水道料金が急に高くなった原因は?マンションだから?時間帯が問題?

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「今回の水道代はすごく高い!」と驚くことがありませんか?
水道代が急に上がった場合、何か原因があるはずです。

電気代やガス代と違って、水道代はそれほど変動がありません。
変わらないはずの水道代が急に高くなったら、その原因を考えなくてはいけません。

「水を無駄遣いしたから?」「安い時間帯に使っていないから?」「マンションから戸建てに引っ越したから?」などと考えるでしょう。

でも、本当の原因は水漏れかもしれません。
水漏れに気が付かずに生活していると、無駄な水道代を払うことになってしまいます。

そこで今回は、水道代が高くなる原因について考えてみたいと思います。あらゆる角度から疑って、しっかり対策をしていきましょう。

水道料金について知ろう

水道料金について知ろう

「水道料金が一気に高くなった!」と思っても本当にそうでしょうか。
水道料金の仕組みや相場がわかっていないと、本当に水道代が上がっているのかわかりません。

まず、水道料金について改めて確認しましょう。

水道料金の仕組みは?

毎月、水道料金の内訳をチェックしていますか?
多くの人が内訳までは見ていないでしょう。

「使った水の量に応じて料金がかかっているんじゃないの?」と思うかもしれませんが、もう少し複雑な仕組みとなっています。

水道代は、上水道料金、下水道料金の合計となっています。
上水道とは、蛇口をひねると出てくる水のことです。台所、洗面所、お風呂、トイレなど家庭で使われえる水は全て上水道です。

下水道とは、家庭で使った後の水のことです。
トイレ、お風呂、洗濯、食器洗いなどで使用した水は生活排水と呼ばれます。生活排水はそのまま自然に戻すことはできないので、浄化する必要があります。

浄化するためには当然費用がかかります。その費用を支払っているのが浄化水道料金なのです。

家に入ってくるのが上水道、家から出ていくのが下水道ということになります。
水道代として支払っている料金は上水道料金+下水道料金だと覚えておきましょう。

水道料金は、基本的に2カ月ごと請求されます。
2カ月に一度、水道検針員が自宅の水道メーターを検針して、検針票をポストに入れています。

この検針票に記されている使用料金は2カ月分です。1ヶ月分ではないので注意しましょう。

上水道料金とは?

上水同料金は、基本料金+従量料金となっています。
東京都水道局の上水同料金を参考に見てみましょう。

上水道料金とは

このように、使う水の量によって1㎥あたりの単価が高くなる料金形態となっています。
使用量が5㎥までの場合は、基本料金しか請求されません。

逆に全く水を使わない場合でも、基本料金だけは請求されることになります。
基本料金はメーター口径サイズによって変わります。口径サイズが大きくなるほど基本料金が高くなるのです。

口径とは、給水管のサイズを示したものです。口径が太くなれば太くなるほど、一度に流せる水の量が多くなります。
口径が太いと、蛇口をひねったときに出る水の量は同じですが、複数の場所で同時に水を使えるようになります。口径が細いと、お風呂と台所で同時に水を使うと水圧が弱くなるなどの不都合が出ます。

口径サイズは、家を建てるときに工事業者がその家に合わせた水量を計算して口径を決め、さらに自治体が審査した上で決定されています。戸建ての場合20mmが一般的な口径サイズです。

ところが、家族の人数が減ったことにより、現在の口径サイズでは太すぎる場合もあります。
そのときには、口径サイズを変更することもできます。

水道局や水道業者に相談した上で、口径変更工事を行う流れになります。
もし、25mmから20mmに変更した場合、基本料金が変わるので1ヶ月290円安くなります。年間では3,480円の節約が見込めます。

しかし、口径変更工事は数万円以上かかります。工事費を考慮しても長い目で見れば節約になるのであれば、変更を検討しても良いでしょう。

下水道料金とは?

下水道料金の内訳は、基本料金はなく従量料金だけとなっています。口径サイズによる違いもないのでシンプルな仕組みです。
東京都水道局の下水道料金をご覧ください。

料金
0~8m³ 9~20m³ 21~30m³ 31~50m³ 51~100m³ 101~200m³ 201~500m³ 501~1,000m³ 1,001㎥~
一般
汚水
60円 1㎥につき110円 1㎥につき140円 1㎥につき170円 1㎥につき200円 1㎥につき230円 1㎥につき270円 1㎥につき310円 1㎥につき345円

上水道と同じように、排水する量が増えると1㎥あたりの単価が高くなるように設定されています。

水道料金に安い時間帯はない

水道料金の仕組みについてご説明してきましたが、「安い時間帯はないの?」と思いませんでしたか?
水道は夜間に使ったほうがお得だと思っている人は、意外と多いです。

でも水道はいつ使っても料金単価は同じです。
夜間に使うとお得な料金プランがあるのは電気料金です。

夜間に割安になるプランにして、お湯をためたり蓄熱する仕組みになっているのです。
水道料金にはそのような仕組みはありません。

水道代に安い時間帯はないことを覚えてきましょう。

全国の水道料金平均は?

水道代の内訳についてご説明してきました。
次に、水道料金の平均を見ていきたいと思います。平均値がわかっていないと、自分の家の水道代は高いのか安いのか判断できないでしょう。

総務省統計局のデータによると、2人以上世帯の1ヶ月の水道代全国平均は5,044円です。単身世帯は2,120円となっています。

あなたの家の水道代は、これより高いでしょうか。それとも低いでしょうか。
しかし、水道料金は全国平均と比較しても、あまり意味がありません。

その理由は、住んでいる地域によって水道料金の平均が違うからです。
「全国平均より水道代が高い!」と思った人は、ぜひ以下の地方ごとの1ヶ月の水道料金も見てみてください。

  • 北海道:4,879円
  • 東北:5,904円
  • 関東:5,135円
  • 北陸:6,161円
  • 東海:4,675円
  • 近畿:4,936円
  • 中国:4,918円
  • 四国:3,945円
  • 九州:4,829円
  • 沖縄:4,484円

このように、地方によって平均値が異なります。市ごとに比較すると、最も安いしは徳島市で3,482円、最も高い市は山形市で7,255円です。驚くことに倍も違うのです。

自分の家の水道料金が高いか安いか判断するためには、全国平均ではなくお住まいの地方の水道料金平均を参考にすると良いでしょう。
(引用:e-etat家計調査)

地域によって水道料金が違う理由は?

それではどうして、地域によって水道料金が違うのでしょうか。
その要因は「環境」「人口密度」「設備整備」の3つです。

環境

水源から近い地域と、水源から遠い地域では、水源から近い地域のほうが、水を引いてくるコストが低くなるので、水道料金が安くなります。
またきれいな水が多い地域は、水を消毒したりろ過するコストがあまりかからないので、水道料金は安くなるでしょう。

人口密度

都会のほうが、水が汚れているので水道料金が高くなりそうですが、必ずしもそうではありません。
人口が多い地域のほうが、水道局の収入が大きいため水道料金は安く設定されているのです。人口が少ない地域は高く設定されています。

設備整備

水道設備の老朽化が進んでいる場合、メンテナンスが必要になります。この設備整備のコストがかかっている地域の場合、水道料金が高くなります。
下水処理施設を建設したときの借金が残っていることで、水道料金が高く設定されているケースもあります。

このように、様々な事情により水道料金が設定されています。
だから地方によって水道料金が異なるのです。

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水道料金が急に高くなった原因を考えよう

水道料金の仕組みと相場についておわかりいただけたと思います。
これを踏まえて自分の家の水道料金は高いか安いか判断してみてください。

その上で「水道料金が急に高くなった」という場合は、水道代が急に上がった原因を考えなくてはいけません。
そのままにしていると無駄なお金が発生し続けてしまうかもしれません。

原因として考えられるのは5つです。

  • 水の使いすぎ
  • 水の出しっぱなし
  • 水道料金の値上がり
  • マンションの引っ越し
  • 水漏れ

それぞれご説明していきましょう。

水の使いすぎ

電気やガスと同じように、水も使いすぎると料金が跳ね上がります。
水を使いすぎている要因がないか考えてみましょう。

家族構成が変わった

子供の誕生、親が同居するようになった等により家族構成が変われば、水道使用量は必ず増えます。1人暮らしの場合1ヶ月に使う水の量は8.2㎥ほどです。2人では15.9㎥、3人では20.4㎥、4人では24.3㎥が平均値です。

ライフスタイルが変わった

子供が生まれて共働きから主婦になった場合、水道代は急に増えます。主婦が1日中家にいることで、家事やトイレなどで水を多く使うようになるでしょう。
ライフスタイルが変わることで水道代が急に上がる場合があるのです。

家電が変わった

洗濯機や食器洗い乾燥機などの家電を変えたことで、電気代が上がることがあります。
新しい家電を購入する場合は、電気代だけでなく水道代がどのように変わるか確認しておくと良いでしょう。

ガーデニングをはじめた

ガーデニングには水が結構かかります。特に夏の時期は水やりの頻度が上がるので水道代が高くなる可能性があります。
広い範囲でガーデニングを始めた場合は、翌月以降の電気代が急に上がっているかもしれません。

水の出しっぱなし

朝起きたら、台所の蛇口からポタポタと水が出ていた…という経験はありませんか?
水の出しっぱなしにより水道代が急に高くなることもあります。

特に旅行や帰省などで長期にわたり家を空けた時に水が出しっぱなしになっていたら、水道料金が大幅に上がっているでしょう。

水道料金の値上がり

上記で水道料金は全国一律ではないことをご説明しました。
引っ越しをした場合、引っ越し先の地域の水道料金が高くなっているかもしれません。

引っ越し後に水道料金が上がった場合には、検針票を確認してみてください。
また引っ越しをしなくても、水道料金が値上がりすることもあります。

設備のメンテンナンスが必要になった等、水道局の事情で水道料金を値上げすることがあるのです。値上げの際には事前にお知らせがきますが、もし見逃していたら値上げに気付かずにいるかもしれません。

マンションの引っ越し

マンションから戸建て、戸建てからマンションに引っ越したことによって、水道代が急に上がる場合があります。
その理由は、マンションの水道料金体系は戸建てと違うケースがあるからです。

戸建ての場合は、個人で水道局と契約をしています。家庭で使った水量に応じて水道代が請求されます。
マンションの場合は、住人一人一人ではなくマンション全体で水道局と契約している場合があります。そのため、水道料金が毎月定額になるのです。

水道をたくさん使うご家庭の場合は、マンションの定額システムのほうがお得になるでしょう。そのため、マンションから戸建てに引っ越した途端、水道料金が急に高くなる可能性があります。

一方、あまり水道を使わないご家庭の場合は、マンションの定額システムだと割高になるでしょう。そのため、戸建てからマンションに引っ越したことで、水道代が急に高くなるかもしれません。

水漏れ

最後にご説明する水道料金が急に上がった理由は、水漏れです。
水の使いすぎ、水の出しっぱなし、水道料金の値上がり、マンションへの引っ越し、マンションからの引っ越しの原因に心当たりがないなら、水漏れを疑いましょう。

水漏れがあると、いつも通りに水道を使っていても、自動的に水道代が上がってしまいます。そのままにしていると非常に勿体ないことになるので、早急に対処する必要があります。

水漏れのチェック方法

水漏れによって電気代が上がっているのか知るためには、簡単な方法があります。
水道メーターをチェックすれば水漏れをしているかわかるのです。

「水道メーターなんて見たことがない」という人も多いでしょう。
具体的にご説明します。

はじめに、水道メーターを探しましょう。
水道メーターのボックス本体は、駐車場や玄関先に埋められていることが一般的です。蓋は青、黒、白のいずれかになっているでしょう。

水道メーターを見つけたら、水漏れをしていないか確認をします。
まず、家中の蛇口を閉めます。

次に水道メーターの蓋を開けます。
蓋は簡単に手で開けることができます。

蓋を開けると、目盛りや数字があると思います。チェックすべきはそのような数字があるメーター部分ではなくパイロット部分です。パイロットとは、メーターの左下にある小さな羽根のような形をした部分です。パイロット部分に数字は書いてありません。

このパイロットが動いているかどうか確認してください。
パイロットは水が出ていると動きます。家中の蛇口を閉めた状態でパイロットが動いている場合は、水漏れの疑いがあります。

水漏れの修理方法

水漏れの疑いがある場合は、早急に対処しなければなりません。
水漏れの修理は大きく2つのパターンあります。

1つは、パッキンや水栓コマが壊れたことによる水漏れの修理です。部品を交換するだけで修理できる場合がほとんどです。
もう1つは地中や壁の中の水道管から水漏れしている場合の修理です。大がかりな修理工事が必要になるでしょう。

修理依頼方法

パッキンや水栓コマが壊れたことによる水漏れの場合は自分で修理することも可能ですが、プロにお願いするのが確実でしょう。地中や壁の中の水道管の不具合であれば、もちろんプロに依頼するしかありません。

まずは水道修理の専門業者に連絡にしてください。
状況を説明し調査に来てもらうことになります。状況に応じてきちんと修理してもらいましょう。

水道料金の減免方法

水漏れにより水道料金が高くなってしまった場合、その分の水道料金が減免されることがあります。

減免の条件としては地中や壁の中など、目で見えない部分で漏水していることです。適切な管理をしていても、見えない部分の漏水は発見することができません。だから、いつもより高額な水道料金の請求によって水漏れを発見するしかできないからです。

露出していない部分の水漏れの場合は、水道局に連絡をして減免申請をしましょう。

水道局によって条件は異なるのですが、一般的には水漏れの疑いがある検針月から2カ月分です。水漏れをそのまま放置していて1年が経っていたとしても1年分の水道料金が減免されるわけではないので、できるだけ早急に申請するのが賢明です。

減免される料金

水漏れから数カ月前の使用量をもとに通常の使用量を計算。その5~7割が減額されることがほとんどです。
配管に亀裂が入ってポタポタ水が垂れている程度の軽い水漏れであれば、水漏れ量は1ヶ月で10㎥くらいです。

4人家族の水道使用量の平均は約24㎥です。東京都水道局の21㎥~30㎥の場合の1㎥の従量料金は163円です。水漏れ分10㎥にかかる水道料金は163円×10㎥=1,630円になります。

水漏れ期間の2カ月分、5割減免された場合は1,630円×2カ月=3,260円になります。

まとめ

水道代が急に高くなったら驚きます。
水の使いすぎや出しっぱなし、水道料金の値上げなど、明確な理由がわかっているなら良いのですが、原因がわからない場合は水漏れかもしれません。

水漏れの疑いがあるなら、すぐに対処することが大切です。状況によっては減免されることもあります。そのままにしていると水道代が無駄にかかってしまうことになるので注意しましょう。

当貯金ブログの評価


75点
/100点中貯金ブログ採点
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度

私の場合(夫婦・子供2人)だと、この水道代が高くなった原因追求による節約方法で
3,260円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。

(計算値:水漏れによる減免で1年▲3,260円)

減免額の一例として上記の金額を記載していますが、もし水漏れを放置した場合はさらに無駄な水道料金がかかることになります。そのため、結果的には減免額以上の節約が見込めるでしょう。