「貯金ゼロだから子育てできない?」
「子供がいて貯金なしなのはウチだけ?」
「子育て中はなかなか貯金できない…」
など、子どもがいるのに貯金がないことに不安を抱えていらっしゃいますか?
子供が生まれると様々なことにお金がかかるので、夫婦二人の時には貯金できていたのに、今はすっかり貯金ゼロ…という人もいるでしょう。
しかし、子供にかかる費用はこれからさらに増えていくので、思い立ったらすぐに貯金をはじめることが大切です。
子育て中に貯金できない理由は、「収入と支出が同じになっていること」です。
貯金に回すお金が残らないから貯金できないのです。
これを改善するためには、3つの貯蓄法が有効です。
- 固定費を見直す
- 変動費を見直す
- 子供にいただいたお金は全て貯金に回す
これを習慣化していけば、収入より支出をおさえることができるので、貯金に回すお金が確保できるでしょう。
子供がいる世帯のうち14.6%が貯金なし
「子供がいるのに貯金ゼロなんて恥ずかしくて言えない…」と思っているかもしれません。
しかし、実際に子育て中で貯金がない状況の世帯は意外と多いのです。
厚生労働省の「平成28年 国民生活基礎調査の概況」によると、児童がいる世帯で貯蓄ありの世帯は82.0%、貯蓄なしの世帯は14.6%という結果が出ています。
子供がいる世帯のうち、約7世帯に1世帯は貯金なしという状況なのです。
さらに、貯蓄ありの世帯のうち、100万円未満の世帯は9.2%となっています。
つまり、子供がいる世帯のうち、貯蓄がゼロ~100万円未満は約4分の1もいる のです。
(参考:厚生労働省)
子供にかかる教育費は1,000万円
「子育て中で貯金がないのはウチだけじゃなくて良かった」と思うかもしれません。
しかし、貯金ゼロの子育て世帯がいることは事実ですが、決して貯蓄なしでも大丈夫というわけではありません。
子供を育てるためには、やはりお金が必要になるので、貯金は絶対に必要です。
実際にどれくらいお金がかかるのかがわかると、「貯金ゼロでも大丈夫」とは思えなくなるはずです。
文部科学省が発表している「平成28年度子供の学習費調査の結果について」と「平成30年度私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」から、国公立と私立の幼稚園から大学までの学費を算出すると以下のような平均教育費がかかることがわかりました。
幼稚園から高校に関しては、学費以外に塾や習い事などにかかる学校外活動費、給食費も含まれた金額です。
幼稚園 | 小学校 | 中学校 | 高校 | 大学 | 合計 | |
国公立 | 70万円 | 193万円 | 143万円 | 135万円 | 240万円 | 781万円 |
私立 | 144万円 | 916万円 | 398万円 | 312万円 | 380万円 | 2,150万円 |
(参考:文部科学省 文平成28年度子供の学習費調査の結果について・私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について)
全て公立に通う場合でも781万円かかるのです。
幼稚園から中学校までは公立でも、高校と大学が私立になれば1,098万円になります。
子供一人にかかる教育費は1,000万円が目安とされていますが、その通りの結果となりました。
貯金がない状況なら、今すぐにでも貯金をはじめる必要があるのです。
子育て中で貯金できない理由は「収入=支出」になっているから
子育て中で貯金できない理由は、収入と支出が同じになっているからです。
毎月もらった給料を全て使い切ってしまうから、お金が残らずに貯金ゼロのままなのです。
それでは、どうして給料を使い切ってしまうのでしょうか。
それは、「子育てにはお金がかかるから貯金は無理」と思い込み、貯金を諦めてしまうからです。
毎月赤字にならなければOKと思って、給料を使い切ってしまうから毎月「収入=支出」の状況から脱出できないのです。
確かに、子供が生まれると、夫婦二人の生活だった頃に比べればお金がかかるようになりますが、これからもっとかかります。
上記でご説明したように、子供にかかる費用は1,000万円を超える場合もあります。しかも、毎年同じペースでかかるわけではありません。成長とともに食費も教育費も増えていくのです。
今は「赤字にならなければ大丈夫」であっても、子供が成長すれば赤字になる日がやってくるのです。
そのことをしっかり意識して、今から支出をおさえる努力をしていきましょう。
子育て中で貯金ゼロからはじめる貯蓄法
子育て中で貯金できない理由は「収入と支出が同じになっている」ことが考えられます。
これを対策するためには、以下の3つの方法が有効です。
- 固定費を見直す
- 変動費を見直す
- 子供にいただいたお金は全て貯金に回す
固定費を見直す
貯金できない理由は「収入=支出」になっているからです。
当たり前のことですが、支出を減らすことで、貯金に回すお金を捻出することができます。
そこでまず取り掛かりたいことが、固定費の見直しです。
例えば、食費などの変動費を毎月5,000円節約するのは大変なことです。
でも、スマホ代などの固定費は一度5,000円安くしてしまえば、その節約効果は自動的に続きます。
子育て中の忙しいママにとって、固定費見直しこそ、貯金を増やすためのカギになるでしょう。
固定の中でもメスを入れたいのが、以下の3つです。
スマホ代は複雑だから見直しが面倒そう…と思ってそのままになっていませんか?
三大キャリアの料金プランを見直すのが大変なら、格安スマホを検討してみましょう。
三大キャリアで月額10,000円ほどかかっているなら、格安スマホにすると1ヵ月6,000円近く節約できる場合もあります。
夫婦で格安スマホにすれば、1ヵ月12,000円、1年144,000円もの節約が期待できるのです。
赤ちゃんの頃から使っている子供の通信教育も、最近はほとんど使っていない…ということはありませんか?
子供の成長に合わせて不要になってきた通信教育は思い切ってやめてしまう選択肢もあります。
子供の通信教育費は2,000円ほどが相場です。1年では24,000円の節約ができるでしょう。
「たまにしか使わないけど安いからいいや」とそのままになっているアプリや有料動画配信サービス、有料放送サービス、雑誌読み放題サービスなどはありませんか?
これらのエンタメ費は一つ一つは高くありませんが、数が多いと意外な金額になっていることがあります。
例えば、ゲームアプリ300円、レシピアプリ300円、動画配信サービス1,000円、有料放送サービス1,500円、雑誌読み放題サービス500円を解約したとしましょう。
1ヵ月3,600円、1年で43,200円も節約が見込めます。
このように、ちょっと固定費を見直すだけで年間21万円近く節約することも可能なのです。
これにより、収入より支出をおさえて、貯金に回すお金を確保できるでしょう。
変動費を見直す
固定費の見直しの次は変動費です。
子育て中に変動費を減らすのは大変ではありますが、コツを掴むことで、うまく支出コントロールができるようになるでしょう。
変動費の中で最もウエイトが高い食費を節約するためには、まず外食を減らすことが基本です。
「疲れたから外食にする」「週末は何となく外食にする」など、習慣的に外食するのは避けましょう。
外食は月に2回、外食は月に10,000円まで等の具体的に上限を決めると良いでしょう。
何となく外食に行くのではなく、本当に行きたい時だけ外食に行くようになるので、外食を楽しめるようになるメリットもあります。
さらにスーパーで買い物する時にも、注意が必要です。
節約になると思って、まとめ買いをしていませんか?
実はまとめ買いをすることで、かえって無駄遣いになっている場合があるのです。
無駄なまとめ買いをしないように、きちんと献立を決めて必要な物をリストアップしてから買い物に行くのがベターです。
節約的な買い物方法はこちらの記事で詳しくご説明していますので、ぜひご参考ください。
「まとめ買い=節約」ではありません。無駄なまとめ買いは節約になりません。どんどん無駄を生んでしまうことになるので要注意。献立を考え買い物リストを作ってから買い物をするのが大切です。賞味期限をチェックする、嗜好品を買わないこともポイントです。
子供が小さい頃は可愛い服や靴を揃えたくなりますよね。
でも、すぐにサイズが合わなくなり、ほとんど着ないままに終わってしまうことも多いでしょう。
将来に向けて子供貯金を増やすためには、ある程度子供の被服費を我慢することも必要です。
定番の節約法としては、親戚やママ友からタダでおさがりをもらうことです。
子供服は「どうせ汚れるもの」と割り切ってリーズナブルな中古品を購入するのも良いでしょう。
このように変動費をコントロールできるようになれば、支出をおさえることが習慣化されます。
貯金に回すお金を残すことができるでしょう。
児童手当とお祝い金、お小遣いは貯金する
子供にかかる教育費は1,000万円とお伝えしました。この金額の高さに驚いたかもしれません。
でも、子育て中は子供のために出ていくお金だけでなく、子供がもらえるお金も意外と多いのです。
児童手当、子供にいただくお祝い金やお小遣いがあるでしょう。
そのようなお金は、その都度生活費として使ってしまうのではなく、全て子供名義の口座に入れていきましょう。
そうすれば、給料に対して生活費がギリギリで「収入=支出」の時でも、子供貯金を確保することができます。
子供1人あたり、3歳未満は毎月15,000円、3歳から中学校卒業までは毎月10,000円の児童手当がもらえます。
子供1人がもらえる全ての児童手当を合計すると、約198万円の児童手当が支給されるのです。
児童手当が入金されると、ついつい生活費で使いたくなってしまいますが、全て貯金に回すようにしましょう。
ソニー生命が全国のシニア1,000人に行った調査「シニアの生活意識調査2019」によると、シニアが1年間で孫に使ったお金は131,334円という結果が出ています。
そのうち、78.3%がお年玉、おこづかい、お祝い金です。
つまり、1年間で102,834円ものお金を孫に使っていることになります。
さらに、親戚からのお年玉、入園入学へのお祝いなども含めるとかなりの金額になるでしょう。
子供が小さい頃は、子供にいただいたお金は親が管理しますが、そのまま財布に入れてしまうのではなく、しっかり子供貯金に回してください。
このように、児童手当と子供へのお祝い金を全て貯金に回していけば、「収入=支出」の状況であっても、貯金ゼロを脱していくことができるでしょう。
まとめ
今回は、貯金ゼロで子育てできない人に向けて、「子育て中で貯金なし問題」について考えてきました。
子供がいても貯金がないという世帯は全体の約15%います。貯金ができないのはあなただけではありません。
でも、これからどんどん子供にお金が必要になるのは事実なので、今すぐにでも子供貯金を始めていくことが大切です。
貯金なしでも、ちょっとしたコツで無理なく貯金を増やせる可能性があります。
貯金できない理由は、毎月「収入=支出」の状況が続いているからでしょう。
固定費と変動費の見直しで支出をおさえ、さらに子児童手当などの子供にいただくお金を貯金に回していけば、子供貯金は徐々に増えていくでしょう。
今、貯金してないということは、逆に貯金できる可能性を秘めているとも言えます。
はじめは月1万円の貯金でも良いでしょう。無理せずできる範囲で子供貯金をスタートさせましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
91点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
私の場合(夫婦・子供2人)だと、子育て中で貯金ゼロからの節約方法で
235,200円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:格安スマホにすることで1年▲144,000円、子供二人分の通信教育費の見直しで1年48,000円、エンタメ費見直しで1年▲43,200円)
上記は、固定費を見直した場合に見込める貯金力です。
今まで、児童手当やお年玉などを生活費にしていた場合は、それを子供貯金に回すことで、さらに節約効果が期待できます。