「30代で貯金ゼロだけど、どうしよう…」と不安になっていませんか?
30代になって貯金なしで悩んでいる人は、実はたくさんいます。30代の約4人に1人は貯金ゼロなのです。
30代は貯金なしになりやすい年代とも言えます。
だから、毎月のやりくりだけで精一杯になってしまい、貯金する余裕なんてないという人が多いのです。
でも将来のことを考えると、貯金について真剣に考えなくてはいけない年代でもあります。
そこで今回は、30代でもまだまだ遅くない貯金ゼロからの脱出方法をご紹介したいと思います。
貯金ゼロから少しでもプラスにできるヒントを見つけていただけたら幸いです。
30代の約4人に1人は貯金なし
まず、実際に30代でどれくらいの人が貯金ゼロの状況なのか調べてみたいと思います
金融広報中央委員会の「令和元年(2019年)家計の金融行動に関する家計調査」によると、30代単身世帯で金融資産を保有している人は63.5%、していない人は36.5%という結果が出ています。
30代二人以上世帯で貯金をしている人は84.2%、貯金をしていない人は15.8%でした。
30代既婚者は約6人に1人が貯金していない状況です。独身者については、なんと約3人に1人は貯金していないことがわかりました。
30代全体で考えると、約4人に1人が貯金なしということになります。
(参考:知るぽると)
30代の平均貯蓄額は?
「30代でも貯金していない人が多くてほっとした」と思うかもしれませんが、安心してはいけません。
貯金している人は将来に向けて着々と貯金を増やしているのです。
同調査には、30代の金融資産額の平均データもあります。
預貯金、金銭信託、積立型保険商品、投資信託などの金融資産を含んだ金額となっています。
30代単身世帯の中央値は77万円、30代二人以上世帯の中央値は240万円となっています。
中央値とは、データ数を全て順番に並べたときに、真ん中にくる数値のことです。
既婚者の場合は、貯金している人の半分以上は240万円以上貯めていることになります。
「貯金ゼロの人もいるから大丈夫」と思わずに、貯金する方法を考えていきましょう。
(参考:知るぽると)
30代で貯金なしが多い理由
30代は、収入が安定してきて、社会人になってから10年近く働いているので、十分に貯金できそうな年代です。
それにもかかわらず貯金していない人が多いのはどうしてなのでしょうか。
貯金なしが多い理由を考えることで、貯金ゼロから脱する方法を見つかるはず。
どうして貯金なしに陥りやすいのか考えていきましょう。
結婚費用がかかる
30代で結婚する人は多いでしょう。
結婚式、新婚旅行、引っ越しなど、新生活を始めるまでにはたくさんのお金がかかります。
結婚式にかかる資金の相場は約250万円です。これはご祝儀を差し引いた金額です。
引越しする場合には、家賃の約5~6倍の費用がかかります。
人生の中でも集中的にお金がかかる時期を迎えるのが30代と言えるでしょう。
交際費が増える
30代は人間関係が広がる時期です。
仕事に関しては中堅社員になり、上司とも後輩とも飲みに行く機会が増えるでしょう。
30代になると、後輩にごちそうすることも増えるために交際費が一気に増える人も多いです。
さらに、結婚することで親戚付き合いが増えたり、出産してママ友との付き合いがスタートする人もいるでしょう。
人間関係が増えることはとても良いことですが、その分お金がかかって貯金に回せなくなるという問題があるのです。
旅行などの臨時出費が増える
30代になり、ある程度収入が増えてくると、それに比例して臨時出費も増えるでしょう。
旅行に行ったり、家電を買い替えるなどの余裕が出てきます。
しかし、そんな臨時出費が続くと家計管理が苦しくなり、貯金は後回しになってしまいます。
日々の暮らしが豊かになる一方で、貯金ができない状況は避けなければいけません。
子どもにかかる費用が増える
30代は子育て世代です。
幼稚園や保育園の保育費、習い事、入園入学準備などにお金がかかるようになるでしょう。
さらに、子どもの服や持ち物、おもちゃなどにもお金がかかります。
大事な我が子のためにはお金を惜しみたくないところですが、貯金ゼロなってしまうなら、子ども費について見直す必要があるでしょう。
将来への危機感がない
40代50代になると老後に向けて貯金しようとする人が増えてきます。
でも、30代ではまだ老後資金と言われてもピンとこない人が多いでしょう。
40代50代になってから貯金すれば大丈夫と思っている人も多いはず。
将来に対する危機感が薄いことも、貯金ゼロの人が多い理由の一つでしょう。
貯金を使い果たしてしまった
社会人になってから貯金したことがない貯金ゼロの30代の人もいますが、20代の頃は貯金していた人もいます。
結婚やマイホームやマイカーの頭金、などで貯金を使い切ってしまったというケースも少なくありません。
一度まとまったお金がなくなってしまうと、また一から貯金する気持ちが薄れてきてしまいます。
だから30代は貯金ゼロの状況が続いているのでしょう。
30代貯金ゼロからの脱出方法
結婚費用や子育て費用や交際費が一気にかかる30代ですが、将来への危機感がまだあまりないことから、30代は貯金なしの人が多い傾向にあります。
20代から貯金していても、結婚などで使い果たしてしまった人もいるでしょう。
そんな貯金ゼロの30代から抜け出すためには、どうすれば良いのでしょうか。
30代なら、まだ貯金ゼロでも焦る必要はありません。
貯金しやすいシステムとルールを作っていけば、貯金ゼロから脱することができます。
具体的にどんな方法で貯金しやすいシステムとルールを作れば良いのかご紹介していきましょう。
貯金用の口座を作る
貯金しやすいシステムにするためには、まず貯金用の口座が必須です。
給料が振り込まれる口座に、そのままお金を貯めて貯金していくこともできますが、貯金が貯まりやすいシステムとは言えません。
まず、一つの通帳だけで管理すると、給料や給付金が振り込まれたり、引き落としになったりして常にお金が動いているので、いったい今いくら貯金があるのか把握できません。
これではしっかり貯金管理することができず、モチベーションも上がらないでしょう。
毎月貯金しているつもりだったのに、いつの間にか生活費で使い果たしていた…という恐れもあります。
貯金専用の口座があれば、お金は動かずに、貯金だけが貯まっていきます。
貯金専用の口座から引き出すリスクを減らすことができて、貯金額もわかるのでやる気もアップします。
さらにポイントは、貯金用の口座は2つ作ることです。
1つは、将来に向けて貯金していく口座。基本的に引き出すことはありません。
定期預金にしておけば引き出すことができないので良いでしょう。
普通預金の場合は、敢えてキャッシュカードを作らずに引き出しにくい環境を作っておくのも◎です。
もう1つは、特別費用の口座。この口座を用意することが貯めやすいシステムには欠かせません。特別費については、次の項目でご説明していきます。
使っていない口座がある場合には、貯金用2つの口座として活用してください。
夫婦の場合は、普通の貯金用は夫名義、特別費用は妻名義、などでも良いでしょう。
一つの口座しかない場合は、銀行で口座を作る必要があります。
銀行口座を開設する方法は、窓口、インターネット、アプリなど様々な方法があります。
銀行のホームページには銀行口座開設にあたり必要なものが記載されています。
事前にチェックして準備してから銀行に行きましょう。
特別費を確保する
貯金しやすいシステムとして重要なのは、特別費です。
特別費とは、毎月かかる家計費以外の特別な費用です。
帰省費用、固定資産税、シーズンごとの服の購入など、毎月何かしらの特別費が発生していると思います。
特に30代は、この特別費によって家計が混乱する傾向にあります。
高額の特別費がかかる月は貯金ができないどころかマイナスになってしまうでしょう。
そして「今月は臨時出費があったから貯金はできなくても仕方ない」と毎月貯金ができないままになってしまうのです。
特別費に振り回されていると、いつまでたっても貯金ゼロから脱出できないでしょう。
そこで、おすすめしたいのが、特別費を確保して特別費用の口座に入れておくことです。
そうすれば、毎月決まった家計費をやりくりして貯金に回すお金を確保することができるでしょう。
まず、1年間でどれくらいの特別費が発生するのかノートに書き出してみてください。
1ヵ月ごと、大体の金額で良いので書いていきます。
夫婦の場合は二人で一緒に考えましょう。
例えば、以下のように書いていきます。
1月 | 帰省、お年玉 | 40,000円 |
2月 | 子ども誕生日 | 10,000円 |
3月 | 洗濯機買い替え | 40,000円 |
4月 | 固定資産税、自動車税 | 80,000円 |
5月 | GWレジャー費、母の日 | 30,000円 |
6月 | 父の日 | 10,000円 |
7月 | 夏服、お中元、NHK | 45,000円 |
8月 | 帰省 | 30,000円 |
9月 | クレジットカード年会費 | 15,000円 |
10月 | 家族旅行、七五三 | 50,000円 |
11月 | 冬服、冬タイヤ | 60,000円 |
12月 | クリスマス、お歳暮 | 30,000円 |
合計 | 440,000円 |
一例ではありますが、この場合は1年間にかかる特別費は44万円です。
結構な金額が普段の家計費以外にかかることがわかります。これがあると貯金ができないのも仕方ありません。
1年にかかる特別費がわかったら、その分のお金を確保しなければなりません。
特別費はボーナスで積み立てておけば良いのです。
貯金を頑張るためには、ボーナスの9割は特別費に回すようにしましょう。
もし年に2回のボーナスで特別費が足りない場合には、毎月少しずつ積み立てておきます。
例えば上記のように特別費が44万円かかる場合を考えてみます。
年に2回のボーナスの手取り収入が40万円だったとしましょう。
残り4万円は1ヵ月3,000円ずつ積み立てておけば良いことになります。
先取り貯金をする
貯金用の口座、特別費用の口座を作り、特別費を確保することで、貯金しやすいシステムを作ることができます。
あとは貯金額を決めて先取り貯金をしていきましょう。
貯金は生活費を残そうと思っても難しいもの。
給料が入ったら、生活費で使い始める前にまず貯金をしましょう。
自分で貯金用の口座に入金しても良いですが、銀行の自動積立預金や会社の給与積み立てシステムを利用するのもおすすめ。
銀行の自動積立預金は、毎月何日にいくら積み立てするのか決めておくと、給料が振り込まれる口座から、貯金口座へ自動的に振り替えてくれるシステムになっています。
会社の給与積み立てシステムは全ての会社で導入されているわけではありませんが、導入しているなら活用するのがおすすめです。
給料から税金が天引きされるように、貯金分が天引きされ、残った金額が手取り給料として振り込まれるのです。
もともと貯金分のお金がなかったつもりで給料を受け取ることができるので、貯金が苦手な人におすすめの方法です。
興味がある方は、あなたの会社で導入されているかどうか総務に確認してみてください。
貯金シミュレーションをしてみる
貯金するシステムと、先取り貯金というルールが決まれば、貯金はとてもスムーズになるでしょう。
ただし問題はいくらずつ貯金するかということです。
貯金の目安として、手取り収入の1~2割が理想とされています。
国税庁の「平成30年 民間給与実態
手取り収入は8割程度になるのが一般的なので、1ヵ月の手取り収入はおよそ286,000円ほどになります。
この1割だと考えると28,600円が貯金目安となるでしょう。
(参考:国税庁)
しかし30代は支出が多い年代のため、給料の1割を貯金するのは苦しい場合もあります。
その場合は、1割以下でも良いでしょう。
少額でも貯金するシステムとルールを確立して、貯金を習慣化することが大切だからです。
30代でしっかり貯金する習慣がつけば、40代以降に貯金額を増やしていくことができるでしょう。
「1ヵ月1万円貯金しても全然貯金は貯まらなそう…」とやる気が出ない場合には、長い期間で貯金シミュレーションをしてみてください。
例えば30歳で1ヵ月1万円ずつ貯金したら、40歳になる時には1万円×12ヵ月×10年=120万円になります。
1ヵ月2万円なら240万円、1ヵ月3万円なら360万円の貯金が見込めるのです。
1ヵ月単位で考えずに10年単位で考えると、貯金する意欲がアップするでしょう。
まとめ
今回は、30代貯金ゼロの人が多い問題について考えてきました。
30代は、交際費や臨時出費や子育て費用が増え始める時期なので、貯金する余裕がない人が多いでしょう。
老後の蓄えのために貯金しようという意識もまだまだ低い人がほとんどです。
しかし、30代のうちにしっかり貯金する習慣がついていないと、40代50代になってからも貯金できなくなってしまう恐れがあります。
逆に30代で少しずつでも貯金できる体制が整っていれば徐々に貯金を増やしていくことができるでしょう。
30代貯金ゼロを脱出する方法としては、貯金用と特別費用の口座を準備して先取り貯金をすることです。
貯金額は手取り収入の1割から始めてみましょう。
ただし1割にこだわる必要はありません。貯金のために交際費や子ども費用を削りすぎるのは良くないからです。
できる範囲の貯金額を設定し、コツコツ貯める習慣をつけていきましょう。
効率良く節約生活を進めるためには、銀行口座を3つにすることが大切です。家計費用口座、特別出費用口座、貯蓄用口座に分けることで、いつのまにか貯金が増えていくかもしれません。それでは口座開設はどこがいいか?当節約ブログおすすめはイオン銀行です。
88点/100点中
※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度
30代で貯金なしが多い理由とは!ゼロからの脱出方法で
120,000円/1年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。
(計算値:1ヵ月1万円を貯金することで1年▲120,000円)
貯金の目安は収入の1割ですが、30代は支出が多く貯金するのが難しい時期なので、1ヵ月1万円でもはじめる意味があります。30代で貯金するシステムを整えることが大事だからです。