夏のエアコン冷房の省エネ温度設定は?電気代を浮かす節電方法!

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暑い夏がやってくると大活躍するエアコン冷房。

エアコン冷房のおかげでどんなに暑い日でも涼しく快適に過ごすことができます。

24時間つけっぱなしにしている日も多いと思います。

しかし、便利な反面電気代が高くなることも考えなくてはいけません。

夏の電気代の中で最も高いのがエアコンの電気代なのです。

エアコン冷房の電気代はどうすれば節約できるのでしょうか。

その答えは、エアコンの設定温度を「省エネ設定温度にすること」です。

エアコン冷房の設定温度を1℃上げるだけで約13%の電気代がカットできるというデータもあります。
(参考:環境省 オフィスでできる節電アクション)

今回は、電気代を浮かすために有効な省エネ設定温度について考えていきたいと思います。

夏の電気代の半分がエアコン冷房

夏の電気代の半分がエアコン冷房

資源エネルギー庁は、夏の電気代について興味深いデータを発表しています。

在宅世帯の夏の午後2時頃の電気使用量の8割以上はエアコン、冷蔵庫、照明、テレビだとういうのです。

その中でもエアコンはダントツの第1位。なんと全体の58%がエアコン冷房だということがわかりました。
(参考:資源エネルギー庁 節電.go.jp)

暑いからしょうがないと際限なくエアコン冷房を使っていると、電気代の請求書を見てビックリ…ということになりかねません。

エアコン冷房の電気代の節約こそが、夏季の家計を楽にするためのカギと言えるのです。

エアコン冷房の設定温度は1℃で約13%削減できる

エアコン冷房の設定温度は1℃で約13%削減できる

夏の電気代を大幅にカットしたいなら、エアコン冷房の節約が重要です。

エアコン冷房の電気代をおさえるために効果的なのが、温度設定にあります。

環境庁の情報によると、エアコン冷房の温度設定を1℃高く設定すれば、消費電力を約13%減らすことが可能だというのです。
(参考:環境省 オフィスでできる節電アクション)

実際にどれくらいの電気代を浮かすことができるのでしょうか。

20畳用エアコンを例に考えてみます。

エアコンは外気温と室温の変化に応じて運転状況も変化するので、「期間消費電力量」から算出してみたいと思います。

1日18時間、冷房時の設定温度27℃、暖房時の設定温度20℃で運転することを想定しています。

期間は、冷房を使う夏時期は5/23~10/4、暖房を使う冬時期11/8~4/16としています。

全国平均の電気料金27円で計算してみます。

20畳用エアコンの期間消費電力量は2,383kWhです。冷房の電気代を約半分として計算してみましょう。

1,191kWh×27円=32,157円です。

冷房時の設定温度を1℃下げることで、年間4,180円の削減が見込めます。

逆に暑いからとどんどん設定温度を下げてしまうと、大幅に電気代が増えてしまうのです。

夏になると電気代が急に上がってしまう場合、エアコン冷房の設定温度に原因があるのかもしれません。

エアコン冷房の省エネ温度設定の目安は28℃

エアコン冷房の省エネ温度設定の目安は28℃

ついつい下げてしまいがちなエアコン冷房の設定温度ですが、節約のためには高めに設定する必要があります。

できるだけ高い設定温度にすることで、節約率がアップするのです。

でも快適に過ごせることも条件として考えなければいけません。

一体何℃まで上げれば最も節約になり、かつ快適に過ごせるのでしょうか。

多くのオフィスでは省エネのためにエアコン冷房を28℃に設定しています。

この「28℃」こそが、省エネ設定温度なのです。

その理由についてご説明しましょう。

クールビズ対策の室温が28℃

28℃とは、実は環境庁が推奨している室温です。

平成17年に開始された地球温暖化対策の1つである「COOLBIZ(クールビズ)」。

エアコン冷房の使用量を抑えることによる、省エネ効果を目的としたキャンペーンです。

冷房時の室温28℃で快適に仕事ができるように、ネクタイや上着を着用しない軽装が促されました。

この「室温28℃」は、大体な感じで決めた温度ではありません。ちゃんと根拠があります。

法律で定められた温度から決めている

「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令」及び労働安全衛生法における「事務所衛生基準規則」で定められている室温設定の範囲は、17℃~28℃です。

これを基に28℃という温度設定が決められたのです。

快適に仕事ができるギリギリの室温が28℃ということです。

ノーネクタイ&ノージャケットにもとづいている

平成17年に省エネルギーセンターがある実験を行いました。

上着を脱いで、さらにネクタイを外すと体感温度が変わるかという実験です。

その結果、ノーネクタイ&ノージャケットだと体感温度が2℃下がることがわかったのです。

クールビズが開始された平成17年のオフィス室温の平均は26℃だったそう。そこで、プラス2℃の28℃に設定したという経緯もあったのです。

上着とネクタイをしなければ28℃の室温で仕事をしていても、上着とネクタイ着用で26℃の室温にいるのと同じ体感温度になるのでしょう。

このような理由から「28℃」が推奨されるようになり、世間に浸透するようになったのです。

28℃は健康的な室温でもある

夏季の28℃の室温は、実はエコや節約のためだけではありません。

以下のようや健康的なメリットがあるのです。

体を冷やしすぎない

35℃の気温の時、室温を25℃にすると、10℃もの温度差が生じます。

夏の日に冷えた室内はとても快適に感じます。しかし、実は体のためにはあまり良くないのです。

室内と外の温度差が大きすぎてしまうと、自律神経やホルモンバランスが崩れやすくなるとされています。夏バテや夏風邪で体調を壊しやすくなるのです。

28℃設定なら、温度差を少なくすることができるので、体を冷やしすぎる心配がありません。

汗をかく

「28℃の室温だと汗をかいてしまうからもっと涼しくしたい」と思うかもしれません。

でも、この汗をかくことが健康のために重要なのです。

汗をかかないと体温調整機能が低下するおそれがあります。

さらに汗には保湿効果もあるため、汗をかかないと乾燥肌になりやすいという問題もあります。

28℃室温である程度汗をかくことが、暑い夏を乗り切るために大切なのです。

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エアコン冷房の省エネ温度は28℃

エアコン冷房の省エネ温度は28℃

エアコン冷房の電気代を節約するためには、設定温度が肝心ということを繰り返しご説明してきました。

  • できるだけ高い設定温度にすることが電気代節約になる
    (設定温度1度上げると約13%の電気代削減になる)
  • 温暖化対策として推奨されている室温は28℃
  • 健康的な室温は28℃

これらの理由を考慮すると、ベストなエアコン冷房の設定温度は28℃と言えるのです。

28℃がエコ的、健康的でありながら、かつ節約もできる省エネ設定温度になります。

設定温度と室温は別のもの

省エネ温度として28℃がベストであるとご説明してきました。

しかし、実際にエアコン冷房を28℃設定にしてみると、「暑くて過ごしにくい」と感じるかもしれません。

実は、環境庁は「エアコン冷房の設定温度を28℃に」と推奨しているのではありません。「室温を28℃に」と推奨しているのです。

設定温度と室温は同じなのでは?と思うかもしれませんが、違う場合もあります。

設定温度を28℃にしても、室温が28℃にならないケースもあるのです。外気の温度や湿度、西日などの影響により、28℃に設定していても室温が28℃以上になることがあります。

だから、エアコン冷房の設定温度が28℃でも暑く感じるのです。

設定温度28度でも快適に過ごせる節約方法

設定温度28度でも快適に過ごせる節約方法

冷房エアコンの設定温度を28℃にしても、室温が28℃になるとは限りません。

設定温度28℃にするだけではなく、28℃でも快適に過ごせる工夫がポイントになります。

そうしないと「設定温度28℃だと暑いから、もっと設定温度を下げちゃおう…」となってしまうでしょう。

エアコンの風向きは水平に設定する

冷たい空気は足元に、温かい空気は天井にたまりやすくなります。

そのため、部屋の上の部分と下の部分では温度差ができてしまうのです。

このような温度にムラがあると設定温度以上に暑く感じます。

エアコンの風向きを変えることで、この温度ムラを改善することができます。

エアコン冷房のときは、風向きを水平にすると良いでしょう。

暖房のときは、温かい空気が下に届くように風向きを下向きにしますが、冷房の場合は逆効果です。

上に溜まった暖かい空気に冷たい空気送ることで、部屋全体の温度が均等になっていくでしょう。

サーキュレーター、扇風機を使う

エアコンの風向きを水平にするのと同様におすすめなのが、サーキュレーターと扇風機です。

どちらもエアコンに比べたら消費電力はとても低いのですが、室温を下げるために効果的な仕事をしてくれます。

サーキュレーターはエアコンの対角線上に置くのがベター。

天井のエアコン周りに空気を届けるように上向きにしましょう。

エアコン周りの温かい空気に冷たい空気を混ぜることで、部屋全体の温度が均一になっていく効果が期待できます。

サーキュレーターはダイレクトで遠くまで届く風ですが、扇風機は周りに風を送ることしかできません。

そのため扇風機は壁に向けて置くのが効果的。向きは上向きにします。

空気を上から下に循環させるように風を送ることができるでしょう。

部屋の空気を循環させることは、エアコンの余分な消費電力を防ぐことにもなります。

エアコンは、周りの空気が高ければ温度を下げようとして電気を使います。

足元のほうが涼しいにもかかわらず、エアコン周りの温度が高いと温度を下げるために大きな電気が使われてしまうのです。

このような余分な電力を防ぐためにも、サーキュレーターとエアコン、扇風機とエアコンという使い方がおすすめです。

2週間ごとフィルター清掃をする

「エアコン冷房がついているのに、あまり涼しく感じない」というときは、フィルターが汚れていることが原因の可能性があります。

フィルター清掃をすることが電気代の節約に役立ちます。

フィルターにごみや埃が詰まっていると冷房機能が弱まってしまいます。

これにより5~10%の電気代が無駄になるというのです。

また、フィルター清掃することでエアコン冷房の消費電力約4%を削減することができるという環境庁の情報もあります。
(参考:環境省 オフィスでできる節電アクション)

上記でご紹介した20畳用エアコンは、年間の冷房電気代が32,157円です。

フィルター清掃をすることで、1年1,286円節約できる可能性があるのです。

フィルター清掃頻度の目安は2週間に1回です。

故障などのトラブルを防ぐことにもなるので、ぜひこまめに清掃をしましょう。

室外機のまわりをチェックする

エアコンは部屋の中にある室内機と外にある室外機がセットになっています。

室内機のフィルター清掃だけでなく室外機のチェックも大切です。

室外機には、室内の熱を外に逃がす重要な役割があります。

室外機の吹き出しにゴミなどが詰まっていると、熱をスムーズに排出することができなくなります。そのため無駄に電力を消費する原因になります。

また、雑草が伸びて吹き出し口を塞いでしまうこともあります。

吹き出し口に障害物がないように点検しておくことが大切です。

また、直射日光が当たっていても冷房が効きにくくなります。

市販の日よけカバーを設置したり、日陰になるように鉢植えを置いて直射日光を防ぎましょう

窓からの熱を防ぐ

窓からの熱は室温をどんどん上げてしまいます。

直射日光が入る部屋の場合、温度設定28℃だとかなり暑く感じるでしょう。

カーテンやブラインドを閉めると熱の進入を大幅に防ぐことができます。

日差しによる熱を約30%もカットすることができるのです。

カーテンを買い替えるときは、遮熱・遮光タイプのものがおすすめです。

断熱シートを窓に貼るのも効果的です。

また、窓の外側の断熱対策も忘れてはいけません。

グリーンカーテンやサンシェードで太陽の光を防ぎましょう。

まとめ

夏の電気代の節約対策として、エアコン冷房の設定温度についてご紹介してきました。

エアコンの設定温度を「省エネ設定温度」にすることで、電気代を大きくおさえられる可能性があります。

暑いとついつい設定温度を下げてしまいますが、省エネ設定温度の目安は28℃です。

エコ的、健康的にもおすすめ室温となっています。

しかし、28℃の設定温度は高く感じる場合があります。

設定温度を上げると同時に、高めの設定温度でも涼しく快適に過ごす工夫をすると良いでしょう。

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※労力対効果・費用対効果を考慮した当節約貯金ブログのおすすめ度

私の場合(夫婦・子供2人)だと、この冷房エアコンの設定温度の節約方法で
5,466円/年間 貯金力を秘めています。
※表現や再現性には個人差があり必ずしも利益や効果を保証したものではありません。

(計算値:設定温度を1℃下げることで1年▲4,180円、フィルター清掃をすることで1年▲1,286円)

上記は設定温度を1℃下げて28℃にしたときに期待できる金額です。現在、24℃、25℃の設定温度にしているなら、もっと大きな節約につながる可能性があります。温暖化対策としても、健康面でも◎なので、高めの評価になっています。