年収500万円~750万円の人の貯金率はこのようになっています。
単身世帯の平均は17%、二人以上世帯の平均は9%となっています。
単身世帯は、35%貯金している人が15.7%いることから、平均値が高くなっています。
二人以上世帯は、5%~15%貯金している人が多く、25%以上貯金している人はごく一部という結果になっていました。
また、単身世帯の金融資産がない人は15.7%、二人以上世帯の金融資産がない人は13.5%でしたが、実際に手取りから貯金していない人はその割合以上となっています。
金融資産はあっても、現在は貯金していない人もいることがわかります。
単身世帯も二人以上世帯も、手取りの10~15%が最も多くなっています。
このあたりの貯金率を目標にすると良いでしょう。
貯金額のシミュレーション
この結果をもとに、実際に年収500万円の人は年間どれくらい貯金しているのか予想してみたいと思います。
年収600万円でも、もちろん600万円全てが収入ではありません。年収の約2割は税金や保険料で引かれることになるので、年間の手取りは約480万円になるのが一般的です。
年間手取りを480万円とし、1年の貯金額、さらに1年の貯金額を単純に12ヵ月で割った1ヵ月の貯金額を算出していきます。
貯金率 | 年間貯金額 | 1ヵ月貯金額 |
5% | 24万円 | 2万円 |
10% | 48万円 | 4万円 |
15% | 72万円 | 6万円 |
20% | 96万円 | 8万円 |
25% | 120万円 | 10万円 |
30% | 144万円 | 12万円 |
35% | 168万円 | 14万円 |
これを先程の単身世帯、二人以上世帯のデータと照らし合わせてみましょう。
貯金率 | 年間貯金額 | 1ヵ月貯金額 | 単身世帯 | 二人以上世帯 |
5%未満 | 24万円未満 | 2万円未満 | 4.8% | 7.6% |
5~10%未満 | 24万円~48万円 | 2万円~4万円 | 9.0% | 18.4% |
10~15%未満 | 48万円~72万円 | 4万円~6万円 | 16.3% | 22.6% |
15~20%未満 | 72万円~96万円 | 6万円~8万円 | 6.6% | 5.3% |
20~25%未満 | 96万円~120万円 | 8万円~10万円 | 12.7% | 7.2% |
25~30%未満 | 120万円~144万円 | 10万円~12万円 | 1.8% | 2.0% |
30~35%未満 | 144万円~168万円 | 12万円~14万円 | 8.4% | 2.8% |
35%以上 | 168万円以上 | 14万円以上 | 15.7% | 2.0% |
単身世帯の場合は、最も多い割合が年間貯金額「48万円~72万円」になります。
1ヵ月あたり4万円~6万円になります。
次に多い割合がなんと年間「168万円以上」です。1ヵ月14万円以上貯金していることになります。
二人以上世帯の場合も同様に年間「48万円~72万円」の割合が最も多く約4分の1の割合を占めています。
1ヵ月あたり4万円~6万円になります。
年収600万円の人は、1ヵ月あたり「4万円~6万円」を一つの目安として貯金プランを立てると良いでしょう。
年収600万円の貯金のコツ
年収600万円の平均貯金率は10~15%ということがわかりました。
手取りの10~15%を目安に貯金すれば、一般的な貯金ができていると言えるでしょう。
まずは、手取り12.5%を目安にしましょう。
年収600万円の手取りは480万円ほどになります。12.5%なら年間60万円円が貯金目標になります。単純に12ヵ月で割ると、1ヵ月5万円ということになります。
年収600万円の生活費も考えてみましょう。手取り480万円、ボーナスが2回合計で4ヵ月分出ると想定します。480万円÷16ヵ月=30万円です。
つまり「手取り30万円」-「貯金5万円」=「生活費25万円」ということになります。
家族構成や教育費などによって事情は変わりますが、生活費30万円と生活費25万円はかなり違います。
「あったら便利だから買う」という考えから「なくても困らないものは買わない」という考えに変えていかないと、貯金するのは難しくなるでしょう。
貯金をコツをご紹介していきます。
必要のない支出を減らしていく
年収600万円の人が毎月5万円ずつ貯金するためには、「あったら便利だから買う」という考えを見直し「必要なものだけ買う」という支出ルールを作っていくことが大切です。
そのためには必要のない支出を減らしていきましょう。
マイカー1台にかかる維持費は、自動車保険、自賠責保険料、車検、メンテナンス料、駐車場代、ガソリン代などで年間40万円前後かかるのが一般的です。
車を夫婦1台ずつ所有しているご家庭は多いと思いますが、これを1台にすることで、年間40万円も節約することができるのです。
車はあったら便利なものですが、本当にないと困るのかよく考えてみましょう。
30万円の生活費を25万円にするめには、洋服代の不要な支出も洗い出していきましょう。
「必要な服だけを買う」習慣をつけるためにおすすめなのが断捨離です。
断捨離をして、本当に不要なもの以外は、一度手放してみましょう。
断捨離をすると、本当に必要な洋服だけに囲まれた生活になるので、不要な服を買わないようになるのです。
断捨離するとお金が貯まることについては、こちらの記事で詳しく解説しています。ご参考ください。
断捨離で幸せもお金も貯まる生活が手に入ります。断捨離をするとお金が入ってくるのです。その真実について考えていきます。断捨離すると無駄遣いが減り貯金効果がアップします。さらに気持ちの面でも落ち着いてストレスのない毎日が送れるでしょう。
生活費の多くを占めている食費もしっかり見直していきましょう。
食費の無駄使いを防ぐ方法は「まとめ買い」をしないことです。
割引商品をまとめ買いすると節約した気持ちになりますが、買わなくても良かったものを買ってしまったり、ただ食べ過ぎになってしまうなど、結果的に無駄遣いをしていることが多いのです。
まとめ買いが節約にならない理由は、こちらの記事で詳しくご紹介しています。
「まとめ買い=節約」ではありません。無駄なまとめ買いは節約になりません。どんどん無駄を生んでしまうことになるので要注意。献立を考え買い物リストを作ってから買い物をするのが大切です。賞味期限をチェックする、嗜好品を買わないこともポイントです。
習い事はたくさんしていたほうが、子供の将来の可能性を広げられると思って、たくさんの習い事をしているご家庭は多いでしょう。
しかし、子供の習い事も「なくても困らないもの」ではないか見直す必要があります。
子供が強く希望している習い事をやめさせる必要はありません。
でも、たくさん習い事をしていると、その中に子供があまりやりたくないと思っている習い事もあるはずです。その場合は、思い切ってその習い事をやめることで、子供の負担も軽くなるでしょう。
子供の習い事の相場は7,000円ほどになります。仮に2つの習い事をやめれば、1ヵ月14,000円、1年168,000円も節約することができます。
先取り貯金をする
年収600万円の人が手取りの10%~15%貯金するためのコツは、上記のように必要のない支出を洗い出して、減らしていくことです。
もう一つのコツは、先取り貯金をすることです。
不要な支出を減らす努力をしていても、「生活費が残ったら貯金に回そう」と思っていると、なかなか手取りの10%~15%分のお金を残すことができないでしょう。
そこでおすすめしたい貯金方法が、給料が振り込まれたら生活費を使う前に貯金してしまう先取り貯金です。
先取り貯金するためには、貯金用口座を準備しておきましょう。
生活費の口座と分けることで、貯金を使ってしまうことがなくなり、貯金額もハッキリわかるのでモチベーションアップにもなります。
銀行の自動積立定期預金を利用すれば、毎月同じ額が、給料振込口座から、貯金用口座に自動的に積み立てられます。
自然に貯金が貯まっていくシステムなので、自分で貯金する自信がない人にも安心です。
まとめ
今回は、年収別の貯金情報として、年収600万円の人の貯金平均値、中央値、手取りからの貯金率をご紹介してきました。
その平均データから、年収600万円の人の毎月の貯金目安は4万円~6万円が理想的であることがわかりました。貯金率にすると、10%~15%です。
そんなに貯金するのは難しい…という場合には、支出の見直しを行いましょう。
「あったら便利だから買う」から「なくても困らないものは買わない」という考え方に変えることで、毎月の無駄遣いをぐんと減らせる可能性があります。
貯金は目標額を明確にすることが成功のカギになります。毎月の目標額をハッキリさせて、貯金計画を立てていきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
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※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
年収600万円の平均的な二人世帯の場合、貯金理想額を考えて貯金する方法で、
600,000円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:手取りの12.5%貯金で1年▲60万円)
同じ年収の人の平均的な貯金額を目安にすると、多すぎず少なすぎない貯金をすることができるでしょう。年収600万円の人の多くは手取りの1割以上を貯金しています。
まずは1割貯金できるように頑張りましょう。